Wantedly(ウォンテッドリー)の運用代行を調べると、「月5万円から」という会社もあれば「月45万円」という会社もあり、どれが自社の相場なのか判断がつきません。理由ははっきりしていて、多くの記事が代行費だけを比べていて、Wantedly本体の掲載料を足していないからです。実際に毎月出ていくのは「掲載料+代行費」の合計であり、さらに代理店(公式パートナー)経由か直契約かでも支払いの形は変わります。
この記事では、ウォンテッドリーの公式料金を起点に、運用代行の課金方式、委託範囲別の内訳、代理店経由との違い、そして総額での費用対効果までを、中小企業の予算感で整理します。
この記事でわかること
- Wantedly運用代行の料金を「掲載料+代行費」の総額で見る早見表
- ウォンテッドリーの料金(掲載料・契約期間・初期費用)の公式の考え方
- Wantedlyの代理店(公式パートナー)経由と直契約で何が変わるか
- Wantedlyの費用を人材紹介・求人広告と並べた費用対効果の試算
なお、Wantedly運用代行に依頼できる業務範囲の詳細や、運用代行パートナーの選び方チェックリストはWantedly運用代行の料金は月5〜45万円|業務範囲と選び方にまとめています。この記事は重複を避け、料金の内訳と総額の設計に絞って書きます。
Wantedly運用代行の料金早見表|総額でいくらかかるか
最初に結論を表にします。縦軸は「どこまで任せるか」、金額は掲載料と代行費を分けて記載しています。自社がどの行に当てはまるかを先に決めてください。
| 運用の形 | ウォンテッドリーの掲載料 | 運用代行費 | 月額の合計目安 | 向いている会社 |
|---|---|---|---|---|
| 自社運用(代行なし) | 月5万円〜 | 0円 | 月5万円〜 | 書ける社員がいて、週2〜3時間を確保できる |
| 記事作成だけ外注 | 月5万円〜 | 月5万〜 10万円 | 月10万〜 15万円 | ストーリーが続かないだけで、スカウトは自社で回せる |
| スカウト運用まで外注 | 月5万〜15万円 | 月10万〜20万円 | 月15万〜 35万円 | 送信の手が足りず、返信率も上げたい |
| フル運用(設計〜応募者対応) | 月10万〜20万円 | 月20万〜45万円 | 月30万〜 65万円 | 採用担当が不在、または他媒体と並行して回したい |
| 採用代行(RPO)に統合 | 月5万〜20万円 | 月30万〜80万円 | 月35万〜100万円 | Wantedly以外の媒体・面接調整までまとめて任せたい |
※当社推計/業界相場目安
Wantedly公式の情報発信によれば、ウォンテッドリーの採用サービスは月額5万円から利用でき、初期費用0円・成果報酬0円、掲載期間6か月なら36万円から募集を掲載できるとされています[1]。つまり最低ラインの掲載料は年間60万円前後から始まり、そこに代行費が乗るという構造です。
この表の読み方には順番があります。まず自社が「書けない会社」なのか「送れない会社」なのか「対応できない会社」なのかを決めること。ストーリーが書けないだけなら記事作成の外注で足り、月10万円台に収まります。スカウトの送信が止まっているならスカウト運用まで、応募後の返信が遅れているなら応募者対応まで含める必要があり、そのぶん月額は上がります。逆に、詰まっている場所を特定しないままフル運用を頼むと、必要のない範囲まで毎月払い続けることになります。
Wantedly運用代行の見積りが会社ごとに大きくばらつくのは、この「どこが詰まっているか」の診断を各社が別々に想定しているからでもあります。問い合わせの段階で、いまの閲覧数・応募数・面談数の3つを伝えておくと、各社の提案が同じ前提で返ってきて比較しやすくなります。
【最初に決めること】 「代行費が月いくらか」ではなく、「掲載料+代行費の合計を月いくらまで出すか」を先に決めてください。上限を決めずに相見積りを取ると、安い代行費に高いプランが抱き合わせになっている提案を見抜けなくなります。
ウォンテッドリーの料金|掲載料・契約期間・初期費用の考え方
