未経験採用のコスト比較|エージェントと訓練校

経験者の応募がなかなか来ないので、未経験者を採って育てよう。そう決めてエージェントに相談したら、未経験でも手数料は年収の3割以上かかると言われた――中小企業の経営者・採用担当者から、よく聞く悩みです。未経験採用は、育成の手間がかかる一方で、どのチャネルを使うかによって、1名あたりの採用コストが数倍も変わります。

この記事では、企業側が知っておきたい未経験採用のコストの相場を整理し、エージェントと職業訓練校などの無料チャネルを費用で比較して、3名採用した場合の総額の試算まで示します。

この記事でわかること

  • 未経験採用のコストの相場と、チャネル別(人材紹介・求人広告・無料チャネル・採用代行)の費用の出方
  • 人材紹介の手数料は年収の35%が目安で、年収350万円なら1名あたり約122万円になる理由
  • 職業訓練校など採用費0円に近づけるチャネルの使い方と、弊社支援先の実績
  • 未経験者の育成にかかる負担の見極め方と、見積りで確認すべき項目

未経験採用のコスト相場早見表|チャネル別に費用の出方を比べる

まず、未経験者を採用する主なチャネルを並べて、費用の出方を比較します。同じ「1名採用」でも、採用が決まったときに払うのか、決まらなくても払うのか、そもそも費用がかからないのかで、費用の重さはまったく違います。

チャネル費用の出方1名あたりの目安向いている企業
人材紹介
(エージェント)
成功報酬。入社が決まったときに理論年収の約35%年収350万円なら約122万円(試算)急ぎで採りたい・採用の工数を割けない
求人広告(媒体掲載)掲載課金。採れなくても費用が発生媒体・プランにより数万円〜数十万円応募を広く集めたい・複数名を採りたい
ダイレクトリクルーティング(スカウト)媒体費用+運用の工数。成果報酬型もある媒体費用と運用の稼働で変動採用ターゲットが明確で、運用の工数がある
ハローワーク・職業訓練校・自治体支援無料または低額採用費0円(担当者の工数は別)未経験者や育成前提の採用、費用を抑えたい
採用代行(月額固定)月額固定で採用時の手数料なし月額30万円〜(複数名を採るほど1名あたりが下がる)複数名を採りたい・内製化まで伴走してほしい

※一般的な目安です(当社調べ)。実際の条件は各社・各契約によって異なります。

上の表で最も差がつくのは、人材紹介の手数料と、無料チャネルです。人材紹介の手数料は、理論年収の35%が一般的で、最大50%まで設定できると紹介されています。[1]つまり、未経験者でも、年収が同じなら、経験者と同じ水準の手数料がかかります。

なお、人材紹介の手数料の仕組みや、採用代行との費用比較の詳しい表は、人材紹介の手数料は1名150万円|採用代行との費用比較表の記事で整理しています。この記事では、未経験採用に絞って、無料チャネルとの違いを中心に見ていきます。

求人広告・スカウトの費用は「採れなくても発生する」点を押さえる

求人広告は、掲載した時点で費用が発生し、応募が来なくても返金されません。そのため、未経験者向けの求人を出す場合は、募集要項の書き方しだいで、費用の無駄が大きくなります。スカウトも同様に、媒体の利用料や運用の工数がかかります。成果報酬型の媒体を除き、「採れた人数」ではなく「掲載した期間」で費用が決まる点が、人材紹介との大きな違いです。

このため、求人広告やスカウトでは、1名の採用にかかった総額(媒体費+工数)で効果を測ります。たとえば、媒体費が同じでも、応募が10件の月と100件の月では、1応募あたりのコストは10倍違います。月ごとの応募数と面談数を記録して、費用対効果を確認する習慣をつけましょう。

未経験採用のエージェント費用|年収の35%で何が起きるか

未経験採用でエージェントを使う場合、手数料の水準そのものは、経験者の場合と大きく変わりません。ここでは、年収の違いによる手数料の目安を、料率35%で試算します。

想定する理論年収(仮定)手数料(35%)3名採用した場合
300万円約105万円約315万円
350万円約122.5万円約367.5万円
400万円約140万円約420万円
500万円約175万円約525万円

※理論年収と料率35%を仮定した試算です。実際の手数料は、契約によって異なります。500万円の行は、外部の解説記事が示す例と同じ条件です。

たとえば、年収350万円で未経験の営業職を3名採用すると、手数料だけで約367万円になります。これに、研修や育成にかかる人件費が加わるため、「採るための費用」と「育てるための費用」の二重のコストが発生します。未経験者は入社後すぐに戦力にならないことが多く、手数料が高く感じられやすいのは、このためです。

