不動産会社の採用代行|営業職の費用は月30万〜

「営業を増やして売上を伸ばしたいのに、求人を出しても応募が来ない」「やっと採用した営業が、半年もたたずに辞めてしまった」「店舗を増やしたいが、宅建士の人数が足りない」――不動産会社の経営者・採用担当者から、採用について、こうした悩みをよく聞きます。不動産会社は、営業担当者の人数がそのまま売上の上限を決めやすいうえに、宅地建物取引業法で事務所ごとに宅建士を置く義務もあるため、採用の遅れが事業計画に直結します。

この記事では、公的データをもとに不動産会社の採用が難しい原因を整理し、宅建士の設置義務を踏まえた採用計画、営業職の定着の仕組み、そして採用代行に外注できる業務と費用を解説します。

この記事でわかること

  • 入職率12.5%が離職率13.5%を下回る、不動産業の採用市場の実態
  • 不動産会社の採用が難しい5つの原因と、宅建士「5分の1」ルールを踏まえた採用計画の立て方
  • 不動産営業の採用方法と、入社後に辞めさせない定着の仕組み
  • 不動産の採用代行に外注できる業務と、営業代行との違い、費用相場(月30万円〜)

不動産業の採用市場データ|入職率12.5%が離職率13.5%を下回る

まずは、不動産業の人の出入りを公的な統計で確認しておきましょう。厚生労働省の令和6年雇用動向調査によると、「不動産業,物品賃貸業」の入職率は12.5%、離職率は13.5%でした。入職率から離職率を引いた入職超過率はマイナス1.0ポイントで、入ってくる人より辞めていく人のほうが多い状態です[1]。

指標不動産業,物品賃貸業産業計
入職率(令和6年)12.5%14.8%
離職率(令和6年)13.5%14.2%
入職超過率(入職率−離職率)−1.0ポイント+0.6ポイント
中途採用の募集ポジションの未充足率—57.8%

※入職率・離職率は厚生労働省「令和6年雇用動向調査」、未充足率はリクルートワークス研究所「中途採用実態調査」より。

ここで注目したいのは、不動産業の離職率そのものは、産業計の14.2%よりやや低いという点です。「不動産業は離職率が高い」というイメージを持たれがちですが、統計で見ると、問題は辞める人の多さよりも、入ってくる人が少ないことにあります。産業計では入職率が離職率を上回っているのに対し、不動産業では下回っているため、採用で欠員を埋めきれず、人が減っていく構造になっています。

中途採用全体でも、募集したポジションの未充足率は57.8%にのぼります[6]。求人を出せば人が来る時代ではない以上、不動産会社は「なぜ自社に人が入ってこないのか」を分解し、入口を増やす手を打つ必要があります。

なお、「不動産会社」とひとくくりにしても、売買仲介、賃貸仲介、賃貸管理、開発・分譲など、業態によって求める人材は違います。売買仲介では高額な取引を扱う提案力、賃貸仲介では繁忙期に多くの来店をさばく対応力、賃貸管理ではオーナーや入居者との長い付き合いを支える調整力が求められます。自社がどの業態で、どんな営業を必要としているのかを最初に言葉にしておくと、この後の原因の整理や求人票づくりがぶれなくなります。

【ポイント】 不動産会社の採用課題は「辞めさせない」だけでなく「入口を増やす」ことにあります。この記事では、入口(母集団)を増やす打ち手と、入った人を定着させる打ち手の両方を扱います。

不動産会社の採用が難しい5つの原因|イメージ・働き方・資格の壁

不動産会社に人が入ってこない原因は、市場全体の人手不足だけではありません。業界特有の事情を、次の5つに整理しました。

原因採用の現場で起きていること打ち手の方向
① 営業のイメージで敬遠される「ノルマがきつい」「歩合で収入が不安定」と思われ、応募をためらわれる給与の内訳と営業スタイルを具体的に書く
② 土日・祝日の勤務来店や内見が週末に集中し、土日休みを希望する層から選ばれない休日の取り方と年間休日を明示する
③ 宅建士が必要な人数の制約営業を増やすと、宅建士も増やさないと事務所の要件を満たせない宅建士の採用と資格取得支援を計画に組み込む
④ 営業スタイルの違いが伝わらない反響営業か、飛び込み・テレアポ中心かが求人から分からず、ミスマッチが起きる1日の流れと集客の仕組みを書く
⑤ 中小は知名度で負ける大手の仲介・デベロッパーと同じ媒体に並び、社名で選ばれない媒体以外の入口と、直接会える場をつくる