代行費の話に入る前に、媒体そのものの料金構造を押さえておきます。ウォンテッドリーは求人広告ではなく、月額のサービス利用料という形をとっています。前掲のとおり公式の案内では、月額5万円から、初期費用0円、成果報酬0円、6か月契約で36万円からと示されています。
この「成果報酬0円」という設計は、採用単価の観点では中小企業にとって有利です。人材紹介のように年収連動の手数料が発生しないため、採用人数が増えるほど1名あたりの費用は下がっていきます。一方で、応募が0でも月額は出ていくので、掲載期間中に何名採るつもりかを最初に決めておかないと、単価が悪化する方向にだけ動きます。
ここで中小企業が誤解しやすいのが次の3点です。
- 掲載料は「採れなくても」発生する:成果報酬0円は「採用しても追加料金がない」という意味であって、応募が0でも月額は発生します
- 契約期間の縛りがある:月単位で気軽に止められるわけではなく、6か月などの期間契約が前提です。運用代行を1か月だけ試して合わなくても、掲載料の契約は残ります
- プランによって使える機能が変わる:募集の同時掲載数やスカウト関連のオプションはプランに紐づきます。代行会社が「スカウトを大量に送ります」と提案してきた場合、その通数を送れるプランを契約しているかを確認する必要があります
とくに2つ目の契約期間は、運用代行の契約期間とズレると厄介です。掲載は6か月契約、代行は3か月契約という組み合わせだと、後半の3か月は「掲載料だけ払って誰も運用していない」状態になり得ます。予算を組むときは、掲載と代行の開始月・終了月を1枚のカレンダーに並べて確認してください。
| 確認する項目 | なぜ効くか | 見積り時の質問 |
|---|---|---|
| 月額プランの区分 | 募集の同時掲載数・使える機能が変わる | 「提案の運用に必要なプランはどれですか」 |
| 契約期間 | 途中解約できないと総額が固定される | 「最短の契約期間と、途中で止めた場合の扱いは」 |
| 初期費用・成果報酬 | 公式は初期費用0円・成果報酬0円 | 「代行会社経由でも同条件ですか」 |
| スカウト関連のオプション | 送信数の上限が代行の設計を左右する | 「月何通まで送れる契約ですか」 |
| 請求の宛先 | 直契約か代理店経由かで請求書が変わる | 「掲載料はどちらに支払いますか」 |
ウォンテッドリー株式会社の2026年8月期第3四半期の決算説明資料では、登録ユーザー数451万人、登録企業数4.5万社と公表されています。一方で同四半期累計の営業収益は34億2,900万円(前年同期比−7%)、営業利益は7億円(同−49%)と、新規受注の減少が示されました[2]。媒体としての母集団は大きいが、企業側の出稿は選別が進んでいるという状況です。「とりあえず載せる」では回収しづらくなっている、と読むのが妥当でしょう。
採用市場そのものが「選ばれる側の企業が増えている」局面にあることも、この数字の背景にあります。掲載しさえすれば応募が集まる時期は終わり、企業ページと募集原稿の中身、そして返信の速さで差がつくようになりました。運用代行にお金を払う意味は、まさにこの「中身と速さ」を外部の手で担保する点にあります。裏を返すと、中身を作る材料(社員の話・現場の写真・実際の働き方)を自社が出せないなら、いくら払っても効果は限定的です。
運用代行の課金方式|月額固定・成果報酬・ハイブリッド
代行費のほうは、課金方式が3つに分かれます。同じ「Wantedly運用支援」でも、支払いの出方はまったく違います。
| 課金方式 | 費用の出方 | 月額の目安 | 相性のよい状況 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| 月額固定(ライト) | 記事本数など作業量に応じた定額 | 月5万〜15万円 | ストーリー更新だけ止まっている | 範囲外の作業が都度見積りになりやすい |
| 月額固定(フル運用) | 設計・記事・スカウト・応募者対応まで定額 | 月20万〜45万円 | 採用担当がいない、他媒体と並行 | 稼働時間の明記がないと比較できない |
| 成果報酬 | 面談1件・採用1名ごとの課金 | 面談1件3万〜5万円/採用1名20万円〜 | まず面談数だけ増やしたい | 面談の「質」の定義がないと費用が膨らむ |
