スカウトを送っても返信が来ない、エージェント経由の採用単価が高すぎる、そもそもスカウトを打つ時間がない。中小企業の採用担当者からいただくご相談で、この3つはほぼ毎回セットで出てきます。そこで検討に上がるのがスカウト代行ですが、見積りを取ると「月10万円」から「月50万円」まで開きがあり、しかもその金額に媒体の掲載料が含まれているのかどうかが会社によって違います。有効求人倍率は2026年4月時点で1.18倍[1]、中途採用の未充足率は57.8%[2]という市場で、比較の軸がないまま発注すると「安いほうを選んだのに総額は高かった」という結果になりかねません。
この記事では、スカウト代行の料金を委託範囲別・媒体別・課金方式別に分解して、自社の総額を計算できる状態まで持っていきます。
この記事でわかること
- スカウト代行の料金相場を委託範囲別に整理した早見表(月10〜50万円のどこに自社が入るか)
- ビズリーチ・Green・Wantedly・Re就活の掲載料と、代行費との切り分け方
- 中途採用のスカウト代行の費用を、送信通数と返信率から逆算する試算のやり方
- RPO・スカウト自動化ツールとの違いと、見積書で確認すべき項目
スカウト代行の料金相場早見表|委託範囲別に月10〜50万円
スカウト代行の料金は「何通送るか」ではなく「どこまで任せるか」で決まります。同じ月30万円でも、ターゲット設計から改善提案まで含む契約と、こちらが用意した文面をひたすら送るだけの契約では中身がまったく違います。まずは委託範囲を3段階に分けた早見表で、自社がどこに当てはまるかを確認してください。
| 委託範囲 | 月額の目安 | 送信通数の目安 | 含まれる業務 | 向いている会社 |
|---|---|---|---|---|
| ①送信代行のみ | 月10〜15万円 | 100〜300通 | 指定リストへの送信、送信数の報告 | ターゲットと文面が固まっていて、手が足りないだけの会社 |
| ②設計+運用(スカウト運用代行) | 月20〜50万円 | 300〜1,000通 | ターゲット設計、文面作成、送信、ABテスト、返信対応、レポート | 返信が来ない原因が分からない会社、初めてスカウトを使う会社 |
| ③採用代行(RPO)の一部としてのスカウト | 月30〜100万円 | 複数媒体・上限なし | ②に加えて媒体選定、求人票、面談設定、内定後フォロー | 職種が複数ある会社、人事専任者がいない会社 |
※当社推計/業界相場目安
自社がどの委託範囲に当てはまるかの見立てだけでも、無料でお伝えできます。
多くの中小企業がつまずくのは①と②の境目です。①は一見安いのですが、返信が来ないときに打ち手がありません。送信通数だけが増えて、母集団の質は変わらないまま費用が積み上がります。逆に②は月額が上がる代わりに、ターゲットの再設定や文面の作り直しまで契約に含まれるため、3か月目以降に数字が動きやすくなります。
【早見表の見方】 見積書に書かれた月額だけを比べても意味がありません。「①なのに月30万円」なのか「②で月30万円」なのかで、同じ金額の価値がまったく変わります。相見積りを取るときは、必ず委託範囲を先に自社で決めてから同じ条件で出してもらってください。
もうひとつ、月額の中身を読み解く軸として稼働時間があります。スカウト代行の料金は突き詰めると人件費なので、「月30万円で月何時間動くのか」を聞くと会社ごとの差が見えます。仮に月30万円で30時間なら時間単価は1万円、同じ30万円で15時間なら2万円です。時間単価が高い会社が悪いわけではなく、その時間で何をするかが問題で、シニアの採用担当が要件定義から入るなら妥当な水準になります。逆に「単価は安いが実質は送信作業だけ」であれば、①の相場である月10〜15万円と比べるべきです。
通数から逆算する見方も併用してください。月400通を月30万円で運用するなら1通あたり750円、月800通なら375円です。従量課金の相場が1通200〜500円程度であることを踏まえると、通数だけを見れば従量のほうが安く見えるのが普通です。それでも月額固定を選ぶ理由は、単価に含まれる「対象者を選び直す作業」「文面を書き直す作業」にあります。この2つは通数に比例せず、しかも成果を最も左右する工程です。
