介護の採用代行|費用相場と採用費0円チャネル7つ

介護職の求人を出しても応募が来ない、人材紹介に頼ると1名で数十万円が飛んでいく、かといって採用に手を回せる職員もいない——介護施設の経営者・管理者から、この3つはほぼ必ずセットで挙がります。介護の採用代行(RPO)はその打ち手のひとつですが、施設側が本当に知りたいのは「結局いくらかかって、何を任せられるのか」という一点のはずです。

この記事では、介護施設向けの採用代行を費用・業務範囲・無料チャネルの3点に絞って整理します。採用が難しくなっている原因や打ち手そのものは既存記事に譲り、ここではお金の話に集中します。

この記事でわかること

  • 介護施設の採用代行の費用を委託範囲別に分けた月額の目安
  • 介護の人材紹介手数料の実勢と、月額固定の代行を並べた損益分岐
  • 介護採用で使える採用費0円チャネル7つ(福祉人材センター・訓練校・自治体ほか)
  • 介護の採用RPOに任せられる業務と、見積りで確認する項目

なお、介護職の採用が難しくなっている構造的な原因と、現場で打てる7つの手については介護職の採用難と採用代行|不足感83.4%への打ち手7つで解説しています。この記事は重複を避け、費用と外注設計に絞って書きます。

介護の採用にいくらかかっているのか|まず自施設の単価を出す

外注の是非を判断する前に、いま1名採るのにいくら使っているかを出しておきます。介護施設の場合、費用は次の6項目に分かれます。

費用の区分主な項目施設での目安見直しの余地
外部費用人材紹介の手数料想定年収の20〜30%前後大きい(無料チャネルへ置き換え可能)
外部費用求人媒体の掲載費1枠15万〜50万円程度中(採れなくても発生する)
外部費用折込・地域紙・チラシ1回3万〜15万円程度中(商圏が狭い施設では効く)
内部費用管理者・施設長の面接工数1名あたり3〜8時間小(最終判断は施設に残すべき)
内部費用事務職員の応募対応・書類工数1名あたり5〜10時間大きい(外注しやすい)
内部費用見学対応・体験受け入れ1名あたり2〜5時間小(ここが施設の武器になる)

※当社推計/業界相場目安

この6項目のうち、施設ごとに最も差が出るのは1つ目の人材紹介手数料です。紹介中心で採っている施設と、ハローワークと知人紹介で回している施設では、同じ規模でも年間の採用費が10倍違うということが普通に起こります。まずは直近1年で「どのチャネルから何名入って、いくら払ったか」を1枚の表に落としてください。この表がないまま代行の見積りを見ても、高いか安いかの判断ができません。

常勤と非常勤を分けて集計するのもポイントです。非常勤の採用は単価が低い代わりに件数が多く、応募対応の工数が膨らみます。常勤1名の紹介手数料と、非常勤5名分の事務工数では、コストの性質がまったく違います。外注する範囲を決めるときは、この2つを分けて考えてください。

計算式は「(外部費用+内部費用)÷ 入社に至った人数」です。介護は採用してから定着するまでの期間が短い職種ではないため、半年以内に辞めた人を分母に入れると実態より単価が安く見えます。定着した人数で割るのが正確です。

市場環境も押さえておきます。厚生労働省の資料によれば、令和7年3月時点で介護関係職種の有効求人倍率は全国平均3.97倍、全職業の平均は1.16倍でした[1]。1人の求職者を約4施設で取り合っている計算になります。介護職員の必要数も2040年度には約272万人(2022年度比+約57万人)と見込まれており、この競争は当面ゆるみません。

【押さえておきたいこと】 有効求人倍率が3.97倍という環境では、「良い求人票を出して待つ」だけでは母集団は作れません。介護の採用費用を下げる道は、単価を値切ることではなく、有料チャネル以外の接点を増やすことにあります。この記事の後半で7つ紹介します。

もうひとつ、介護特有の事情として「欠員が出てから採り始める」構造があります。シフト制の職場では1名の退職がそのまま現場の残業に直結するため、余裕を持った先行採用がしにくく、結果として単価の高い緊急の紹介に頼りがちになります。採用費が高い施設の多くは、単価が高いのではなく、急いで採っているだけです。ここを崩すには、常時どこかに接点がある状態、つまり無料チャネルの常設が効きます。