※一般的な傾向です(当社調べ)。会社の業態(売買仲介・賃貸仲介・管理・開発など)によって当てはまる原因は異なります。

特に効いてくるのが、①営業のイメージと④営業スタイルの違いが伝わらないことの組み合わせです。同じ「不動産営業」でも、ポータルサイトや自社サイトからの問い合わせに対応する反響営業と、新規の売却物件を探す営業とでは、仕事内容も向いている人もまったく違います。求人票に「不動産営業」としか書いていないと、求職者は最もきつい働き方を想像して応募を見送ってしまいます。

②土日・祝日の勤務は、変えにくい条件ですが、伝え方で印象は変わります。「水曜・木曜の定休日に加えて月1回の土日休み」「年間休日の日数」「繁忙期と閑散期の休みの取りやすさ」など、休みの実態を具体的に書くことで、「休めない業界」という漠然とした不安を和らげられます。

⑤知名度の差は、地域密着の中小不動産会社ほど大きく感じるはずです。ただし、地域の不動産会社には「転勤がない」「地元の顧客と長く付き合える」「店舗が小さく、早くから幅広い仕事を任される」といった、大手にはない魅力があります。こうした魅力を、社員の声や具体的なエピソードとともに求人票や説明会で伝えることで、大手と同じ土俵で比べられる状況から抜け出せます。

営業職全般の求人票の書き方や採用基準の作り方は「営業職の採用のコツ7つ|応募と通過率を上げる採用基準の作り方」で詳しく解説しています。この記事では、不動産会社ならではの論点に絞って見ていきます。

宅建士の設置義務と採用計画|営業を増やすと宅建士も必要になる

不動産会社の採用計画で、ほかの業界にない制約が宅地建物取引士(宅建士)の設置義務です。宅地建物取引業法と施行規則では、事務所ごとに、宅建業の業務に従事する者の5分の1以上の割合で、専任の宅建士を置くことが定められています[2]。この基準を満たさなくなった場合は、2週間以内に宅建士を増やすなどの措置を取る必要があります[3]。

つまり、不動産会社が営業担当者を増やすときは、宅建士の人数も一緒に増やさなければならない場面があるということです。宅建業に従事する人数と、必要な宅建士の人数の関係を整理すると、次のようになります。

事務所で宅建業に従事する人数必要な専任の宅建士の人数
(5分の1以上)
採用計画での注意点
1〜5人1人以上宅建士が1人だけの場合、その人が辞めると要件を満たせない
6〜10人2人以上6人目の採用時に、宅建士がもう1人必要になる
11〜15人3人以上営業の増員と宅建士の確保を同時に計画する
16〜20人4人以上新店舗の開設時は、店舗ごとに要件を満たす必要がある

※人数の考え方は一般的な目安です(当社調べ)。「業務に従事する者」の範囲や専任の要件など、実際の判断は宅建業法・施行規則と所管の行政庁の案内に従ってください。

この制約から、不動産会社の採用計画では、次の3つを押さえておくと安心です。

  1. 【宅建士の余裕を持つ】 基準ぎりぎりの人数で運営していると、宅建士が1人辞めただけで、2週間以内に補充しなければならなくなります。採用計画には、基準より1人多い宅建士を確保する、あるいは資格保有者の候補を常に持っておく余裕を入れておきます。
  2. 【資格取得の支援を採用の武器にする】 宅建士の資格を持つ人は、どの不動産会社からも求められるため、採用の競争が激しくなります。無資格の未経験者を採用し、受験費用や講座の補助、合格時の手当などで資格取得を支援する仕組みを用意すると、「入社後に資格を取れる会社」として選ばれやすくなります。
  3. 【出店計画と採用計画を連動させる】 新しい店舗を開く場合は、その店舗にも宅建士が必要です。出店の時期から逆算して、宅建士と営業担当者の採用を前倒しで始めます。