参考までに、おまかせ採用のスカウト運用は上の②〜③に当たり、ライト30万円/月(〜30時間)・スタンダード50万円/月(40〜50時間)・プレミアム80万円/月(60時間以上)の月額固定です。採用が決まったときの手数料はかからず、1名からの依頼を受けています。初回打ち合わせから最短5営業日で稼働できます。※2026年8月時点の料金
媒体費と代行費は別で計算する|ビズリーチ・Green・Wantedly・Re就活の掲載料
スカウト代行の見積りで最も誤解が起きるのが、媒体の掲載料は代行費に含まれていないという点です。代行会社に月30万円を払っても、スカウトを送る舞台となる媒体の契約は自社で持つ必要があります。主要4媒体の費用の出方を並べると、総額の設計が一気にしやすくなります。
| 媒体 | 費用の出方 | 費用の目安 | スカウト送信の扱い |
|---|---|---|---|
| ビズリーチ | 月額利用料+成功報酬 | ライト月10万円〜/スタンダード月20〜30万円/プレミアム月50万円〜、成功報酬は年収の20〜25%程度[3] | プランに応じて月20〜500通程度 |
| Green | 初期の掲載料+採用時の固定報酬 | 掲載料60〜120万円(初回のみ)、採用時はエンジニア・CxO120万円/営業・企画90万円/事務・サービス60万円など職種別の固定額[4] | 毎月1,000通が標準付与、追加は200通40万円 |
| Wantedly | 月額のみ(成功報酬なし) | ライト月5〜6.5万円/スタンダード月13〜15万円/プレミアム月16〜22万円[5] | スタンダード150〜600通、プレミアム300〜1,200通(契約期間による) |
| Re就活 | 掲載期間ごとの前払い | ライト38万円〜/スタンダード50万円〜/プレミアム74万円〜/プラチナ110万円〜(掲載地域・期間で変動)[6] | プランに応じて50〜800通 |
※当社推計/業界相場目安。各媒体の料金は改定されるため、発注前に必ず最新の見積りを取ってください。
この表から読み取ってほしいのは金額の大小ではなく、「送信枠が先に決まっている媒体」と「送信量を増やせる媒体」があるということです。Greenのように毎月1,000通が標準で付く媒体では、代行会社に「もっと送ってください」と依頼する余地が大きく、通数あたりの単価を下げやすくなります。一方でWantedlyのスタンダードのように送信枠が150〜600通で固定されている場合、代行会社をどれだけ動かしても送れる上限は変わりません。つまり枠が小さい媒体で「送信代行のみ」を発注しても効果は頭打ちになり、文面と対象者の精度を上げる②の契約でなければ数字は動きません。
【総額の出し方】 スカウトの総額=媒体の掲載料+代行の月額+(媒体によっては)採用時の成功報酬。この3つを足してから、想定採用人数で割って1人あたりの単価を出してください。代行費だけを比べると、Greenのように採用時に固定報酬が発生する媒体で総額を読み違えます。
媒体ごとに、中小企業が押さえておきたい費用面の特徴を整理します。
- ビズリーチ:月額利用料に加えて成功報酬が乗る二段構えです。年収の20〜25%程度が目安になるため、年収600万円の1名採用で120〜150万円が別途発生する計算になります。ハイクラス層に届く反面、採用単価は最も高くなりやすいので、採る人数が多い年ほど総額の管理が要ります。
- Green:掲載料が初回のみで更新料がかからず、採用時の報酬が年収連動ではなく職種別の固定額です。高年収の人材を採っても報酬が跳ね上がらないため、エンジニアや高年収層をまとめて採る会社と相性がよい構造です。スカウトが毎月1,000通付くので、送信量を担保しやすい媒体でもあります。
- Wantedly:成功報酬がないため、採用人数が増えるほど1人あたりの単価が下がります。月額も5〜22万円と主要媒体の中では抑えめです。ただし条件面ではなく共感で惹きつける設計の媒体なので、求人票より会社ページとストーリーの作り込みに工数がかかる点を見積りに入れてください。