返金規定の確認も忘れずに

人材紹介には、入社後すぐに退職した場合の返金規定があります。紹介事業者の59.4%が、手数料の一部または全部を返還する制度を導入しており、補償期間は4〜6か月が44.4%、3か月が42.9%と紹介されています。[2]返金は、1か月以内なら80%、3か月以内なら50%といった段階的な設定が一例です。ただし、返金されるのは手数料の一部で、育成にかけた時間や、再募集の手間は戻りません。

【注意点】返金規定があるから安心、と考えるのは危険です。未経験者は、適性と実際の仕事の差を感じて早期に辞めることもあります。返金があっても、再び採用活動をやり直す工数は自社が負担することを、見積りの前に想定しておきましょう。

職業訓練校・公共のルートで採用費0円に近づける|未経験者採用の方法

未経験者を育てる前提の採用なら、手数料の高いエージェントに頼らず、職業訓練校やハローワーク、自治体の支援といった無料のチャネルを使うと、費用を大きく抑えられます。職業訓練の修了者は、特定の分野の基礎を学んでから就職活動をしている方が多く、未経験でも学ぶ意欲と基礎知識を持つ人材に出会いやすいチャネルです。

たとえば、三重労働局では、職業訓練修了者の採用に前向きな企業を「ハロートレーニング応援企業」として募り、求人票に「職業訓練修了者の応募も歓迎します」と記載できる仕組みがあります(地域によって制度の有無は異なります)。[3]こうした公的な制度を知っているかどうかで、無料で出会える母集団の幅が変わります。

弊社の支援では、電話・訪問・公共事業への参加で、提携する職業訓練校を2校から42校へ開拓し、無料で25応募を得ています。また、入社した方の4割超は、無料媒体・自治体支援・リファラルといった採用費0円のチャネルから来ています。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

訓練校ルートの進め方|5つのステップ

  1. 募集する職種と、必要な基礎知識を決める。どの訓練コース(ITインフラ、Webデザイン、介護、事務など)の修了者が、自社の職種に近いかを調べます。
  2. 近隣の訓練校・訓練機関をリサーチする。都道府県の労働局やハローワーク、民間の訓練実施機関のウェブサイトで、コース一覧と就職支援の窓口を確認します。
  3. 電話や訪問で窓口の担当者に挨拶する。求人の出し方、就職説明会の枠、企業見学の可否を確認します。担当者との関係づくりは、一度の連絡では終わりません。
  4. 説明会や企業見学の枠を獲得する。訓練校が主催する合同企業説明会や、企業紹介の時間に参加します。資料と話し方は、未経験者にもわかる言葉で用意します。
  5. 応募から面談までを素早く進める。応募があったら、数日以内に面談の日程を提示します。訓練期間の終了時期に合わせて、選考のスピードを調整します。

未経験者に響く説明会・企業見学の伝え方

訓練校の説明会や企業見学では、未経験者が最も知りたいのは「入社後に何をどう教えてもらえるか」です。会社の歴史や事業内容を長く説明するよりも、入社後の1日の流れ、研修の期間と内容、先輩社員の入社前の経歴を具体的に伝えるほうが、応募につながります。現場の社員が自分の言葉で話すと、仕事のイメージが伝わりやすくなります。また、質問しやすい雰囲気をつくることも重要です。訓練中の方は、就職への不安を抱えていることが多く、安心して相談できる企業は印象に残ります。

工数は0円ではない点に注意

訓練校のルートは、採用費がかからない一方で、担当者の工数がかかります。窓口との連絡、説明会の準備と当日の対応、応募者との面談など、一定の時間が必要です。「採用費0円」と「工数0」は別物なので、自社に担当者がいない場合は、外部の力を借りることも選択肢です。弊社の事例では、訓練校の開拓に時間が割けない企業に対して、リサーチと枠の獲得を代行で支援しています。

3名採用の総コストを比べる|エージェント・無料チャネル・採用代行の試算

ここまでの内容を、3名の未経験者を採用する場合の総額で比べてみます。次の表は、一定の条件を仮定した試算で、実際の金額は条件によって変わりますが、費用の構造の違いを見るための目安になります。