宅建士の資格手当や資格取得支援は、求人票に具体的な金額や内容まで書いておきたい項目です。「資格手当あり」とだけ書くよりも、「宅建士の資格手当は月◯万円、受験費用は会社負担、合格まで先輩がマンツーマンで勉強をサポート」のように書くと、未経験者にとって入社後の道筋が見えやすくなります。

宅建士の採用を考えるときは、資格を持つ営業担当者だけでなく、重要事項説明や契約書類の作成を中心に担う宅建士という採用の形もあります。営業のノルマに抵抗がある資格保有者でも、事務・契約業務が中心であれば応募を検討してくれることがあります。宅建士の役割を「営業」と「契約業務」に分けて募集すると、採用の対象を広げられます。

【注意点】 宅建士の設置要件は、採用の「人数」だけでなく「タイミング」の問題でもあります。宅建士の退職が決まってから募集を始めると、2週間の補充期限に間に合わないことがあります。

不動産営業の採用方法|母集団を増やす入口の作り方

入職率が離職率を下回る業界で人を増やすには、求人媒体に掲載して待つだけでなく、応募の入口を複数持つことが欠かせません。不動産営業の採用でよく使われる入口と、その特徴を整理します。

入口主な費用向いている採用注意点
求人媒体(掲載型)掲載料
(採れなくても発生)
未経験〜経験者の幅広い募集大手の求人に埋もれやすい
スカウト型媒体媒体費+運用の工数経験者・宅建士の採用文面とターゲット設計で反応が大きく変わる
人材紹介成功報酬
(年収の35%〜100%)
宅建士・即戦力の採用採用単価が高く、紹介が来ないこともある
ハローワーク・
自治体の支援
無料の枠が多い地元で働きたい未経験者求人票の書き方で応募が左右される
リファラル(社員紹介)紹介手当程度社風に合う人の採用制度と紹介のお願いを継続する必要がある
転職フェア・説明会出展料または無料認知度の向上と直接の面談ブース設計と事後フォローで成果が変わる

※一般的な例です(当社調べ)。実際の条件は各社・各媒体によって異なります。

不動産会社が特に力を入れたいのは、異業種から営業職への転職を考える未経験者の入口です。小売や飲食、携帯ショップなど、接客の経験がある人は、不動産の反響営業と相性がよいことが多く、宅建士の資格取得支援とセットで打ち出せば、経験者の奪い合いを避けながら母集団を広げられます。

弊社の支援では、入社者の4割超が、無料媒体・自治体の支援・リファラルといった採用費0円のチャネルから生まれています。有料の媒体や人材紹介だけに頼らず、無料の入口を組み合わせることで、採用費を抑えながら人数を確保できます。

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

宅建士や経験者を採りたい場合は、スカウト型の媒体で自社から声をかける方法も欠かせません。ただし、資格や経験を持つ人には多くの会社からスカウトが届くため、定型文では開封もされません。弊社の支援では、ターゲット設計と文面の改善によって、スカウトの開封率を3.6%から40.7%(約11倍)に高めています。扱う物件の種類、担当エリア、宅建士としての役割など、その人に声をかけた理由が伝わる文面にするだけでも、反応は変わります。

求人票では、2024年4月の労働条件明示ルールの改正にも注意が必要です。求人の募集時に「就業場所の変更の範囲」「従事すべき業務の変更の範囲」などを明示することが求められるようになりました[4]。複数の店舗を持つ不動産会社では、異動の可能性がある店舗の範囲を正確に書いておくことが、入社後のトラブル防止にもつながります。

不動産営業を定着させる仕組み|1日職場体験と入社後の面談

入口を増やしても、入社した人がすぐに辞めてしまえば、入職超過率のマイナスは解消しません。不動産営業の早期離職は、入社前に想像していた仕事と、実際の仕事のギャップから生まれることがほとんどです。ギャップを入社前に小さくし、入社後に早めに拾う仕組みを用意しましょう。