| ハイブリッド | 月額+成果報酬 | 月10万円+成果報酬 | 立ち上げ期でリスクを分けたい | 二重課金にならないか要確認 |
※当社推計/業界相場目安
Wantedly公式のヘルプでも、運用代行は「企業ページや募集の作成、効果的なスカウト運用、ストーリーなどのコンテンツ更新などを提供する会社や個人」と説明され、サービスの種類や範囲は運用代行会社によって異なると明記されています[3]。つまり「Wantedly運用代行」という言葉自体に共通の定義がないため、金額だけを横並びにしても比較にならないということです。
3つ目の成果報酬型でとくに注意したいのが、「面談1件」の定義です。カジュアル面談が1件成立すればカウントするのか、選考に進んだ人だけを数えるのかで、月々の請求額は倍近く変わります。母集団の質を問わない定義になっていると、条件に合わない候補者との面談が積み上がり、面談数は増えたのに採用は1名も進まないのに費用だけが出ていくという状態になりかねません。契約書に「何をもって1件とするか」を書き込んでおいてください。
なお、スカウトの課金方式そのものの相場観(月額固定・従量課金・成果報酬の3分類)はスカウト代行の料金・費用相場|月額固定・従量課金・成果報酬を比較で詳しく整理しています。
Wantedlyの代理店(公式パートナー)経由と直契約は何が違うか
ここが、多くの比較記事が触れていない部分です。ウォンテッドリーには販売・運用代行プログラムがあり、Wantedly Adminの販売や運用代行を行う企業がパートナー契約を結ぶ仕組みになっています。パートナーには一般パートナーと、一定の条件をクリアした認定パートナー(公認バッジを使える)の区分があり、パートナー側には最新情報の提供、利用企業の紹介、手数料の支払いといった支援が行われます[4]。
この制度の要点は、パートナー側にウォンテッドリーから手数料や情報支援が入るという点です。代理店が「弊社経由でお得です」と言う場合、その原資がどこから来ているのかを理解しておくと、提案の読み方が変わります。悪いことではありませんが、代理店にとっては掲載プランを上位に維持するインセンティブが働きやすい、という構造は知っておいて損がありません。
企業側から見ると、選択肢は実質3つです。
| 項目 | 直契約+代行を別発注 | 公式パートナー経由(代理店) | 採用代行(RPO)に統合 |
|---|---|---|---|
| 掲載料の支払先 | ウォンテッドリー | 代理店にまとめて支払う場合がある | 契約形態による |
| 価格の透明性 | 掲載料と代行費が明確に分かれる | 一体の見積りだと内訳が見えにくい | 業務範囲として一体化 |
| 代行会社の情報量 | 会社によりばらつき | 最新情報・キャンペーンが入りやすい | 媒体横断の情報が入る |
| 乗り換えやすさ | 代行だけ変更しやすい | 掲載契約と紐づくと変えにくい | 契約単位で見直す |
| 向いている会社 | 内訳を管理したい | Wantedly1媒体に集中する | 複数媒体・複数職種を回す |
※一般的な例です(当社調べ)。実際の条件は各社・各契約によって異なります。
【回避策】 代理店経由の一体見積りが悪いわけではありません。危ないのは内訳が書かれていない一体見積りです。「掲載料◯円+運用代行◯円」と分けて記載してもらえば、翌年に代行だけ見直す、掲載プランだけ下げる、といった調整ができます。分けられないと言われたら、その理由を確認してください。
判断に迷ったら、「掲載プランの選定は誰の利益になるか」を基準にしてください。直契約なら掲載料の請求はウォンテッドリーから来るので内訳が自然に分かれます。代理店経由でまとめたい場合でも、見積書の行を分けてもらえば同じ透明性が確保できます。どちらを選ぶにせよ、契約書の当事者が誰と誰なのか(掲載契約は自社とウォンテッドリーか、代理店を挟むのか)は必ず確認しておきましょう。トラブルが起きたときの窓口が変わります。
委託範囲別の費用|どこまで頼むと月いくらになるか
代行費が5万円と45万円で9倍も開くのは、任せる範囲が違うからです。範囲を分解すると、見積りの妥当性が判断できます。