介護の人材紹介手数料はいくらか|実額と確認方法

介護施設の採用費で最も重いのが、人材紹介の手数料です。ここには公的に確認できる情報源があります。

厚生労働省は「人材サービス総合サイト」で、有料職業紹介事業者ごとにあっせんした就職者数、就職後6か月以内の離職者数、紹介手数料の実績、返戻金制度の有無・内容を公表しており、医療・介護・保育分野の求人事業主に対して、事業者を選ぶ際にこれらを確認するよう案内しています[2]。同資料では「049 福祉・介護の専門的職業」の手数料率として令和6年度20.0%という数字も示されています。

つまり、「手数料は相場だから」と言われて言い値で契約する必要はありません。公式サイトで各社の実績を照合できます。

想定年収手数料20%の場合手数料25%の場合手数料30%の場合
320万円(介護職員・常勤)64.0万円80.0万円96.0万円
380万円(介護福祉士・経験者)76.0万円95.0万円114.0万円
450万円(生活相談員・主任クラス)90.0万円112.5万円135.0万円
520万円(施設長・管理者クラス)104.0万円130.0万円156.0万円

※料率は一般的な例です(当社調べ)。実際の料率は各社・各契約によって異なります。

紹介会社を使うこと自体が悪いわけではありません。問題は、紹介以外の入口を持たないまま紹介だけに依存すると、採用単価が年収連動で固定されてしまうことです。

紹介依存から抜けるときは、いきなり止めないことが大切です。まず紹介以外の入口を1〜2本立ち上げ、そこから応募が来るようになってから紹介の比率を落とす。この順番を守らないと、母集団が細った状態で欠員が出て、結局は割高な緊急紹介に頼ることになります。移行期間として3〜6か月を見込んでおくのが現実的です。

返戻金規定と6か月離職率を必ず見る

介護は早期離職が起きやすい職種です。前掲の厚生労働省の資料では、令和5年度の介護職員の離職率は13.1%(産業計15.4%)、採用率は16.9%(産業計15.9%)と報告されています。仮に手数料95万円を払った人が3か月で退職した場合、返戻金規定の有無で施設の負担はまったく変わります。

契約前に確認するのは次の3点です。

  1. 返戻金の割合と期間:1か月以内◯%、3か月以内◯%といった段階の刻み
  2. 返戻の起算日:入社日か、内定日か
  3. その事業者の6か月以内離職率:人材サービス総合サイトで確認できます

なお、手数料の交渉余地についても触れておきます。人材紹介の料率は法令で一律に決まっているものではなく、事業者が届け出た手数料表に基づいて設定されています。つまり同じ職種でも会社によって料率は違い、複数社を並べれば差が見えるということです。年間の紹介利用が数名以上ある施設なら、実績を根拠に条件を相談する価値は十分にあります。

介護施設が採用代行に任せられる業務

「採用代行」と言っても、施設が実際に手放せる作業は限られています。逆に言えば、手放せる部分だけを外に出すのが費用を抑えるコツです。

フェーズ任せられる業務施設に残すべき業務
採用設計求人要件の整理、ペルソナ設計、求人票の作成、媒体の選定、現状分析「どんな人と働きたいか」の決定、給与レンジの決定
母集団形成媒体運用、スカウト送信、無料チャネルの開拓、説明会の企画・代行施設見学の受け入れ、現場職員の登壇
応募者対応応募の一次対応、書類の整理、面接日程の調整、リマインド面接の実施、合否の判断
内定・入社後内定者フォローの設計、数値分析、改善提案受け入れ体制の整備、シフトへの組み込み

弊社「おまかせ採用」は、採用設計・採用実行・内定/内定後の3フェーズ18業務を範囲としており、要件定義とペルソナ設計、スカウト文作成、募集媒体選定、求人票作成、1日職場体験の設計から、定例MTG、採用イベント・企業説明会の代行、候補者対応、面接スケジュール調整、国家資格キャリアコンサルタントによる面談、数値分析、改善施策の提案までを伴走します※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

複数拠点を持つ法人の場合は、「どの範囲を本部で握り、どこから先を各施設に任せるか」を決めておくと外注がうまく回ります。求人要件と給与レンジの決定、媒体の契約は本部でまとめたほうが単価が下がりますし、見学対応と面接は各施設でなければできません。代行会社に窓口を1つにまとめてもらい、本部が全拠点の数字を横並びで見られる状態を作るのが、拠点数の多い法人での定石です。