チャネル3名採用の総コスト(試算)費用の中身注意点
エージェントのみ約367.5万円(年収350万円×35%×3名)成功報酬(手数料)採用が決まるたびに費用が発生。育成コストは別
採用代行(ライト)6か月180万円(月額30万円×6か月)月額固定。採用時の手数料なし採用人数が増えても費用は変わらないが、期間内の採用人数は約束されない
訓練校・公共のルート中心採用費0円(媒体・手数料)担当者の工数のみ工数と時間がかかる。応募の数は訓練校との関係次第
訓練校+採用代行の併用180万円(月額30万円×6か月)+無料チャネル代行で訓練校の開拓・説明会・日程調整を支援採用単価を下げやすく、ノウハウも社内に残る

※年収350万円・手数料率35%・採用代行は月額30万円で6か月と仮定した試算です。採用人数をお約束するものではありません。※当社推計/業界相場目安

試算のとおり、3名を採る場合、エージェントのみだと約367万円、採用代行を6か月使うと180万円で、費用は約半分になります。ただし、採用代行は、期間内に何名採用できるかを約束するものではなく、月額固定で採用活動を回す費用です。そのため、「採れた人数で割った単価」で判断する必要があります。

人材紹介と採用代行の損益分岐は、「人材紹介の手数料×採用人数」と「月額×契約月数」を比べて考えます。弊社の試算例では、月額30万円×6か月で180万円、人材紹介が1名150万円(年収500万円×30%の試算)の場合、2名採れば代行のほうが安くなる計算です。※当社推計/業界相場目安費用対効果の計算方法は、採用の費用対効果を測る3つの計算式の記事も参考になります。

試算を自社の数字に置き換える手順

上の試算は、あくまで仮定の数字です。自社の状況に合わせて判断するには、次の手順で置き換えてみてください。①採用したい人数と、入社してほしい時期を決める。②想定する年収(理論年収)を決め、エージェントを使った場合の手数料を計算する。③無料チャネルで採れそうな人数を、過去の実績から見積もる。④不足する人数分だけ、有料のチャネルや採用代行を組み合わせる。この4ステップで、「全員をエージェントで採る」場合との差額が見えてきます。

特に、③の無料チャネルで採れそうな人数は、最初は少なめに見積もるのが安全です。訓練校や自治体との関係は、数か月かけて育てるものだからです。弊社の支援でも、最初の数か月は応募が少なく、関係が築けた後に応募が増える傾向があります。そのため、無料チャネルの種まきは、採用の期限の半年前から始めるのが理想です。

育成コストを含めた総額の考え方

採用のコストを比べるときは、採用にかかる費用だけでなく、入社後の育成コストも含めた総額で見る必要があります。育成コストの大部分は、指導役の人件費です。たとえば、指導役が週に5時間、12週間にわたって未経験者を指導すると、合計60時間になります。指導役の時間単価を2,000円と仮定すると、1名あたり約12万円の人件費です。実際には、研修費や外部講座の費用が加わることもあります。

この金額は、採用手数料に比べれば小さく見えますが、指導役が本来の業務を止めて対応する点に注意が必要です。担当者の業務が圧迫されると、育成の質が下がり、早期離職につながります。育成にかける時間を、採用前にカレンダーへ押さえておくことが、費用を無駄にしないための条件です。

※指導時間と時間単価を仮定した試算です。実際の金額は企業ごとに異なります。

人材紹介・求人広告・訓練校・採用代行の比較表|未経験採用ではどれを選ぶか

次の表は、未経験採用で候補に挙がりやすい4つの方法を、費用の出方・範囲・残るものなどで比較したものです。

おまかせ採用人材紹介求人広告訓練校・公共のルート
費用の出方月額固定で採用時の手数料なし成功報酬 年収の35%〜100%掲載課金(採れなくても発生)採用費0円(工数は必要)
どこまでやるか戦略設計〜実行〜定着候補者の紹介まで掲載まで窓口との連絡・説明会は自社
何が残るか採用ノウハウとデータ残らない掲載データのみ訓練校との関係・ノウハウ
母集団の作り方有料+無料+独自ルート登録者の中から応募を待つ訓練修了者・公共の求職者
入社後定着フォローまで行う返金規定のみ(3か月以内など)なし自社で対応

※一般的な例です(当社調べ)。実際の条件は各社・各契約によって異なります。

未経験採用では、「短期間で人を採る」のか、「長期的に採用の基盤をつくる」のかで、選ぶ方法が変わります。急ぎで1名だけ採りたい場合は、人材紹介が有力です。一方、複数名を継続的に採る、あるいは育成を前提に採る場合は、無料チャネルと採用代行を組み合わせるほうが、総コストを抑えやすくなります。