| 委託する業務 | 相場(月額) | 社内に残る作業 | 費用対効果が出やすい条件 |
|---|---|---|---|
| ストーリー記事の作成(月2〜4本) | 3万〜10万円 | 取材対応、公開判断 | 社員インタビューに協力できる体制がある |
| 募集ページの作成・改善(月1〜3本) | 3万〜8万円 | 募集要件の決定 | 職種が複数あり、書き分けが必要 |
| ダイレクトスカウトの運用 | 8万〜20万円 | 返信後の面談設定 | 送信対象を絞り込める材料がある |
| 応募者対応・日程調整 | 5万〜15万円 | 面談の実施 | 応募は来るが対応が遅れている |
| 数値分析・改善提案 (定例) | 3万〜8万円 | 施策の意思決定 | 3か月以上継続する前提がある |
| 採用設計・ターゲット再定義 | 5万〜15万円 | 現場ヒアリングへの同席 | そもそも求める人物像が固まっていない |
※当社推計/業界相場目安
Wantedly公式が挙げる運用代行の業務も、募集作成、ストーリー投稿、ダイレクトスカウト運用、応募者対応、採用戦略立案の5領域とされています(前掲の公式記事)。見積りを取るときは、この5領域のうちどこが含まれ、どこが含まれないかを1行ずつ埋めてもらうのが確実です。
外注と内製の線引きで迷ったら、「自社にしか書けないもの」を社内に残すという基準が使えます。社員の言葉、現場の一日の流れ、失敗談、これから作りたい組織の話は、外部のライターがゼロから作れるものではありません。逆に、募集ページの構成、スカウトの送信オペレーション、日程調整、数値の集計といった作業は、外に出しても品質が落ちにくい領域です。この線引きができていれば、月額を上げずに成果だけを伸ばせる余地が見つかります。
スカウトは「送信数」より「文面」で費用対効果が変わる
ウォンテッドリーのスカウトは、送信すればするほど返信が増えるという単純な構造ではありません。弊社ではターゲット設計と文面の改善によって、スカウトの開封率が3.6%から40.7%(約11倍)まで改善した事例があります※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。。同じ通数でも、開封される文面かどうかで結果は10倍単位で変わるということです。
代行費の見積りに「月◯通送信」としか書かれていない場合は、文面のABテストを何パターン・どの頻度で回すのかを確認してください。送信作業だけを外注すると、単価の安い代行に見えて、実際には返信が増えず総額では損になります。
また、記事とスカウトは別々に評価してください。ストーリーの閲覧数は伸びているのにスカウトの返信率が低いなら、問題は文面ではなく送信対象の選定にあります。逆に返信は来るのに面談化しないなら、募集ページと実際の面談内容にギャップがあるということです。どのファネルが詰まっているかで、追加で払うべき費目は変わります。
費用対効果の計算例|Wantedlyの総額を他チャネルと並べる
判断のために、総額で比較します。前提は「月額の合計30万円で6か月運用する」ケースです。
- ウォンテッドリーの掲載料 月10万円 × 6か月=60万円
- 運用代行費 月20万円 × 6か月=120万円
- 6か月の総額=180万円
この180万円で何名採用できれば元が取れるかを、他チャネルと並べます。
| チャネル | 6か月の想定コスト | 1名あたりの費用 | 備考 |
|---|---|---|---|
| Wantedly(掲載料+フル運用代行) | 180万円 | 2名採用で90万円/ 3名で60万円 | 採用人数が増えるほど単価が下がる |
| 人材紹介 | 1名150万円 | 150万円 | 年収500万円×30%の試算 |
| 求人広告 | 1枠20万〜80万円 | 採用0でも発生 | 掲載課金 |
※すべて試算です。実際の料率・年収・掲載条件によって結果は変わります。
つまり、Wantedlyの総額180万円は「2名採用できれば人材紹介より安い」水準です。逆に言えば、6か月で1名しか採れない設計なら、人材紹介と大差がありません。ここが判断の分岐点になります。