求人票そのものの書き方は記事末尾の関連記事にまとめているので、内製する場合はそちらを使ってください。

【回避策】 介護施設の外注でいちばん失敗しやすいのは、見学対応まで丸投げしてしまうケースです。応募者が施設を選ぶ決め手は建物や制度ではなく「働いている人」なので、見学と面接は必ず施設側で行ってください。外に出すのは、そこに至るまでの事務作業です。

介護の採用代行の費用相場|委託範囲別の月額

費用は「どこまで任せるか」で決まります。介護施設で実際に相談の多い4パターンを、月額の目安と合わせて整理します。

パターン主に任せる業務月額の目安向いている施設
A:求人票・媒体運用のみ求人票作成、媒体選定・掲載管理、原稿の改善月10万〜20万円媒体は契約済みだが原稿を直す人がいない
B:母集団形成までAに加えてスカウト送信、無料チャネルの開拓、説明会の企画月20万〜35万円応募数そのものが足りない
C:応募者対応・日程調整までBに加えて応募の一次対応、面接日程の調整、リマインド月30万〜50万円応募はあるが対応が遅れて他施設に流れる
D:設計から内定後フォローまでCに加えて要件定義、数値分析、内定者フォロー設計月50万〜80万円複数拠点・複数職種を同時に採る

※当社推計/業界相場目安

弊社の料金はライト30万円/月(〜30時間)、スタンダード50万円/月(40〜50時間)、プレミアム80万円/月(60時間以上)の月額固定で、採用時の手数料はいただきません。上の表ではライトがA〜B、スタンダードがB〜C、プレミアムがC〜Dに対応します。1名から、常勤・非常勤を問わずお受けし、初回打ち合わせから最短5営業日で稼働できます※2026年8月時点の料金

A〜Dのどれを選ぶかは、いま何が止まっているかで決まります。応募が来ていないならA・Bで入口を作る段階ですし、応募はあるのに面接まで進まないならCが必要です。要件そのものが曖昧で「誰を採りたいのか」が施設内で揃っていないなら、Dから入らないと何をやっても空回りします。広い範囲を頼むほど良いわけではなく、詰まっている場所に合わせて選ぶのが費用対効果の基本です。

見積りを比べるときは、「月額 ÷ 稼働時間」で時間単価に直すと範囲の広さと価格の妥当性が同じ土俵で見られます。稼働時間が書かれていない見積りは、その場で確認してください。料金体系そのものの分類(月額固定・従量課金・成果報酬)は採用代行の月額費用は30〜100万円|3つの料金体系を比較で詳しく整理しています。

介護採用で使える採用費0円チャネル7つ

ここがこの記事の本題です。介護は公的な無料インフラが他業種より圧倒的に厚い分野で、使いこなせば有料媒体への依存を大きく下げられます。弊社の支援先では、入社の4割超が採用費0円のチャネル(無料媒体・自治体支援・リファラル)からの採用になっています※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

重要なのは、7つのうち1つを選ぶのではなく3〜4本を並行して持つことです。無料チャネルは1本あたりの応募数が有料媒体より少ないぶん、本数でカバーします。またそれぞれ立ち上がりに時間がかかるため、有料媒体で足元の欠員を埋めながら、並行して無料チャネルを仕込むという二段構えが現実的です。

  1. 福祉人材センター・バンク:都道府県の社会福祉協議会が運営し、「福祉のお仕事」で求人を公開しています。職業安定法に基づく無料職業紹介なので、手数料は発生しません[3]。福祉分野に特化した求職者が登録している点が、一般媒体との違いです
  2. ハローワーク:地域の求職者にリーチできる基本の無料チャネル。求人票の書き方次第で結果が変わるため、原稿の改善が効きます
  3. 公的職業訓練(ハロートレーニング):厚生労働省が案内する公的職業訓練には介護・福祉分野のコースがあり、修了予定者に向けた企業説明会の枠は原則として費用がかかりません[4]
  4. 民間の介護系スクール・専門学校:初任者研修や実務者研修の修了時期が読めるため、採用計画に合わせて説明会を組めます
  5. 自治体の介護人材確保事業:都道府県・市区町村が実施する合同就職相談会、就職フェア、資格取得支援などを無料で利用できる地域が多くあります
  6. リファラル(職員紹介):介護は同業のつながりが強く、現場職員経由の紹介が効きやすい職種です。制度より先に「紹介したくなる材料」を用意するのが順序です
  7. アルムナイ(元職員)への再アプローチ:出産・介護・転居で辞めた元職員は、状況が変われば戻れる候補者です。連絡先を残しておくだけで無料の母集団になります