タイミング仕組みねらい
選考中1日職場体験・店舗見学来店対応や内見の様子を見てもらい、仕事のイメージを合わせる
選考中給与の内訳とモデル年収の説明固定給と歩合の割合、1年目・3年目の年収例を示し、収入の不安を減らす
内定後内定者フォロー(面談・資格の勉強の案内)入社までの不安を拾い、辞退を防ぐ
入社1か月先輩社員との定期面談仕事の悩みを早めに聞き、孤立を防ぐ
入社3〜6か月外部のキャリアコンサルタントとの面談社内では言いにくい本音を拾い、配置や育成の見直しにつなげる

※仕組みは一般的な例です(当社調べ)。

特に効果が大きいのが、選考中の1日職場体験です。不動産の営業は、来店対応、物件の案内、契約書類の準備、オーナーとのやり取りなど、外から見えにくい仕事が多くあります。実際の1日を体験してもらうことで、求職者は自分に合うかどうかを判断でき、企業側も働く姿を見たうえで採用を決められます。お互いに納得したうえでの入社は、早期離職の予防に直結します。

もう1つは、入社後の面談を社外の人が担う仕組みです。営業成績が数字で見える職場では、上司に「辞めたい」「つらい」とは言いにくいものです。外部の専門家が定期的に面談すると、社内では出てこない悩みを早い段階で拾えます。弊社では、内定後・入社後に国家資格キャリアコンサルタントが面談を行い、定着までフォローしています。

定着の取り組みは、数字で効果を確かめることも大切です。入社3か月・6か月・1年の時点で何人が在籍しているかを、入社した時期や採用ルートごとに記録しておくと、「職場体験をした人は定着しやすい」「この媒体から入った人は早く辞めやすい」といった傾向が見えてきます。定着率が低いルートは、求人票の書き方や選考中の説明を見直すきっかけになり、採用と定着を一体で改善できるようになります。

【回避策】 「歩合で稼げます」とだけ伝えると、収入の不安を抱えたまま入社し、数字が出ない時期に辞めてしまいます。固定給の金額、歩合の計算方法、1年目の平均的な年収を、選考中に正直に説明しておきましょう。

不動産の採用を外注できる業務|採用代行と営業代行の違い

「不動産 採用 外注」と調べると、採用代行と並んで「営業代行」のサービスも多く見つかります。不動産会社向けの営業代行は、売却物件を獲得するためのテレアポや、問い合わせへの追客などを代わりに行うサービスで[5]、社員を採用するための採用代行とは目的が異なります。

項目採用代行営業代行
目的自社の社員を採用し、営業組織を育てる外部の人手で営業活動を行う
主な業務採用設計、求人票作成、スカウト、面接調整、定着支援テレアポ、物件の仕入れ営業、反響の追客
自社に残るもの社員と、採用のノウハウ・データアポイントや案件(ノウハウは残りにくい)
向いている状況中長期で営業組織を大きくしたいすぐに営業の人手を補いたい

※一般的な例です(当社調べ)。実際の範囲は各社の契約によって異なります。

営業代行は短期的な人手の補充には役立ちますが、宅建士の設置義務を満たすことはできず、営業のノウハウも社内に残りにくいという限界があります。中長期で店舗や営業組織を育てたい場合は、採用代行で自社の社員を増やすほうが向いています。

採用代行に外注できる業務は、次のように3つの段階に分けられます。

段階外注できる業務社内に残す判断
採用設計現状分析、ペルソナ設計、求人票作成、
媒体選定、1日職場体験の設計
どんな営業を採り、どう育てるか
採用実行スカウト送信、応募者対応、
面接の日程調整、説明会・
採用イベントの代行
面接での合否の判断
内定・入社後内定者フォロー、
キャリアコンサルタント面談、
数値分析と改善提案
配属する店舗・担当業務

※一般的な例です(当社調べ)。おまかせ採用はこの3フェーズ18業務に対応しています。

不動産会社で外注の効果が出やすいのは、応募者対応と面接の日程調整です。店長や営業担当者が採用を兼務していると、来店対応や内見の合間に応募者へ連絡することになり、返信が遅れがちです。応募への一次返信と日程調整を外部に任せ、店長は面接と判断に集中する体制にすると、取りこぼしが減ります。

採用代行の会社を選ぶときは、少人数の採用でも受けてくれるか、営業職の採用経験があるか、入社後の定着まで支援するかを確認しましょう。中小企業向けの採用代行を費用と範囲で比べたい場合は「中小企業向け採用代行おすすめ5選|300名以下の費用比較表」が参考になります。