採用人数・予算別のおすすめ|未経験採用のチャネルの組み合わせ方

ここまでの比較を踏まえ、自社の状況ごとに、どのチャネルを組み合わせるのが現実的かを整理します。「どれか1つ」を選ぶのではなく、急ぎの採用と、じっくり育てる採用で、チャネルを使い分けるのがコストを抑えるコツです。

自社の状況おすすめの組み合わせ費用の考え方
1名だけ、できるだけ早く採りたい人材紹介を軸に、求人広告かハローワークを併用成功報酬(年収の約35%)が発生。1名なので総額は限定的
年に2〜3名を継続的に採りたい訓練校・ハローワークなどの無料チャネルを軸に、人材紹介は急ぎのときだけ無料チャネルで採れた分は採用費0円。担当者の工数が必要
年に4名以上を採りたい/採用担当がいない採用代行(月額固定)+無料チャネル月額固定のため、採用人数が増えるほど1名あたりが下がる
予算がほとんどないハローワーク・自治体支援・リファラルを軸に、訓練校を開拓採用費0円だが、時間と工数がかかる。開拓は数か月単位で考える

※一般的な目安です(当社調べ)。実際の判断は、採用の期限や担当者の工数に応じて調整してください。

ポイントは、どの状況でも、人材紹介だけに頼らない設計にすることです。人材紹介は、採用が決まったときだけ費用が発生する点で安心ですが、採用人数が増えるほど、総額が積み上がります。一方、無料チャネルは、立ち上げに時間がかかるため、採用の期限が迫ってから動いても間に合いません。余裕のあるうちに、無料チャネルの種まきを始めておくことが大切です。

未経験者の育成採用のメリット・デメリット|育成コストの見極め方

未経験者を採用するかどうかは、費用だけでなく、育成にかかる負担を見たうえで決めます。まずは、メリットとデメリットを整理しましょう。中途採用の未充足率は57.8%という調査もあり、[4]経験者だけに絞ると、そもそも応募が集まらない企業が多いのが現実です。

観点メリットデメリット
母集団応募の対象が広がり、経験者の競争を避けられる志望度や適性の見極めが難しい
費用無料チャネルを使いやすく、給与水準を抑えられる場合がある研修・OJTの人件費がかかる
育成自社のやり方を一から身につけてもらえる戦力になるまで数か月かかり、指導役の工数が必要
定着育てた会社への愛着が生まれやすい育成中の離職リスクがある(投資が無駄になる)

育成を前提にした採用で見るべき3つのポイント

  1. 指導役を確保できるか:入社後の数か月、誰が何時間を使って教えるかを決めておきます。指導役が兼務で手一杯だと、未経験者が放置され、早期離職の原因になります。
  2. 育成の期間と到達点を決めているか:「3か月でここまで」と具体的に決め、本人にも共有します。到達点が曖昧だと、育成の成果が見えず、不安が高まります。
  3. 適性と意欲を見極める選考にしているか:未経験者は、スキルではなく、学ぶ姿勢や仕事への理解で見極めます。1日職場体験や社員との面談で、入社前に仕事の現実を知ってもらうと、ミスマッチを防げます。

未経験採用の求人票では、「未経験歓迎」と書くだけでは応募は集まりません。育成の内容や、入社後の1日の流れ、研修の期間を具体的に書くことが重要です。また、2024年4月から労働条件明示のルールが改正され、就業場所と業務の変更の範囲などの明示が求められるようになりました。[5]求人票の内容と実際の働き方が食い違わないよう、最新のルールに合わせて点検しましょう。

未経験採用のコストで失敗しないために|見積りで確認する項目と6つの罠

費用の比較だけで進めると、あとから想定外のコストが出ることがあります。見積りや契約の段階で、次の項目を確認しておきましょう。

  1. 課金方式:成功報酬か、月額固定か、掲載課金か。採用時の手数料の有無を確認します。
  2. 手数料の対象となる年収の範囲:理論年収に賞与や手当が含まれるか、未経験者でも同じ料率が適用されるかを確認します。
  3. 返金規定の条件:補償期間と返金率、自己都合退職か会社都合退職かの区別を確認します。
  4. 契約期間と最低期間:採用代行の場合は、推奨期間(弊社では6か月)と、継続の連絡時期を確認します。
  5. 業務の範囲:どこまでを任せられるか、スカウト送信、日程調整、候補者対応が含まれるかを確認します。
  6. 自社で用意するもの:資料、アカウントの権限、担当者の窓口、当日の対応者を事前に確認します。