- Re就活:20代・第二新卒に振り切った媒体で、掲載期間の前払い型です。期間内にスカウトを使い切る前提の設計になるため、掲載開始と同時に送信を立ち上げられる体制があるかどうかで費用対効果が大きく変わります。稼働の遅れがそのまま無駄になる構造です。
なお、媒体ごとの運用代行の中身と選び方は個別記事にまとめています。ビズリーチとWantedlyについては記事末尾の関連記事を参照してください。
課金方式で総額はどう変わるか|月額固定・従量課金・成果報酬の相性
課金方式そのものの定義や3分類の詳しい解説はスカウト代行の料金・費用相場|月額固定・従量課金・成果報酬を比較で扱っているので、ここでは重複を避け、「どの媒体にどの課金方式が向くか」という組み合わせの話に絞ります。実務で総額を左右するのは方式そのものより、方式と媒体の相性だからです。
| 媒体の性質 | 該当する媒体の例 | 相性のよい課金方式 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 送信枠が大きく、通数を伸ばせる | Green (月1,000通付与) | 月額固定 | 通数が増えるほど従量課金は総額が膨らむ。固定なら送るほど単価が下がる |
| 送信枠が契約で固定されている | Wantedly (150〜1,200通) | 月額固定または 少額の従量 | 上限が決まっているため、通数課金にしても総額は伸びない |
| 高単価人材向けで1通の重みが大きい | ビズリーチ | 月額固定 (設計込み) | 1通ごとの精度が結果を決めるため、送信だけの従量契約は不利 |
| 期間内に送り切る前払い型 | Re就活 | 月額固定 (期間契約) | 掲載期間内に使い切る設計が必要で、通数課金だと消化が遅れる |
※当社推計/業界相場目安
従量課金は1通200〜500円程度が目安で、「月100通だけ試したい」という初期検証には向きます。ただし通数が300通を超えたあたりから月額固定のほうが安くなるケースが多く、しかも従量契約では送信数を増やすインセンティブが代行会社側に働くという構造的な問題があります。返信率が低いまま通数だけ増える状態は、採用単価を押し上げる典型パターンです。
成果報酬型は「採れなければ払わない」という安心感がありますが、1名あたり30〜100万円が上乗せされるため、複数名採用する年ほど総額が跳ね上がります。もうひとつ見落とされがちなのが、成果報酬型では代行会社が「決まりやすい候補者」に寄せるという力学が働く点です。要件に多少合わなくても内定が出そうな人を優先されると、入社後のミスマッチという形で費用が後ろにずれるだけになります。
おまかせ採用が月額固定・採用時の手数料なしにしているのは、2名目以降のコストが読めることと、代行側が「送信数」でも「決まりやすさ」でもなく、採用の質で評価されるようにするためです。契約は内製化までを見据えた6か月を推奨しており、期間の終わりにはターゲット定義・スカウト文面・媒体別の反応データが自社に残ります。
【課金方式を決める順番】 ①今年何名採るかを決める → ②その人数で3方式の総額を計算する → ③総額が近い場合だけ、業務範囲で選ぶ。人数を決めずに方式を比べると、「1名あたりが安く見える方式」に引っ張られます。
スカウト運用代行の料金比較|同じ月30万円でも中身は3社3様
相見積りで金額が横並びになったとき、何を見れば違いが分かるのか。実際に中小企業が受け取る見積書を3タイプに整理すると、含まれる業務の差がはっきりします。
| 見積りの項目 | A社:送信特化型 月30万円 | B社:設計込み型 月30万円 | C社:伴走型 月30万円 |
|---|---|---|---|
| ターゲット・要件定義 | なし(自社で用意) | 初回のみ | 毎月見直し |
| スカウト文面の作成 | なし(自社で用意) | 2〜3パターン | 媒体別に複数パターン+改善 |
| 送信通数 | 月800通 | 月400通 | 月300〜500通 |
| ABテストの頻度 | なし | 月1回 | 数日単位 |
