採用代行は元が取れる?180万円の損益分岐

月額30万円を6か月で180万円。この金額を前にして、経営者や採用担当者が知りたいのはひとつです。「元は取れるのか」。ところが採用代行の費用対効果は、採用できた人数だけでは判断できません。単価の高いチャネルを置き換えられたか、社内の工数が減ったか、そして何か月目に判断するか——見るべき分岐点が複数あります。

この記事では、採用代行で元が取れるかどうかを4つの分岐点で判定する方法を、具体的な金額で示します。あわせて「採用代行は高い」と感じる原因と、元が取れていなかった場合の見直し手順もまとめます。

この記事でわかること

  • 採用代行の費用対効果を判定する4つの分岐点(人数・チャネル・工数・期間)と、それぞれの計算例
  • 採用代行は高いと感じる5つの原因と、見積り段階で防げるもの
  • 採用代行のコスパを3か月目に確認する項目と、元が取れていないときの見直し手順

「元が取れる」の判定に必要な4つの数字

判定の前に、手元に揃えておく数字があります。この4つが分からないままでは、どの見積りも高く見えます。

#揃える数字出し方なぜ必要か
1半年の採用予定人数職種ごとに、いつまでに何名かを書き出す総額を人数で割った単価が判定の基準になる
2現在のチャネル別採用単価直近1年の採用費÷チャネル別の入社人数置き換えられる余地がどこにあるか分かる
3採用に使っている社内工数週あたりの時間×4。担当が複数なら合算金額換算すると「見えない費用」が見える
4判断の期限いつまでに何が達成されていれば継続するかこれが無いと感覚で判断することになる

※判定の準備項目です。数字が揃わない場合は概算でも構いません。

この4つのうち、多くの会社で抜けているのは2番と3番です。「エージェントに払った額の合計」は分かっても、チャネル別の単価まで出している会社は少なく、社内工数はほぼ計上されていません。ここを埋めるだけで、判定の精度が変わります。

2番の出し方を補足します。難しい計算は不要で、直近1年の入社者を経路別に数え、それぞれにかかった費用を割るだけです。

  • エージェント経由:3名/手数料合計360万円 → 1名あたり120万円
  • 求人広告経由:2名/掲載費合計60万円 → 1名あたり30万円
  • リファラル・自社応募:1名/費用0円 → 1名あたり0円

この3行が書ければ、自社の採用費がどこに集中しているかが一目で分かります。上の例なら6名中3名がエージェント経由で、費用の大半をそこが占めていることになります。この構造を変えられるかどうかが、後述する分岐点②の判定材料です。

3番は、週あたりの時間をざっくり数えるだけで構いません。求人票の確認に1時間、応募対応に2時間、面接に3時間、日程調整に1時間——この程度の粒度で足ります。正確さより、計上されていること自体が重要です。

判定の基準になる費用のほうも先に置いておきます。弊社「おまかせ採用」の月額固定プランと、6か月使った場合の総額です。

プラン月額(税別)稼働時間の目安6か月の総額2名採用時の1名あたり単価
ライト30万円〜30時間180万円90万円
スタンダード50万円40〜50時間300万円150万円
プレミアム80万円60時間以上480万円240万円

※2026年8月時点の料金。月額固定・採用時の手数料なし。契約期間は内製化までの推奨6か月。求人媒体の掲載料は別途かかります。

この表の右端の列が、判定の出発点です。2名採用でライトプランなら1名あたり90万円。人材紹介の手数料(年収500万円・料率30%で1名150万円の試算)と比べれば、この時点で下回っています。以下ではライトプランの6か月=180万円を基準に計算を進めます。

なお、採用ROIや回収月数といった計算式で費用対効果を測る方法は採用の費用対効果を測る3つの計算式|採用ROI・回収月数・実質採用単価とチャネル別比較表にまとめています。この記事では「どの条件を超えたら元が取れるか」という分岐点に絞ります。

分岐点①:採用人数|何名で人材紹介を下回るか

いちばん分かりやすい分岐点です。月額固定の総額を採用人数で割り、人材紹介の手数料と比べます。

人材紹介の手数料は、年収500万円・料率30%で1名あたり150万円という試算を使います。

半年の
採用人数
月額固定の
総額
1名あたり
単価
人材紹介の総額
(150万円×人数)
判定
1名180万円180万円150万円人材紹介が30万円安い
2名180万円90万円300万円月額固定が120万円安い
3名180万円60万円450万円月額固定が270万円安い
5名180万円36万円750万円月額固定が570万円安い