見積りを取る際は、1社だけでなく、2〜3社に同じ条件(職種・年収・人数・時期)を伝えて比較すると、費用の妥当性が見えてきます。金額だけでなく、「何が含まれているか」を並べて見ることが重要です。たとえば、同じ月額でも、スカウト送信が含まれるか、面接の日程調整が含まれるか、入社後のフォローが含まれるかで、実質的な価値は大きく変わります。

また、未経験採用では、次の6つの罠にはまりやすい傾向があります。

よくある罠起きること
複数の求人広告を出せば集まると考える応募がなく、コストだけがかかる
媒体の高いプランに変更する採用が増えず、媒体費が膨らむ
主観中心の求人票を書く知りたい情報がなく、エントリーされない
「例年通り」の採用を続ける時代に合わず、応募が集まらない
人材紹介に丸投げする紹介がなく、スクリーニングの工数もかかる
採用ツールを契約するだけで使いこなせない費用対効果が悪化する

特に、人材紹介への丸投げは、未経験採用で起きやすい失敗です。紹介が来ない、スクリーニングの工数がかかる、という状況になりがちです。複数のチャネルを並行して、1つに依存しない設計が安全です。複数のチャネルの使い分けが、採用単価を下げる近道です。

入社前に仕事の現実を知ってもらう

未経験採用では、入社前の期待と入社後の現実のギャップが、早期離職の最大の原因になります。育成の費用を無駄にしないためには、選考の段階で、仕事の現実を知ってもらう工夫が有効です。弊社では、1日職場体験でミスマッチを防ぐ設計を行い、内定後・入社後には、国家資格キャリアコンサルタントによる面談でフォローします。本人が納得して入社できれば、育成中の離職も減らせます。

実例|エージェント中心から無料チャネルへ切り替えた2社のBefore/After

ここでは、弊社の支援先のうち、エージェントに頼らない母集団づくりを進めた2社の事例を紹介します。手法は、未経験者や育成前提の採用にもそのまま転用できます。

項目インフラ系SES会社(従業員8名・創業以来初の採用)飲食店WEB集客コンサル会社(従業員21名・人事チーム0から)
Before訓練校を開拓したいが時間がない/採用費をかけられない/エージェント紹介のみで母集団の質と単価が高いエージェントの採用単価が高く、外注スカウトの応募は0件、自社に合った応募がない
打ち手訓練校・公共事業をリサーチして説明会の枠を獲得(採用費0円)。資料と話し方を助言し、内製化しながら代行で回数を確保社員インタビューでペルソナ設定、魅力を出した求人票と媒体別ABテスト、東京都の支援サービスで無料採用・媒体費用の交渉
After(母集団)職業訓練校3校→19校/エージェント以外の応募0件→13件(4か月)有効応募15件→106件(支援期間中の合計)
After(コスト・人数)説明会を1年に1回→4か月で7回、80名程度に直接アプローチ採用単価約120万円→約40万円/採用人数6人→10人(総採用予算は前年より減)

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

SES会社の事例では、創業以来初めての採用で、エージェント以外の応募が0件でした。そこから、訓練校と公共事業を活用して説明会の回数を増やし、4か月で13件の応募を得ています。県が主催する説明会は着席が1名にとどまった一方、訓練校に切り替えたことで、80名程度の方へ直接アプローチできました。

Webコンサル会社の事例では、エージェントから、Re就活・マイナビ転職(フェア)などのチャネルへスイッチし、エージェント以外から10名を採用しています。人事チームがない状態でも、採用単価を約120万円から約40万円に下げられたのは、チャネルを分散し、無料の支援制度も活用したためです。

2社に共通するのは、1つのチャネルに依存せず、無料の公的な制度や訓練校を、最初の段階から組み込んだ点です。エージェントを完全にやめたわけではなく、急ぎのときの手段として残しつつ、母集団の中心を無料チャネルに移しています。こうした組み合わせの設計が、採用単価の低下につながりました。

おまかせ採用の料金は、ライト30万円(月30時間まで)、スタンダード50万円(月40〜50時間)、プレミアム80万円(月60時間以上)の月額固定で、採用時の手数料はありません。※2026年8月時点の料金初回の打ち合わせから最短5営業日で開始でき、1名の採用から依頼できます。推奨の契約期間は6か月で、採用ノウハウとデータが社内に残る形で伴走します。自社の状況に合う進め方は、中小企業向け採用代行の記事で、費用の目安とあわせて確認できます。