ここで見落とされがちなのが、回収までの時間です。ウォンテッドリーは記事とスカウトの蓄積で効いてくる媒体なので、掲載初月から応募が読めるわけではありません。立ち上がりに2〜3か月かかる前提で予算を組んでおかないと、成果が出る直前で解約してしまい、払った掲載料だけが残るという結果になります。6か月契約が推奨されるのは、この立ち上がり期間を織り込むためでもあります。
| 項目 | おまかせ採用 | 人材紹介 | 求人広告 | 採用コンサル |
|---|---|---|---|---|
| 費用の出方 | 月額固定で採用時の手数料なし | 成功報酬 年収の35%〜100% | 掲載課金(採れなくても発生) | 顧問料 |
| どこまでやるか | 戦略設計〜実行〜定着 | 候補者の紹介まで | 掲載まで | 助言・設計まで |
| 何が残るか | 採用ノウハウとデータ | 残らない | 掲載データのみ | 提案書のみ |
| 母集団の作り方 | 有料+無料+独自ルート | 登録者の中から | 応募を待つ | 関与しない |
| 入社後 | 定着フォローまで行う | 返金規定のみ(3か月以内) | なし | なし |
※一般的な例です(当社調べ)。実際の条件は各社・各契約によって異なります。
弊社「おまかせ採用」は、ライト30万円/月(〜30時間)、スタンダード50万円/月(40〜50時間)、プレミアム80万円/月(60時間以上)の月額固定で、採用時の手数料はいただきません。Wantedlyだけでなく他媒体や無料チャネルも同時に回せるため、「1媒体で採れなかった月」を空振りにしにくい設計です※2026年8月時点の料金。1名からお受けし、初回打ち合わせから最短5営業日で稼働できます。媒体別の選択肢は中小企業向け採用代行おすすめ5選|300名以下の費用比較表もあわせてご覧ください。
なお、ウォンテッドリーは「共感」で母集団を作る媒体である以上、面談まで進んだ人といかに早く会うかが歩留まりを左右します。弊社ではカジュアル面談の代行を45件実施しており、支援先のAI開発企業(従業員19名・創業3期目)では運用開始から1か月で27名の応募、カジュアル面談20件の代行という結果になりました※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。。
もうひとつ、総額を語るときに忘れてはいけないのが社内工数です。運用を外注しても、面談の実施、社員インタビューへの同席、募集要件の意思決定は社内に残ります。ここに月10時間かかっているなら、時給換算で数万円ぶんのコストが見積書の外側で発生している計算になります。「外注したのに社内がラクにならない」という不満の多くは、この残る工数を最初に見積もっていないことが原因です。委託範囲を決めるときは、代行側の作業リストと同時に、社内に残る作業リストも書き出しておいてください。
見積りで必ず確認する7項目
Wantedly運用代行の見積りで「あとから増えた」「思ったより高い」となりやすいのは、次の7か所です。
- 掲載料は含まれるか:代行費だけの見積りなのか、ウォンテッドリーの月額を含む総額なのか。ここが最大の食い違いポイントです
- ストーリー記事の本数と取材の有無:「月2本」と書いてあっても、社員取材つきか、既存素材の再構成かで工数はまったく違います
- スカウトの送信通数と文面テスト:月何通か、文面を何パターン試すか、返信の一次対応まで含むか
- 応募者対応の範囲:日程調整まで代行するのか、通知を転送するだけなのか
- アカウント権限をどう渡すか:管理画面の権限をどのレベルで付与するか、契約終了時にどう引き揚げるかを契約書に書く
- 最低契約期間と解約通知:掲載契約(期間契約)と代行契約の期間がズレていると、片方だけ残ります
- 労働条件明示への対応:2024年4月から、就業場所・業務の変更の範囲や有期契約の更新上限などの明示が義務化されています[5]。募集原稿の記載責任をどちらが持つかを決めておきます
7項目のうち、金額のブレとして最も大きいのが1つ目です。月20万円の見積りが「代行費のみ」なら、掲載料10万円を足して実際は月30万円になります。相見積りを取った3社のうち1社だけ総額表示だった場合、その1社が一番高く見えてしまい、判断を誤ります。全社に「掲載料込みの総額でも出してください」と依頼するのが、いちばん確実な揃え方です。