※試算です。年収500万円・料率30%の人材紹介手数料と、月額30万円×6か月の採用代行費用を比較した例であり、実際の条件は各社・各契約によって異なります。

分岐点は2名です。半年で2名以上採る計画があるなら、この分岐点は超えています。1名だけの場合は、他の3つの分岐点で判断することになります。

ただし、この計算には条件があります。人材紹介の150万円は採用が成功した場合の金額です。年収帯が違えば金額も変わり、年収300万円のポジションなら1名90万円、年収700万円なら210万円です。自社の職種の年収帯で計算し直してください。

年収帯別に分岐点を整理すると、こうなります。

職種の年収帯人材紹介1名あたり
(料率30%で試算)
月額固定180万円との分岐点
300万円90万円3名
400万円120万円2名
500万円150万円2名
700万円210万円1名

※試算です。料率30%は一般的な例(当社調べ)であり、実際の手数料は各社の契約によって異なります。

年収が高い職種を採るほど、代行の分岐点は下がります。年収700万円のポジションなら、1名の採用でも月額固定のほうが安く収まる計算です。逆に年収300万円台の職種を1〜2名だけ採る場合、この分岐点だけでは代行を正当化できません。

もう1つ補足すると、人材紹介は「採用が決まらなければ0円」です。つまりこの比較は、両方とも採用に成功した場合の比較にすぎません。採用の確度そのものが変わるかどうかは、次の分岐点②以降で考えます。

分岐点②:チャネル構成|高い単価を何割置き換えられるか

人数の分岐点を超えていない会社でも、この2番目の分岐点で判定が変わることがあります。単価の高いチャネルを、安いチャネルに置き換えられるかという視点です。

弊社の支援先である飲食店WEB集客コンサルティング会社(従業員21名)では、エージェント中心だった採用単価が約120万円→約40万円になりました。エージェント以外から10名を採用し、総採用予算は前年より減らしながら採用人数は6人→10人に増やしています。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

置き換えの余地を金額にすると、こうなります。

置き換え前後1名あたり単価5名採用した場合の総額差額
エージェント中心約120万円600万円—
チャネルを組み替えた後約40万円200万円400万円の削減

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)をもとにした例です。企業ごとに条件は異なります。

この差額が代行費用の180万円を上回れば、人数の分岐点とは別の理由で元が取れている計算になります。判定の手順は次の3ステップです。

  1. 直近1年のチャネル別単価を出す:エージェント、求人広告、自社応募、リファラルごとに単価を計算する
  2. いちばん高いチャネルの比率を確認する:入社者のうち何割がそのチャネル経由か
  3. 置き換え可能性を見積もる:無料チャネルや別媒体で代替できそうな職種はどれか

弊社の支援先全体では、入社の4割超が採用費0円のチャネル(無料媒体・自治体支援・リファラル)からです。有料媒体だけに依存している会社ほど、この分岐点で改善余地が大きくなります。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

【この分岐点の落とし穴】 置き換えは一夜では起きません。職業訓練校や自治体の開拓は成果が出るまで数か月かかります。6か月契約の前半で判定しようとすると、この分岐点は必ず「未達」に見えます。 判定の時期は後述の分岐点④で扱います。

分岐点③:社内工数|金額換算するといくら浮くか

3番目は、社内で採用に使っている時間です。ここを計上しないと、代行費用は常に「純増」に見えてしまいます。

採用担当者の業務は、求人票作成、媒体入稿、スカウト送信、応募対応、日程調整、面接、評価のすり合わせ、内定後フォローなど20項目前後に分かれ、合計すると月90時間規模になるのが実態です※当社推計/業界相場目安。年収500万円・月160時間稼働の担当者なら、時給換算は約3,000円です。

項目自社だけで採用する場合代行(月30万円)を併用する場合
採用にかかる社内工数月90時間月30時間(実行業務を委託)
工数の金額換算(時給3,000円で試算)27万円/月9万円/月
採用代行の月額0円30万円/月
月あたりの実質コスト27万円39万円
6か月の実質コスト162万円234万円