| 返信対応・日程調整 | なし | 一部 | 含む |
| カジュアル面談の実施 | なし | なし | 含む |
| レポート | 送信数のみ | 開封・返信率 | 開封・返信・面談化・内定までの歩留まり |
※当社推計/業界相場目安
同じ月30万円でも、A社は通数、C社は歩留まりを売っています。どちらが正解ということはなく、自社にターゲット設計の答えがあるかどうかで選ぶのが正しい判断です。すでに採用実績が積み上がっていて「この経歴の人に、この文面を送れば返ってくる」が分かっているならA社型で十分です。逆に、返信が来ない理由が分からない状態でA社型を選ぶと、原因が特定されないまま通数だけが消化されます。
【見積り比較のコツ】 3社に同じ質問を投げてください。「月に何通送れますか」ではなく「返信率が想定を下回ったとき、翌月に何を変えますか」です。この問いに具体的な手順で答えられる会社が、②設計+運用の契約です。
相見積りを同じ土俵に乗せるには、こちらから条件を固定して依頼するのが確実です。次の5点を書いた依頼文を用意し、同じものを各社に渡してください。
- 媒体と契約プラン:「ビズリーチのスタンダードを自社契約で保有」など、どの媒体をどのプランで使うかを明記する
- 対象職種と人数:「Webマーケター1名・営業2名を6か月で」のように、職種と期間まで書く
- 月間送信通数の下限:上限ではなく下限で指定する。上限だけの見積りは稼働の薄い月を許してしまう
- 返信後の分担:一次返信・日程調整・カジュアル面談のどこまでを代行に任せるかを先に決める
- 報告してほしい指標:送信数・開封率・返信率・面談化率・内定率のうち、どれを月次で見たいかを指定する
この5点を揃えるだけで、各社の見積りは比較可能な形になります。逆にこれを渡さずに「スカウト代行をお願いしたい」とだけ伝えると、各社が別々の前提で金額を出してくるため、比較そのものが成立しません。
中途採用のスカウト代行の費用は返信率から逆算する
中途採用でスカウト代行の費用が妥当かどうかは、月額だけを見ても判断できません。送信通数→開封→返信→面談→内定の歩留まりを置いて、1名あたりの単価に引き直すと比較できるようになります。
| 項目 | 改善前の想定 | 改善後の想定 | 弊社支援先の実測値 |
|---|---|---|---|
| 月間送信通数 | 300通 | 300通 | 1社につき総計2,000通以上 |
| 開封率 | 30%前後 | 50〜60% | Re就活で30.6%→60.7% |
| 返信率 | 数%台 | 10%超 | AI開発企業で返信率14.0%・開封率49.1% |
| 有効応募 | 15件 | — | 支援期間中の合計で15件→106件 |
| 面談実施 | 都度調整 | 代行で前倒し | カジュアル面談45件を代行 |
※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。
数字の読み方として大事なのは、開封率が上がっただけでは採用は増えないという点です。弊社支援先の飲食店WEB集客コンサルティング会社(従業員21名)では、Re就活のスカウトメールで開封率が30.6%→60.7%に上がり応募が27件増えましたが、同時に条件と文面を組み直したことで有効応募が15件→106件になり、ここで初めて採用単価が約120万円→約40万円に下がりました。開封率は入口の指標であって、成果の指標ではありません。
費用対効果の試算も具体的に置いておきます。月額30万円のプランを推奨期間の6か月使うと180万円です。人材紹介経由で1名採用した場合の手数料は、年収500万円×30%で1名150万円という試算になります。つまり6か月で2名採用できれば代行のほうが安く、3名なら差額は大きく開きます。これはあくまで一例・試算であり、年収水準や採用職種によって分岐点は変わりますが、「1名だけ採って終わり」なら人材紹介、「複数職種・複数名を継続的に」なら代行、という判断の目安になります。
1人あたりの単価を出す手順は次のとおりです。数字は自社の実測に置き換えてください。
- 総額を出す:媒体の掲載料+代行の月額×契約月数+採用時に発生する報酬をすべて足す