5つ目のアカウント権限も、契約終了時にもめやすい部分です。代行会社のメールアドレスで管理者権限が作られていると、契約が切れたあとに自社で管理画面へ入れなくなることがあります。管理者は必ず自社の担当者にし、代行会社にはメンバー権限を付与するという形にしておけば、引き揚げも簡単です。
【回避策】 相見積りは、この7項目を並べた表を各社に渡して埋めてもらう方式が確実です。金額の差が「範囲の差」なのか「単価の差」なのかが一目で分かり、社内稟議も通りやすくなります。
Wantedly運用代行でお金が無駄になる5パターン
最後に、費用が回収できなくなる典型を挙げます。いずれも実際に相談としてよくいただく内容です。
- 掲載契約だけ先に結んでしまう:媒体の期間契約を結んだあとで代行を探し始めると、探している数か月ぶんの掲載料が空振りになります。代行の目処と掲載開始を揃えるのが基本です
- 記事だけ増やして面談導線がない:ストーリーは読まれても、応募後の返信が3日遅れると温度は下がります。マイナビの中途採用状況調査2026年版では、量的な人材不足を感じる企業が69.6%、1社あたりの年間採用費用は609.9万円と報告されています[6]。競争の中では、対応速度がそのまま費用対効果になります
- 社員が誰も取材に協力しない:ウォンテッドリーの記事は現場の言葉が資産です。取材協力が取れないまま外注すると、当たり障りのない記事が積み上がるだけになります
- 1媒体に集中しすぎる:帝国データバンクの調査(2026年7月・有効回答1万518社)では正社員が不足している企業が51.3%[7]、厚生労働省の一般職業紹介状況(令和8年6月分)でも有効求人倍率は1.18倍です[8]。1媒体だけで足りる市況ではありません。弊社の支援先では入社の4割超が採用費0円のチャネル(無料媒体・自治体支援・リファラル)からの採用になっています※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。
- 数字を見ないまま継続する:閲覧数・応募数・面談数・内定数を月次で見ていないと、止めどきも増やしどきも判断できません。2026年版の中小企業白書でも、採用に取り組む小規模事業者のうち予定人数に到達したのは51.6%にとどまり、人材確保の取組としては賃金・賞与の引上げ(55.3%)、柔軟な働き方(49.8%)が上位に挙がっています[9]。媒体運用だけで解決しない部分は、条件面の見直しとセットで考える必要があります
この5つに共通しているのは、契約する前に決めておけば防げたという点です。掲載と代行の開始時期、取材に出せる社員、見る数字、そして「何名採れたら成功か」の定義。この4つを社内で先に固めてから見積りを取れば、代行会社の提案の良し悪しも判断できるようになります。
【押さえておきたいこと】 運用代行は「記事を書いてもらう契約」ではなく、「面談まで到達する人数を増やす契約」です。見積りを比べるときは、成果物の本数ではなく、面談数の目標が入っているかを見てください。
よくある質問
Q1. Wantedly運用代行の料金は、掲載料込みで月いくら見ておけばいいですか。
記事作成だけなら掲載料と合わせて月10万〜15万円、スカウト運用まで含めると月15万〜35万円、設計から応募者対応まで任せるフル運用で月30万〜65万円が目安です。ウォンテッドリー本体は月額5万円から、初期費用0円・成果報酬0円、6か月で36万円からと公式に案内されています。
判断の目安としては、自社の採用担当が週に何時間Wantedlyに使えるかで決めるのが実務的です。週5時間確保できるなら記事作成の外注だけで回りますし、週1時間も取れないならスカウト運用まで含めないと掲載料が空振りします。
Q2. ウォンテッドリーの掲載料は運用代行費に含まれますか。
会社によって異なります。代行費のみの見積りと、掲載料を含む総額の見積りが混在しているため、比較の前に「この金額に掲載料は含まれますか」と必ず確認してください。含まれない場合、実際の負担は見積りより月5万〜20万円増えます。