※試算です。時給3,000円は年収500万円・月160時間稼働からの概算であり、実際の人件費は企業ごとに異なります。

見かけの差額は180万円ですが、社内工数を計上すると実質の差額は72万円です。この72万円をどう見るかが判定になります。

  • 採用人数が1名でも増えるなら、人材紹介1名分(150万円の試算)より安い
  • 空いた60時間で担当者が本来の人事業務に戻れるなら、その価値も差額に含まれる
  • 逆に、採用担当者がもともと採用に月20時間しか使っていない会社では、浮く工数が小さく、この分岐点は超えにくい

ここで注意点があります。「浮いた時間」は自動的に価値になりません。 空いた60時間が別の業務に回っていれば差額を相殺する効果がありますが、単に忙しさが緩和されただけだと、金額としては現れません。ひとり人事や兼任の担当者であれば労務・給与・面談といった本来の人事業務に戻るので効果は明確ですが、そうでない場合は③よりも①や②で判定したほうが確実です。

【判定のしかた】 「代行を入れて、担当者の時間は何に使われるようになったか」を3か月目に確認してください。空いた時間が別の業務に回っているなら、この分岐点は機能しています。空いた時間が生まれていないなら、委託範囲が実務に合っていない可能性があります。

分岐点④:期間|何か月目に何を見て判断するか

最後の分岐点が、もっとも間違いが起きやすい箇所です。判定の時期を誤ると、機能している施策を止めてしまいます。

採用代行の成果は、指標によって出てくる時期が違います。

時期この時期に出ている指標この時期に判定してよいこと判定してはいけないこと
1か月目スカウトの開封率・返信率、求人票の完成反応が変わったか採用人数、採用単価
2〜3か月目応募数、有効応募数、面談数母集団の量と質が動いたか採用単価、チャネル構成の変化
3〜4か月目面接数、内定数、説明会の実施回数選考が回り始めたか、継続するか無料チャネルの成果
5〜6か月目採用人数、採用単価、チャネル別の構成比元が取れたか—

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)をもとにした目安です。職種・地域・採用予定人数によって前後します。

「元が取れたか」を判定できるのは5〜6か月目です。それ以前に見るべきなのは、前工程の指標が動いているかどうかです。

具体例で示します。弊社の支援先であるAI開発企業(従業員19名・創業3期目)では、運用1か月で27名の応募、スカウトの返信率14.0%・開封率49.1%という結果が出ました。この時点で採用人数はまだ確定していませんが、反応の指標は明確に動いています。1か月目にこれを見ずに「まだ1人も採れていない」と判断すると、機能している運用を止めることになります。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

逆のパターンもあります。1か月経っても開封率も応募数も動いていないなら、それは早い段階での警告です。この場合は2か月目に施策を変える判断が必要で、6か月待つ必要はありません。早すぎる判定と、遅すぎる判定の両方を避けるのが、この分岐点の意味です。

弊社は継続のご判断を4か月目終了までにご連絡いただく形にしています。この時期には応募数・面談数・内定数まで数字で出ているため、感覚ではなくデータで判断できます。

4つの分岐点は「どれか1つ」でよい

ここまでの4つを整理します。すべてを満たす必要はありません。 どれか1つで明確に超えていれば、元が取れている判定になります。

分岐点超えている条件判定できる時期
①人数半年で2名以上(年収500万円帯の場合)5〜6か月目
②チャネル構成単価の高いチャネルの比率が下がった4〜6か月目
③社内工数担当者の時間が月30時間以上空いた2〜3か月目
④期間前工程の指標が段階どおりに動いている毎月

※判定の目安です。実際の水準は職種・採用規模・社内体制によって異なります。

逆に、4つすべてが未達なら見直しが必要です。その手順は最後のセクションで扱います。

実務でいちばん使いやすいのは③です。2〜3か月目に判定でき、担当者の実感とも一致しやすいためです。①は最終的な判定になりますが、6か月目まで待たなければなりません。