- 面談数を置く:月間送信通数×返信率×面談化率。たとえば月400通・返信率10%・面談化率50%なら月20件
- 内定数を置く:面談数×内定率。面談20件で内定率10%なら月2名
- 総額÷採用人数:6か月で採用12名なら、総額が240万円でも1人あたり20万円まで下がる
- 人材紹介の試算と並べる:1名150万円(年収500万円×30%の試算)を基準に、何名から代行が有利になるかを確認する
この計算をすると、返信率が2倍になったときの効き方がはっきりします。返信率が5%から10%に上がれば、同じ送信通数・同じ月額のまま面談数が倍になり、1人あたりの単価は半分になります。スカウト代行に月額を払う意味は、通数を増やすことではなく、この返信率を動かすところにあります。
【試算のときに落としがちな費目】 媒体の掲載料、社内の工数(返信対応・日程調整)、面接官の時間。この3つを入れずに比較すると、内製のほうが安く見えます。実際には返信対応と日程調整が最も時間を食う工程です。
RPO・スカウト自動化ツールとの違い|費用の出方で選ぶ
「rpo スカウト代行 自動化の違いが分からない」というご質問をよくいただきます。3つは代替関係ではなく、カバーする範囲と費用の出方が違うサービスです。
| 項目 | スカウト代行 | スカウト自動化ツール | 採用代行(RPO) |
|---|---|---|---|
| 費用の出方 | 月額固定または従量 | ツール利用料(月数万円〜) | 月額固定 |
| 主な役割 | 対象者選定・文面・送信・改善 | 条件に合う候補者への自動送信 | 採用戦略から実行・定着まで |
| 人の判断が入る範囲 | ターゲット設計と文面の改善 | ほぼ入らない(設定した条件のみ) | 全工程 |
| 向いている状況 | 母集団の質を上げたい | 送信工数だけを削りたい | 採用の仕組みごと作りたい |
| 残るもの | 文面とターゲットのデータ | 送信ログ | 採用ノウハウとデータ |
※当社推計/業界相場目安
自動化ツールは送信の手間を消してくれますが、返信が来ない原因を診断してくれるわけではありません。条件設定が甘いまま自動送信を続けると、母集団の質が落ちたまま通数だけが積み上がります。逆に、対象者の要件がすでに固まっている会社にとっては、ツールが最もコスト効率のよい選択になります。
もうひとつ、費用面で見落とされがちなのが媒体側の規約と送信品質です。条件を広く取って大量送信すると、候補者からの反応が落ちるだけでなく、媒体内での自社の評価も下がります。実際の運用では、条件を絞って通数を減らしたほうが返信率が上がり、結果として1名あたりの単価が下がるケースが少なくありません。ツールを入れるなら「送信を自動化する」のではなく「送る相手を選ぶ作業を人が担い、送信だけを自動化する」という切り分けが現実的です。
RPOとの違いで言えば、スカウト代行は入口の一工程を担うサービス、RPOは要件定義から内定後のフォローまでを担うサービスです。スカウトだけを外注しても、返信後の日程調整や面接の時間が社内で確保できなければ、せっかくの返信が冷めてしまいます。実際、弊社ではカジュアル面談45件を代行し、候補者の熱が冷めないうちに会える体制を作ってきました。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。
サービス全体の中でスカウト代行がどの位置にあるかは、他の採用手法と並べると分かりやすくなります。
| 項目 | おまかせ採用 | 人材紹介 | 求人広告 | 採用コンサル |
|---|---|---|---|---|
| 費用の出方 | 月額固定で採用時の手数料なし | 成功報酬 年収の35%〜100% | 掲載課金(採れなくても発生) | 顧問料 |
| どこまでやるか | 戦略設計〜実行〜定着 | 候補者の紹介まで | 掲載まで | 助言・設計まで |
| 何が残るか | 採用ノウハウとデータ | 残らない | 掲載データのみ | 提案書のみ |
| 母集団の作り方 | 有料+無料+独自ルート | 登録者の中から | 応募を待つ | 関与しない |