訓練校ルートは「開拓できるか」で差がつく

無料チャネルは費用がかからない代わりに、動かすのに手間がかかります。弊社では電話・訪問・公共事業への参加を重ねて、提携する職業訓練校を2校から42校まで開拓し、無料で25件の応募につなげました※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

具体的な進め方は、支援先のインフラ系SES会社(従業員8名)の事例が分かりやすい形です。これは介護ではなく別業種の事例ですが、訓練校と公共事業を使って母集団をつくる手順は介護施設でもそのまま使えます。この会社では提携訓練校を3校から19校に開拓し、エージェント経由以外の応募が0件から13件(4か月)に増えました。県主催の合同説明会は大手企業が中心で着席1名という結果でしたが、訓練校ルートに切り替えたところ説明会の実施回数は年1回から4か月で7回になり、約80名に直接アプローチできています※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。別業種(IT)の事例です。

【回避策】 訓練校も福祉人材センターも、「求人票を送って終わり」では動きません。修了時期の3か月前に説明会枠を押さえること、そして現場の介護職員が登壇して1日の流れを具体的に話すことが、着席数と応募数を左右します。ここは代行に任せられる部分(枠の確保・日程調整・資料作成)と、施設が出るべき部分(現場職員の登壇)を分けて設計してください。

アルムナイについても補足しておきます。介護は結婚・出産・家族の介護・転居といったライフイベントで一度離れる人が多い職種です。退職時に「落ち着いたらまた声をかけてもいいですか」と一言伝えて連絡先を残しておくだけで、数年後に無料の候補者リストになります。辞め方を丁寧にすることが、そのまま採用コストの削減につながるのは介護分野の特徴です。

外国人材はまだ空いている入口

介護労働安定センターの令和6年度介護労働実態調査(回答事業所8,978件・2025年7月28日公表)によると、外国籍労働者を受け入れていない事業所は78.8%で、受け入れている割合は15.8%(前年度比2.4ポイント上昇)にとどまります[5]8割の施設がまだ手をつけていない領域であり、受け入れ体制の整備という別のコストはかかるものの、競合が少ない入口であることは確かです。

費用対効果の試算|月額固定と人材紹介を実額で比べる

数字で判断できるように試算します。前提は「月額30万円のプランを6か月使う」ケースです。

  • 月額30万円 × 6か月 = 総額180万円
  • 人材紹介で介護福祉士(想定年収380万円)を採用した場合、手数料25%で1名95万円
採用人数人材紹介
(年収380万円・25%)
月額固定の代行(30万円×6か月=180万円)差額
1名95.0万円180万円人材紹介が85.0万円安い
2名190.0万円180万円代行が10.0万円安い
3名285.0万円180万円代行が105.0万円安い
5名475.0万円180万円代行が295.0万円安い

※すべて試算です。実際の手数料率・年収・契約条件によって結果は変わります。

読み取り方は明快です。1名だけなら人材紹介のほうが安く、2名を超えると月額固定が逆転します。介護は複数拠点・複数職種(介護職員・看護職員・生活相談員・調理・送迎)を同時に募集することが多いため、実際には2名を超えるケースがほとんどです。

ただし、この試算には続きがあります。人材紹介で採った1名が半年で退職して返戻金が出なければ、その95万円は丸ごと損失です。一方、無料チャネルから入った職員が3年働けば、実質の採用単価は年を追うごとに下がっていきます。採用単価は「払った額」ではなく「払った額 ÷ 働いてくれた年数」で見ると、無料チャネルへの投資判断がしやすくなります。

さらに、代行が無料チャネルを開拓できれば、その分は総額に上乗せされません。有料チャネルの費用が減った分がまるごと効果になるのが、月額固定型の効きどころです。

おまかせ採用人材紹介求人広告採用コンサル
費用の出方月額固定で採用時の手数料なし成功報酬 年収の35%〜100%掲載課金(採れなくても発生)顧問料
どこまでやるか戦略設計〜実行〜定着候補者の紹介まで掲載まで助言・設計まで
何が残るか採用ノウハウとデータ残らない掲載データのみ提案書のみ
母集団の作り方有料+無料+独自ルート登録者の中から応募を待つ関与しない
入社後定着フォローまで行う返金規定のみ(3か月以内)なしなし

※一般的な例です(当社調べ)。実際の条件は各社・各契約によって異なります。

弊社の採用代行は契約継続率100%で、推奨6か月で内製化まで伴走します。施設側に採用ノウハウとデータが残る設計です※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。。介護以外も含めた代行会社の選択肢は中小企業向け採用代行おすすめ5選|300名以下の費用比較表もあわせてご覧ください。