「採用代行は高い」と感じる5つの原因

判定してみて「高い」と感じる場合、原因はおおむね次の5つに絞られます。このうち3つは見積り段階で防げます。

  1. 媒体費を含めずに月額だけで比べていた:月額30万円の見積りでも、求人媒体に月20万円かければ実質50万円です。6か月分を足してから比較してください(見積りで防げる)。3社の見積りを並べたとき、媒体費が含まれている社と含まれていない社が混在していると、比較そのものが成立しません
  2. 稼働時間が想定より短かった:月30時間は週7〜8時間です。要件定義から求人票の作り直しまで乗せると足りません(見積りで防げる)
  3. 委託範囲が狭かった:「採用支援します」という説明だけで契約し、実際には媒体の入稿代行だけだった(見積りで防げる)
  4. 社内の決裁が止まり、稼働が空転した:月額固定は稼働を買う契約なので、求人票の確認や面接日程の決裁が社内で止まると費用だけが消費されます
  5. 判定の時期が早すぎた:1〜2か月目に採用人数で判定し、動き始めた施策を止めてしまった

このうち4番は、実際にはもっとも多い原因です。稼働が空転しているとき、外から見えるのは「代行を入れたのに採用が進まない」という結果だけで、原因が社内の決裁速度にあることは気づきにくいものです。求人票の原稿確認に1週間、面接日程の返信に3日という運用では、月30時間の稼働のうち相当部分が待ち時間になります。稼働開始前に「誰が・何営業日以内に返すか」を決めておくだけで、この原因は消えます。

【見積り段階のチェック】 ①月額と稼働時間、②委託業務の一覧、③月額に含まれない費用(媒体費・スカウト送信権・ATS利用料)、④最低契約期間と解約条件。この4点を書面で確認すれば、1〜3の原因は防げます。4と5は契約後の運用の問題なので、社内の体制と判定の時期を先に決めておいてください。

料金体系そのものの違い(月額固定・成果報酬・従量課金)と相場の全体像は採用代行の月額費用は30〜100万円|3つの料金体系を比較で整理しています。

他の採用手法と並べた費用の出方

4つの分岐点を踏まえて、他の手段と横に並べます。

おまかせ採用人材紹介求人広告採用コンサル
費用の出方月額固定で採用時の手数料なし成功報酬 年収の35%〜100%掲載課金(採れなくても発生)顧問料
どこまでやるか戦略設計〜実行〜定着候補者の紹介まで掲載まで助言・設計まで
何が残るか採用ノウハウとデータ残らない掲載データのみ提案書のみ
母集団の作り方有料+無料+独自ルート登録者の中から応募を待つ関与しない
入社後定着フォローまで行う返金規定のみ(3か月以内)なしなし

※一般的な例です(当社調べ)。実際の条件は各社・各契約によって異なります。

「元が取れる」を考えるときに見落とされやすいのが、「何が残るか」の行です。人材紹介に150万円払って1名採れた場合、支出は明確で成果も明確ですが、翌年また同じ150万円が必要になります。月額固定の180万円には、求人票、ペルソナ、チャネル別のデータ、無料チャネルの接点といった、翌年以降も使える資産が含まれます。

1年で判定するか、3年で判定するかで結論が変わるということです。採用が毎年発生する会社では、後者の視点を持っておいたほうが判断を誤りません。

具体的に並べてみます。毎年1名を人材紹介で採る会社は、3年で450万円(150万円×3年の試算)。最初の半年だけ代行を使って型を作り、以降は自社で回せるようになった会社は、180万円+媒体費で済む可能性があります。差がつくのは2年目以降で、1年目だけを切り取って比べると代行は必ず高く見えます。

もちろん、これは「型が残って自社で回せるようになった場合」の話です。丸投げして何も残らなければ、翌年も同じ費用が必要になります。だからこそ、判定項目に「何が残っているか」を入れておく必要があります。

【経営に説明するときの一言】 「月30万円の追加支出」ではなく、「社内工数27万円+代行30万円=月39万円で、半年に2名を採り、来年以降使える採用の型を残す」という形にしてください。人数・期間・残るものの3点を並べると、判断できる情報になります。

採用市場の前提も押さえておきます。厚生労働省の一般職業紹介状況によると、2026年7月の有効求人倍率は1.18倍、新規求人倍率は2.10倍でした[1]。帝国データバンクの調査では正社員が不足していると感じる企業が51.3%[2]、リクルートワークス研究所の中途採用実態調査では必要な人数を確保できなかった企業が57.8%にのぼります[3]。採用の難易度が上がり続ける前提では、単発の採用より仕組みのほうが効いてくるというのが実務上の見方です。