なお、無料チャネルを中心にする場合でも、採用の目標人数と期限は先に決めておきましょう。目標があいまいだと、無料チャネルの成果が出るまでの期間に不安が生まれ、結局は高いエージェントに戻ってしまいがちです。四半期ごとに、応募数、面談数、採用数を確認し、数字が足りなければ有料チャネルを一時的に足す、という柔軟な運用が現実的です。

【まとめ】未経験採用のコストは、①人材紹介(年収の約35%)、②求人広告(掲載課金)、③無料チャネル(採用費0円・工数あり)、④採用代行(月額固定)の組み合わせで決まります。急ぎの1名はエージェント、複数名や育成前提は無料チャネルと採用代行の併用が、総コストを抑えやすい選び方です。

今日から始める3つのアクション

  1. 直近1年の採用費を、チャネル別に集計する:人材紹介、求人広告、スカウト、無料チャネルのそれぞれで、何名を採用し、いくらかかったかを一覧にします。
  2. 無料チャネルの窓口を1つ増やす:近隣の職業訓練校か、ハローワークの窓口に連絡し、求人の出し方と説明会の枠を確認します。
  3. 育成にかける時間をカレンダーに押さえる:指導役の週あたりの時間と期間を決め、採用前に業務の調整を済ませておきます。

最新の有効求人倍率は、厚生労働省の「一般職業紹介状況」で毎月確認できます。[6]採用市場の環境は変わるため、チャネルを選ぶ前に直近の数字を見ておくと、判断がぶれません。

よくある質問

Q. 未経験採用のコストはいくらくらいかかりますか?

チャネルによって大きく異なります。人材紹介は理論年収の約35%が一般的で、年収350万円なら1名あたり約122万円(試算)です。職業訓練校やハローワークなどの無料チャネルは採用費0円ですが、担当者の工数がかかります。採用代行は月額固定で、弊社では月額30万円から(2026年8月時点の料金)です。

Q. 未経験者の採用でエージェントを使うメリットはありますか?

急ぎで採りたい、採用に工数を割けない、採用の経験がない、といった場合は、エージェントの紹介が有力です。ただし、成功報酬は経験者と同じ水準で、紹介が来ない場合の工数は自社に残ります。複数のチャネルを並行して、1つに依存しない設計がおすすめです。

Q. 職業訓練校から採用するには、どうすればよいですか?

募集する職種に近い訓練コースを調べ、訓練校や労働局の窓口に連絡して、求人の出し方や説明会の枠を確認します。弊社の支援先では、訓練校を2校から42校に開拓し、無料で25応募を得た実績があります(2026年8月時点)。窓口との関係づくりに時間がかかるため、担当者の工数の確保が必要です。

Q. 未経験者を育てるコストは、どのくらい見ておくべきですか?

指導役の工数が最も大きなコストです。入社後の数か月、誰が週に何時間を使って教えるかを、採用前に決めておきます。研修費や外部講座の費用が別途かかる場合もあるため、育成の期間と到達点を決めて、トータルの費用で採用の可否を判断してください。

Q. 未経験採用でも採用代行を使えますか?

使えます。おまかせ採用は、月額固定(ライト30万円、スタンダード50万円、プレミアム80万円)で、採用時の手数料はありません。1名の採用から依頼でき、初回の打ち合わせから最短5営業日で開始できます(2026年8月時点の料金)。訓練校の開拓や説明会の運営も代行の範囲に含められます。

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未経験採用のコストのお悩み、おまかせ採用にご相談ください

未経験採用は、チャネルの選び方しだいで1名あたりのコストが大きく変わります。弊社支援先では、エージェント中心だった採用単価が約120万円から約40万円になりました(2026年8月時点)。無料チャネルの開拓から、1名の採用まで、月額固定でご相談いただけます。

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

参考資料

  1. リクルートエージェント「人材紹介の手数料相場と課金体系」
  2. リクルート ダイレクトスカウト「中途採用エージェントの費用」
  3. 厚生労働省(三重労働局)「ハロートレーニング応援企業」承諾書
  4. リクルートワークス研究所「中途採用実態調査」
  5. 厚生労働省(大阪労働局ハローワーク)労働条件明示ルールの改正(2024年4月)
  6. 厚生労働省「一般職業紹介状況」
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