| 入社後 | 定着フォローまで行う | 返金規定のみ(3か月以内) | なし | なし |
※一般的な例です(当社調べ)。実際の条件は各社・各契約によって異なります。
自社に合うのがどれかを幅広く比べたい場合は、中小企業向け採用代行の比較表もあわせてご覧ください。
支援事例|スカウトの費用が採用単価に変わるまで
料金の話は、実際に数字がどう動いたかとセットで見ないと判断できません。弊社支援先の事例をBefore/Afterで示します。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。
| 項目 | Before | After |
|---|---|---|
| 支援先 | 飲食店WEB集客コンサルティング会社(従業員21名・MEOマーケター採用・人事チームなし) | 同左 |
| スカウトの状況 | 外注スカウトからの応募0件、自社に合う応募がない | Re就活で開封率30.6%→60.7%、応募27件増 |
| 有効応募 | 15件(会いたい人がいない) | 106件 |
| 採用単価 | 約120万円 | 約40万円 |
| 採用人数 | 6人 | 10人(総採用予算は前年より減) |
| 転職フェア | 実施なし | 着席49名・後日面談14名(会場平均28.2名) |
打ち手の順番は次のとおりです。
- 社員インタビュー:中途入社7名に話を聞き、実際に定着している人の共通点からペルソナを設定
- 求人票と文面の作り直し:主観的な訴求を外し、候補者が知りたい条件を前に出す
- 媒体のスイッチ:エージェント中心からRe就活・マイナビ転職(フェア)へ
- ABテスト:媒体別に文面を出し分け、数日単位で判定
- 無料チャネルの併用:東京都の支援サービスを使い、媒体費用も交渉
スカウト文面そのものの組み立て方はスカウト文面の作り方6ブロック|開封率3.6%→40.7%の実例にまとめています。文面改善だけで開封率が3.6%→40.7%(約11倍)に動いた例で、こちらは媒体を問わない一般的な代表値です。
なお、この事例はマーケター職の採用です。職種が違っても、社員インタビューからペルソナを作り、媒体別にABテストで文面を絞り込むという手順はそのまま使えます。
料金の観点でこの事例から読み取れることは3つあります。
- 費用を増やさずに単価が下がった:総採用予算は前年より減った状態で、採用人数は6人→10人に増えています。増やしたのは予算ではなく、有効応募を生む工程の精度です
- 開封率の改善は途中経過にすぎない:Re就活での30.6%→60.7%は入口の改善で、採用単価が動いたのは条件と文面を組み直して有効応募が106件になってからです
- チャネルを増やすとスカウトの単価も下がる:転職フェアで着席49名・後日面談14名を作ったことで、スカウトだけに依存しない母集団になりました
もう1社、別業種の例も挙げておきます。インフラ系SES会社(従業員8名)の事例で、こちらはスカウトではなく職業訓練校の開拓が主役でした。提携校を3校→19校に増やし、エージェント以外の応募が0件→13件(4か月)になっています。この会社ではスカウト媒体に費用を投じるより、無料チャネルを開拓するほうが単価が下がりました。スカウト代行の料金を検討する前に、自社が有料媒体で戦うべき職種なのかを確認するのは、費用面で最も効きます。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。
見積書で確認する項目と、料金で失敗する3つの罠
最後に、契約前に確認しておく項目を整理します。課金方式や業務範囲を含む一般的な見積りチェックリストは前掲のスカウト代行の料金記事にゆずり、ここでは媒体運用に固有の論点だけを挙げます。
| 確認項目 | 具体的に聞くこと | 確認しないと起きること |
|---|---|---|
| 媒体費の負担 | 掲載料・追加スカウト購入費はどちらが負担するか | 総額が想定の1.5倍になる |
| 送信通数の下限 | 「最大◯通」ではなく「最低◯通」を契約書に書けるか | 稼働が薄い月が発生する |