内製化の観点も入れておきます。弊社が推奨6か月としているのは、その期間で求人票のテンプレート、チャネル別の数字、無料チャネルの担当者リスト、応募対応の手順が施設側に残ることを想定しているためです。これらが残っていれば、次の募集は委託範囲を1段階狭めても回せます。パターンCで始めた法人が2回目はAで足りるようになるという縮め方ができれば、年間の採用費は自然に下がっていきます。

委託前に確認する6項目

介護施設が採用代行を契約する前に、次の6点を書面で確認してください。

  1. 有料媒体費は月額に含まれるか:別建てだと実質負担が月10万〜30万円増えます
  2. 無料チャネルの開拓が業務範囲に入っているか:福祉人材センターや訓練校の開拓は工数がかかるため、範囲外にしている代行会社もあります
  3. 面接・見学の扱い:面接代行を依頼する場合、職業安定法との線引きに注意が必要です。どこまでが代行として認められるかは、記事末尾の関連記事で整理しています
  4. 複数拠点・複数職種の扱い:拠点ごとに追加料金が発生するのか、月額に含まれるのか
  5. 最低契約期間と解約通知:弊社は内製化までの目安として6か月を推奨し、継続の可否は4か月目終了までにご連絡いただく運用です
  6. 労働条件明示への対応:2024年4月から、就業場所・業務の変更の範囲や有期契約の更新上限などの明示が義務化されています[6]。介護はパート・有期契約が多いため、求人票の記載責任をどちらが持つかを必ず決めておきます

6項目のうち、介護施設でとくに見落とされやすいのが2つ目です。福祉人材センターへの求人登録、訓練校やスクールへの訪問、自治体事業への申し込みは、いずれも一件ずつ電話と書類が必要な地道な作業で、代行会社によっては「有料媒体の運用のみ」と範囲を切っていることがあります。無料チャネルの開拓こそ工数が重く、外注する価値が高い部分なので、範囲に入っているかを見積書で確認してください。

【回避策】 相見積りを取るときは、上の委託範囲の表(A〜D)をそのまま各社に渡して埋めてもらうのが確実です。金額の差が「範囲の差」なのか「単価の差」なのかが一目で分かり、理事会や本部への説明も通りやすくなります。

施設側で用意しておくと外注が一気に進む材料もあります。現場職員3〜5名への短いインタビュー(入職の決め手・1日の流れ・大変なこと)、フロアや送迎車の写真、実際のシフト例、未経験入職者の在籍数。この4点があれば、求人票も説明会資料もスカウト文も作れます。逆にこれが揃わないと、どの代行会社に頼んでも当たり障りのない原稿しか出てきません。外注の質は、施設が出す材料の質で決まります。

介護施設で採用費が回収できない4パターン

最後に、費用が無駄になりやすい典型を挙げます。

  1. 紹介会社だけに依存する:手数料は年収連動なので、採用人数が増えるほど費用も比例して増えます。無料チャネルを1つも持たないまま人数を追うと、採用費は青天井になります
  2. 求人票を1年以上変えていない:有効求人倍率3.97倍の環境で、去年と同じ原稿が今年も通用する保証はありません。原稿の改善はコストがほぼゼロなのに効果が大きい打ち手です
  3. 応募への返信が翌営業日以降:介護職の求職者は複数施設に同時応募します。帝国データバンクの調査(2026年7月・有効回答1万518社)でも正社員が不足している企業は51.3%[7]、厚生労働省の一般職業紹介状況(令和8年6月分)でも有効求人倍率は1.18倍です[8]返信の速さがそのまま歩留まりになります
  4. 数字を見ずに継続する:チャネル別の応募数・面接数・入社数・定着数を月次で見ていないと、止めどきも増やしどきも判断できません。2026年版の中小企業白書でも、採用に取り組む小規模事業者のうち予定人数に到達したのは51.6%にとどまり、人材確保の取組としては賃金・賞与の引上げ(55.3%)、柔軟な働き方(49.8%)が上位に挙がっています[9]。媒体運用だけで解決しない部分は、処遇やシフトの見直しとセットで考える必要があります

補足すると、2つ目の求人票は「直す人がいない」だけで放置されているケースがほとんどです。給与欄の書き方、シフトの実態、未経験者の受け入れ実績、資格取得支援の有無——このあたりを具体的に書き直すだけで応募数が変わることは珍しくありません。有料媒体を増やす前に、いまの原稿を1本直すほうが費用対効果は高くなります。