不動産会社の採用代行の費用相場|人材紹介・求人広告との比較

不動産会社の採用費用は、どの方法で採るかによって大きく変わります。主な方法を並べると、次のようになります。

採用方法費用の出方費用の目安何が残るか
人材紹介成功報酬年収の35%〜100%残らない(返金規定のみ)
求人広告掲載課金
(採れなくても発生)
媒体・プランにより異なる掲載データのみ
採用代行(おまかせ採用)月額固定・採用時の手数料なしライト30万円/スタンダード50万円/
プレミアム80万円
採用ノウハウとデータ
採用コンサル顧問料契約により異なる提案書のみ

※一般的な例です(当社調べ)。実際の条件は各社・各契約によって異なります。おまかせ採用は※2026年8月時点の料金です。

費用を比べるときは、何人採りたいかで総額を試算するのがポイントです。

  1. 人材紹介で採る場合(試算):年収500万円の営業担当者を手数料率30%で採用すると、1名150万円。2名採用すれば300万円になります。
  2. 採用代行で採る場合(試算):月額30万円×6か月=180万円。採用人数が増えても、採用時の手数料はかかりません。
  3. 分岐点の目安(試算):上の条件では、6か月で2名採用できれば、採用代行のほうが総額は下がります。営業と宅建士を同時に増やしたい不動産会社では、採用人数が多くなるほど月額固定の利点が大きくなります。

※試算は仮定の条件による例です。年収・手数料率・採用人数によって結果は変わります。

見積りを比べるときは、採用代行の月額に、求人媒体の掲載料が含まれるかどうかも確認しましょう。多くの採用代行では、媒体の掲載料やスカウトの送信費用は別途かかります。そのため、無料の媒体や自治体の支援、リファラルなど、採用費のかからない入口をどれだけ組み合わせられるかによって、最終的な総額が変わります。媒体費の交渉や無料の入口の開拓まで任せられるかどうかも、依頼先を選ぶポイントです。

採用代行の料金は、月の稼働時間によって変わります。ライトは月30時間まで、スタンダードは40〜50時間、プレミアムは60時間以上が目安です。1名の採用から、新卒・中途を問わず依頼でき、初回打ち合わせから最短5営業日で開始できます。採用代行の料金体系全体の比較は「採用代行の月額費用は30〜100万円|3つの料金体系を比較」で解説しています。

事例|採用単価約120万円→約40万円・採用人数6人→10人(別業種の事例)

弊社の支援先に不動産会社の事例はまだないため、ここでは不動産以外の業種の事例として、営業・集客系の職種の採用に取り組んだ飲食店WEB集客コンサルティング会社(従業員21名)の事例を紹介します。エージェント中心の採用から抜け出すための手順は、不動産会社でもそのまま使えます。

この会社は、MEOマーケターを採用したいものの、人事部がなく、エージェントの採用単価が高い、外注したスカウトからの応募が0件、自社に合った人からの応募がない、という課題を抱えていました。

項目BeforeAfter
採用単価約120万円(エージェント中心)約40万円
採用人数6人10人(総採用予算は前年より減)
有効応募15件(会いたい人がいない)106件
Re就活のスカウト開封率30.6%60.7%(応募27件増)
転職フェア—着席49名(会場平均28.2名)・後日面談14名

※飲食店WEB集客コンサルティング会社(不動産以外の業種)の事例です。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

弊社が行った打ち手のうち、不動産会社に転用しやすいのは次の4つです。

  1. 【社員インタビューでペルソナを決める】 中途入社した社員7名にインタビューし、入社の決め手や活躍している人の共通点から、採用したい人物像を定めました。不動産会社でも、活躍している営業担当者に話を聞くことで、「どんな前職の人が向いているか」が見えてきます。
  2. 【求人票を作り直し、媒体ごとにABテストする】 自社の魅力が伝わる求人票に書き直し、媒体ごとに文面を変えて反応を比べました。営業スタイルや給与の内訳を具体的に書く不動産の求人票づくりにも、同じ方法が使えます。
  3. 【エージェントから別のルートへ切り替える】 エージェント中心の採用から、Re就活のスカウトやマイナビ転職のフェアへと切り替え、東京都の支援サービスによる無料採用や媒体費用の交渉も行いました。
  4. 【採用の見せ方を工夫する】 転職フェアでは、ブースの設計や採用漫画を使って着席数を増やし、後日の面談までつなげました。カジュアル面談も弊社が代行しています。