Q3. 代理店(公式パートナー)経由で申し込むと安くなりますか。
必ずしも安くなるとは限りません。ウォンテッドリーの販売・運用代行プログラムでは、パートナーに対して情報提供や企業紹介、手数料の支払いが行われます。企業側のメリットは価格よりも情報量やサポートの手厚さに出やすいため、掲載料と代行費の内訳を分けて提示してもらったうえで判断してください。
Q4. 1か月だけ試すことはできますか。
運用代行の契約は短期でも受ける会社がありますが、ウォンテッドリーの掲載契約は期間契約が前提です。掲載だけ残ってしまう状態を避けるため、媒体の契約期間と代行の契約期間を揃えることをおすすめします。
どうしても短期で試したい場合は、掲載の最短契約期間を確認したうえで、代行側を「初月は設計と記事作成のみ、2か月目からスカウト運用」といった段階契約にしてもらう方法もあります。掲載契約の期間は動かせなくても、代行費のほうは月ごとに範囲を調整できる会社が多いためです。
Q5. 中小企業がWantedlyで成果を出すには何から始めればいいですか。
社員インタビューの材料集めからです。ウォンテッドリーは給与条件ではなく、仕事の中身と人で選ばれる媒体です。弊社では文面とターゲットの見直しでスカウト開封率が3.6%→40.7%に改善した事例があります(2026年8月時点)。まず「誰に何を伝えるか」を決め、そのうえで運用の手が足りない部分を外注するのが順序として堅実です。
関連する公開記事
Wantedlyの費用でお困りなら、おまかせ採用にご相談ください
Wantedly運用代行の費用は、掲載料と代行費を分けて見ないと妥当性が判断できません。おまかせ採用は月額固定30万円/50万円/80万円の3プラン、採用時の手数料なし、1名から、初回打ち合わせから最短5営業日で稼働します。ウォンテッドリー1媒体に閉じず、他媒体・無料チャネルまで含めて母集団を設計し、推奨6か月で内製化まで伴走します。いまの見積りが範囲に対して妥当かどうかの見立てだけでも、お気軽にご相談ください。
参考資料
- Wantedly「【公式】Wantedly(ウォンテッドリー)運用代行会社を紹介」 https://www.wantedly.com/hiringeek/recruit/operation_agency/
- ウォンテッドリー株式会社「2026年8月期 第3四半期 決算説明資料」(2026年7月14日) https://wantedlyinc.com/ja/ir/library
- Wantedly ヘルプセンター「Wantedlyの運用代行について知りたい」 https://help.wantedly.com/hc/ja/articles/17184661690649
- Wantedly「販売・運用代行プログラム(パートナー制度)」 https://sg.wantedly.com/about/partners
- 厚生労働省「2024年4月からの労働条件明示のルール変更」 https://www.mhlw.go.jp/content/001114110.pdf
- マイナビ「中途採用状況調査2026年版(2025年実績)」 https://career-research.mynavi.jp/wp-content/uploads/2026/03/tyutosaiyouzyoukyou2026.pdf
- 帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2026年7月)」 https://www.tdb.co.jp/report/economic/20260817-laborshortage202607/
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年6月分)について」 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_74767.html
- 経済産業省・中小企業庁「2026年版 中小企業白書・小規模企業白書」(2026年4月24日) https://www.meti.go.jp/press/2026/04/20260424005/20260424005.html