3か月目に確認する6項目

判定を感覚にしないために、3か月目に見る項目を決めておきます。6か月契約なら、ここが軌道修正できる最後のタイミングです。

#確認項目見方
1スカウトの開封率・返信率1か月目と比べて上がっているか
2応募数と有効応募数数と質を分けて見る。「会いたい人」が増えたか
3チャネル別の応募数と単価高い単価のチャネルの比率が下がったか
4応募から一次面接までの日数縮まっているか。ここが詰まると歩留まりが落ちる
5社内工数の変化担当者の時間が空いたか。空いた時間は何に使われたか
6残っている資産求人票、ペルソナ、チャネル別データ、無料チャネルの接点

※確認項目の整理表です。目安となる水準は職種・媒体・採用規模によって異なります。

このうち1〜4が動いていれば、5〜6か月目に人数と単価が出てくる見込みが立ちます。逆に1〜4のどれも動いていない場合は、6か月待っても結果は変わりにくいと考えてください。

6番の「残っている資産」は、金額に表れにくいぶん見落とされます。3か月目の時点で求人票が作り直され、ペルソナが文書化され、チャネル別の数字が取れているなら、それ自体が翌年以降の採用費を下げる材料です。

【3か月目の定例でやること】 上の6項目を1枚の表にして、代行会社と一緒に埋めてください。自社だけで作ると評価になり、一緒に作ると改善の議論になります。動いていない項目があれば、その原因を代行側に説明してもらう。この場が、残り3か月の使い方を決める打ち合わせになります。

採用した人が定着しているかも、あわせて確認してください。厚生労働省の雇用動向調査によると、令和6年の常用労働者の離職率は14.2%、入職率は14.8%でした[4]。採用した人数がそのまま増員につながるとは限らないため、弊社では内定者フォロー支援と入社後の国家資格キャリアコンサルタントによる面談も業務範囲に含めています。

元が取れていなかった場合の見直し手順

3か月目の確認で「動いていない」と判定したら、次の順番で見直してください。代行会社を変える前に確認すべきことがあります。

  1. 診断が合っていたか:応募が来ない原因を、求人票・ターゲット・チャネルのどれだと考えて着手したか。ここがズレていれば、実行をいくら回しても結果は変わりません
  2. 委託範囲が実務に合っていたか:稼働が実行業務だけに使われ、設計が手付かずのままになっていないか
  3. 社内の返答速度が足りていたか:求人票の確認や面接日程の決裁に何営業日かかっていたか。代行側の稼働が空転していた可能性があります
  4. 判定の時期が早すぎなかったか:無料チャネルの開拓や母集団の質の改善は、3か月では表に出ないことがあります
  5. それでも動かないなら、施策そのものを入れ替える:チャネルを変える、ターゲットを再設定する、職種の条件を見直す

この1〜4のうち、2と3は自社側の要因です。代行会社を変えても解決しません。逆に1と5は施策の問題なので、定例MTGで方針を組み替えることで改善できます。

1番の「診断が合っていたか」は、具体的にはこう確認します。応募が来ない原因を求人票だと考えて書き直したのに応募数が変わらないなら、原因は求人票ではなくチャネルかターゲットです。逆にチャネルを増やしたのに「会いたい人」が増えないなら、原因はターゲット設定です。打ち手が効かないときは、打ち手ではなく診断を疑うのが順序です。

3番の社内の返答速度は、記録を見れば分かります。求人票の原稿確認に何日かかったか、面接日程の返信に何日かかったか。ここが1週間単位になっている会社では、代行側の稼働が待ち時間で消えています。これは費用の問題ではなく段取りの問題なので、決裁者と返答期限を決めるだけで改善します。

なお、4つの分岐点すべてが未達で、かつ1〜4の見直しでも原因が特定できない場合は、そもそも採用代行が解決する課題ではなかった可能性があります。募集条件そのものが市場と合っていない、あるいは職種の要件を満たす人が地域にいない、というケースです。この場合は、要件を下げて育成前提に切り替えるか、業務委託や派遣といった別の選択肢を検討することになります。弊社は労働者派遣事業の許可(派13-309247)も保有しているため、そうした前提の見直しからご相談いただけます。

弊社は定例MTGと数日単位のABテストを回し、改善施策の提案までを業務範囲に含めています。ターゲットの再設定も18業務のひとつです。契約継続率は100%(2026年8月時点)ですが、これは半年ごとに継続のご判断をいただいたうえでの数字です。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