その結果、総採用予算を前年より減らしながら、採用人数は6人から10人に増え、採用単価は約120万円から約40万円になりました。

この事例で注目したいのは、人事部がない会社でも、採用の仕組みを外部と一緒にゼロからつくれたことです。不動産会社でも、店長や社長が採用を兼務し、専任の人事担当者がいないケースは少なくありません。最初から完璧な体制を目指すのではなく、ペルソナ、求人票、採用ルート、振り返りの数字を一つずつ整えていけば、少人数の会社でも採用を回せるようになります。

【不動産会社への転用のポイント】 業種は違っても、①活躍している社員の共通点からペルソナを決める、②求人票を具体的に書き直して反応を比べる、③エージェント以外のルートを持つ、という手順は、営業職を採用したい不動産会社にもそのまま当てはまります。

よくある質問

Q. 不動産会社の採用が難しいのはなぜですか?

厚生労働省の令和6年雇用動向調査では、不動産業,物品賃貸業の入職率は12.5%で、離職率の13.5%を下回っており、入ってくる人より辞める人のほうが多い状態です。加えて、営業のノルマや歩合への不安、土日勤務、宅建士の設置義務による人数の制約、中小企業の知名度の低さなど、業界特有の事情が重なっています。

Q. 宅建士の設置義務は採用にどう影響しますか?

宅地建物取引業法では、事務所ごとに、宅建業の業務に従事する者の5分の1以上の割合で専任の宅建士を置くことが定められており、基準を満たさなくなった場合は2週間以内に措置を取る必要があります。営業担当者を増やすと宅建士も増やす必要が出てくるため、営業と宅建士の採用を一緒に計画し、資格取得の支援も用意しておくと安心です。

Q. 未経験者を不動産営業として採用しても大丈夫ですか?

接客経験のある異業種の人は、反響営業と相性がよいことが多く、有力な採用対象です。給与の内訳やモデル年収、営業スタイルを選考中に正直に説明し、1日職場体験で仕事を見てもらったうえで入社してもらうと、入社後のギャップによる早期離職を防げます。宅建士の資格取得支援をセットで打ち出すのも効果的です。

Q. 不動産会社の採用代行の費用はいくらですか?

採用代行の料金は会社によって異なりますが、おまかせ採用は月額固定でライト30万円、スタンダード50万円、プレミアム80万円で、採用時の手数料はかかりません(2026年8月時点の料金)。人材紹介は成功報酬で年収の35%〜100%が一般的なため、採用人数が多いほど月額固定の採用代行のほうが総額を抑えやすくなります。

Q. 営業代行と採用代行はどう違いますか?

営業代行は、テレアポや物件の仕入れ営業、問い合わせの追客などを外部の人手で行うサービスで、すぐに営業の人手を補いたいときに向いています。採用代行は、自社の社員を採用するための業務を外部に任せるサービスで、社員と採用のノウハウが社内に残ります。宅建士の設置義務を満たしながら営業組織を育てたい場合は、採用代行が向いています。

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不動産会社の採用は、入口を増やすことと、入った人を定着させることを両輪で進める必要があります。弊社の採用代行は契約継続率100%(2026年8月時点)で、求人票の改善や採用ルートの見直しから、面接の日程調整、入社後のキャリアコンサルタント面談まで、1名の採用から月額固定でご支援可能です。宅建士を含めた採用計画のご相談もお気軽にどうぞ。

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

参考資料

  1. 厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」
  2. 国土交通省「宅地建物取引業法施行規則等の一部を改正する省令案 新旧対照条文」
  3. 中島・宮本・溝口法律事務所「専任の宅地建物取引士の設置義務」
  4. 厚生労働省(大阪労働局ハローワーク)労働条件明示ルールの改正(2024年4月)
  5. STOCK SUN「不動産営業代行会社の比較と費用相場」
  6. リクルートワークス研究所「中途採用実態調査」
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