この4つに共通するのは、契約前に決めておけば防げたという点です。どのチャネルを何本持つか、誰が何時間で返信するか、何名採れたら成功とするか。この3つを先に固めてから見積りを取れば、代行会社の提案の良し悪しも判断できるようになります。

よくある質問

Q1. 介護施設の採用代行は月いくらから頼めますか。

求人票と媒体運用だけなら月10万〜20万円、母集団形成まで含めると月20万〜35万円、応募者対応・日程調整まで任せると月30万〜50万円が目安です。弊社「おまかせ採用」は月額固定のライト30万円/スタンダード50万円/プレミアム80万円の3プランで、採用時の手数料はいただきません(2026年8月時点の料金)。

Q2. 介護の人材紹介手数料の相場はどれくらいですか。

想定年収の20〜30%前後が中心です。厚生労働省の資料では「049 福祉・介護の専門的職業」の手数料率として令和6年度20.0%という数字が示されています。各事業者の手数料実績・返戻金制度・就職後6か月以内の離職率は人材サービス総合サイトで確認できるので、契約前に必ず照合してください。

Q3. 1名だけの採用でも代行を頼めますか。

お受けしています。ただし費用対効果の面では、1名だけなら人材紹介のほうが安く済むケースがあります(年収380万円・手数料25%で95万円 vs 月額30万円×6か月=180万円の試算)。2名以上、または複数職種を同時に採る場合に月額固定型が効いてきます。

目安としては、常勤の募集が年3名以上ある法人、あるいは複数拠点を運営している法人であれば、月額固定型を検討する価値があります。

Q4. 採用費0円で採用することは本当に可能ですか。

すべてを0円にすることは現実的ではありませんが、比率は下げられます。福祉人材センターは職業安定法に基づく無料職業紹介ですし、ハローワーク・公的職業訓練・自治体事業も費用がかかりません。弊社の支援先では入社の4割超が採用費0円のチャネルからの採用になっています(2026年8月時点)。

Q5. 面接まで代行してもらえますか。

一次面接の外注は職業安定法との線引きを踏まえる必要があります。弊社では日程調整・候補者対応・カジュアル面談などを代行し、採否の判断と施設見学は必ず施設側で行っていただく設計にしています。応募者が施設を選ぶ決め手は働いている人なので、ここは外に出さないほうが結果も良くなります。

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介護の採用費でお困りなら、おまかせ採用にご相談ください

介護の採用は、有効求人倍率3.97倍という環境のなかで、有料チャネルだけに頼ると単価が上がり続ける構造にあります。おまかせ採用は月額固定30万円/50万円/80万円の3プラン、採用時の手数料なし、1名から、初回打ち合わせから最短5営業日で稼働します。福祉人材センターや訓練校、自治体事業まで含めて無料チャネルを開拓し、推奨6か月で内製化まで伴走します。いまの採用単価が高いのか妥当なのかの見立てだけでも、お気軽にご相談ください。

参考資料

  1. 厚生労働省 社会・援護局「介護人材確保の現状について」(社会保障審議会福祉部会 福祉人材確保専門委員会 資料5・令和7年5月9日) https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/001485589.pdf
  2. 厚生労働省「医療・介護・保育分野の人手確保のために 有料職業紹介事業者を利用される求人事業主の皆さまへ」 https://www.mhlw.go.jp/content/001338300.pdf
  3. 全国社会福祉協議会「福祉のお仕事」福祉人材センター・バンク(求人を出す) https://www.fukushi-work.jp/kyujin/
  4. 厚生労働省「ハロートレーニング(公的職業訓練)」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/hellotraining_top.html
  5. 介護労働安定センター「令和6年度 介護労働実態調査結果について」(2025年7月28日公表) https://www.kaigo-center.or.jp/content/files/report/R6_jittai_chousa_press.pdf
  6. 厚生労働省「2024年4月からの労働条件明示のルール変更」 https://www.mhlw.go.jp/content/001114110.pdf
  7. 帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2026年7月)」 https://www.tdb.co.jp/report/economic/20260817-laborshortage202607/
  8. 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年6月分)について」 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_74767.html
  9. 経済産業省・中小企業庁「2026年版 中小企業白書・小規模企業白書」(2026年4月24日) https://www.meti.go.jp/press/2026/04/20260424005/20260424005.html
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