なお、求人票を作り直す場合は労働条件の明示ルールも確認してください。2024年4月から、労働者の募集や求人の申込みの際に明示しなければならない労働条件が追加され、就業場所・業務の変更の範囲、有期契約の更新上限などが明示事項になりました[5][6]。

【見直しの進め方】 3か月目の定例で、上の1〜4を順に確認してください。自社側の要因(2・3)が見つかった場合は、そこを直したうえで残り3か月を使うほうが、契約を切り替えるより早く結果が出ます。中小企業向けの採用代行の比較検討から入り直したい場合は、中小企業向け採用代行おすすめ5選|300名以下の費用比較表もご覧ください。

よくある質問

Q1. 採用代行は何名採れば元が取れますか?

月額30万円を6か月使った場合の総額180万円に対し、人材紹介を年収500万円・料率30%で試算すると1名150万円です。この条件では2名採用が分岐点になります(試算)。ただし年収帯によって人材紹介の手数料は変わるため、自社の職種で計算し直してください。1名の場合は、チャネル構成・社内工数・期間の3つの分岐点で判定します。

Q2. 採用代行が高いと感じる原因は何ですか?

5つあります。媒体費を含めずに月額だけで比べていた、稼働時間が想定より短かった、委託範囲が狭かった、社内の決裁が止まって稼働が空転した、判定の時期が早すぎた。このうち前の3つは見積り段階で防げます。月額と稼働時間、委託業務の一覧、月額に含まれない費用、最低契約期間の4点を書面で確認してください。

Q3. 費用対効果はいつ判定すればいいですか?

「元が取れたか」の判定は5〜6か月目です。1か月目はスカウトの開封率・返信率、2〜3か月目は応募数と有効応募数、3〜4か月目は面接数と内定数を見ます。1〜2か月目に採用人数で判定すると、動き始めた施策を止めることになります。逆に1か月経って反応がまったく変わらない場合は、早めの軌道修正が必要です。

Q4. 社内工数は費用対効果の計算に入れるべきですか?

入れてください。採用業務は20項目前後に分かれ、合計すると月90時間規模になるのが実態です(当社推計)。年収500万円の担当者なら時給換算で約3,000円、月90時間で27万円です。これを計上しないと、代行費用が常に純増に見えてしまいます。実行業務を委託して社内工数が月30時間に減るなら、実質の差額は月12万円です。

Q5. 元が取れていないと分かったらどうすればいいですか?

代行会社を変える前に4点を確認してください。診断が合っていたか、委託範囲が実務に合っていたか、社内の返答速度が足りていたか、判定の時期が早すぎなかったか。このうち委託範囲と社内の返答速度は自社側の要因なので、会社を変えても解決しません。定例MTGで方針を組み替えるほうが早く結果が出ます。

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採用代行の費用対効果でお悩みなら、おまかせ採用にご相談ください

おまかせ採用は月額固定30/50/80万円、採用時の手数料なし、1名からご依頼いただけます。支援先ではエージェント中心だった採用単価が約120万円→約40万円になった例があり、入社の4割超が採用費0円のチャネルからです。継続のご判断は4か月目終了までにご連絡いただく形で、数字を見てから決めていただけます。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。料金は2026年8月時点。

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参考資料

  1. 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年7月分)について」(2026年7月の有効求人倍率1.18倍、新規求人倍率2.10倍)
    https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75707.html
  2. 株式会社帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2026年7月)」(正社員の人手不足51.3%)
    https://www.tdb.co.jp/report/economic/20260817-laborshortage202607/
  3. リクルートワークス研究所「中途採用実態調査」(中途採用の未充足率57.8%)
    https://www.works-i.com/research/works-report/item/241128_midcareer.pdf
  4. 厚生労働省「令和6年 雇用動向調査結果の概況」(常用労働者の入職率14.8%・離職率14.2%)
    https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/25-2/dl/gaikyou.pdf
  5. 厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」
    https://muki.mhlw.go.jp/rule.html
  6. 厚生労働省リーフレット「2024年4月から、労働者の募集や職業紹介事業者への求人の申込みの際、明示しなければならない労働条件が追加されます」
    https://www.mhlw.go.jp/content/001114155.pdf
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