| アカウントの権限 | 媒体アカウントは自社名義か、代行会社名義か | 契約終了時に送信履歴とデータが残らない |
| 返信対応の範囲 | 一次返信まで/日程調整まで/面談実施まで | 返信は来るが社内で捌けない |
| 数値の定義 | 「返信率」の分母は送信数か開封数か | 他社見積りと比較できない |
| 改善サイクル | 数字が下振れたとき翌月に何を変えるか | 同じ文面が送られ続ける |
| 法対応 | 募集条件の明示にどこまで対応するか | 求人条件と実態のズレが残る |
法対応については補足が必要です。2024年4月の改正で、求人の募集時に「従事すべき業務の変更の範囲」「就業場所の変更の範囲」「有期契約の場合の通算契約期間または更新回数の上限」の明示が必要になりました[7]。スカウトメールも募集情報の一部として扱われるため、文面に書いた条件と求人票・労働条件通知書の内容がずれていないかは、代行会社に任せきりにせず自社でも確認してください。
料金面で中小企業がはまりやすい罠は、次の3つです。
【罠1|媒体の高いプランに変更する】 応募が来ないときに真っ先にプランを上げると、媒体費だけが増えて採用数は変わりません。先に見直すのはターゲットと文面です。
【罠2|採用ツールを契約して使いこなせない】 自動化ツールもATSも、運用する人がいて初めて効きます。ツール費と工数の両方が乗って費用対効果が悪化します。
【罠3|人材紹介に丸投げする】 紹介が来ない期間もスクリーニング工数は発生します。1名150万円という試算を前提に、何名採るなら代行に切り替えるかを先に決めておくのが安全です。
スカウトは「送る」までが仕事ではなく、返信を面談に変え、面談を内定に変えるところまでが同じ一本の線です。見積書を比べるときは、その線のどこまでが料金に含まれているかで判断してください。
最後に、料金を決める前にやっておくと差が出る作業を挙げておきます。直近6か月の採用実績を、チャネル別に「かかった費用」「応募数」「入社数」の3列で書き出すことです。多くの会社ではこの表を作った時点で、費用が偏っているチャネルと、実は入社に効いているチャネルが一致していないことが分かります。スカウト代行に月額を払うかどうかは、その表を見てから決めても遅くありません。おまかせ採用の初回打ち合わせでも、まずこの現状分析のヒアリングから入っています。
よくある質問
Q1. スカウト代行の料金相場はいくらですか。
委託範囲によって変わります。送信代行のみなら月10〜15万円、ターゲット設計から改善提案まで含むスカウト運用代行で月20〜50万円、採用代行(RPO)の一部として複数媒体を任せる場合は月30〜100万円が目安です※当社推計/業界相場目安。おまかせ採用は月額固定30/50/80万円で、採用時の手数料はかかりません(2026年8月時点の料金)。
Q2. 代行費に媒体の掲載料は含まれますか。
含まれないのが一般的です。ビズリーチの月額利用料、Greenの掲載料、Wantedlyの月額、Re就活の掲載費は自社の契約として別途発生します。見積りを取るときは「媒体費は御社負担か当社負担か」を最初に確認してください。
Q3. 中途採用で1名だけ採りたい場合も依頼できますか。
できます。おまかせ採用は1名からの依頼を受けており、新卒・中途を問いません。ただし1名のみの場合は、月額30万円×6か月=180万円と、人材紹介の1名150万円(年収500万円×30%の試算)を比べると人材紹介のほうが安く収まることもあります。2名以上、あるいは複数職種を継続的に採る予定があるかどうかが判断の分かれ目です。
Q4. 開始までにどのくらいかかりますか。契約期間は。
初回打ち合わせから最短5営業日で稼働できます。契約期間は内製化までを見据えて6か月を推奨しており、継続の可否は4か月目の終わりまでにご連絡いただく形です(2026年8月時点)。
Q5. スカウト自動化ツールを入れれば代行は不要ですか。
対象者の要件と文面が固まっている会社なら、ツールで送信工数を削るのが最もコスト効率のよい選択です。一方、返信が来ない原因が特定できていない段階では、条件設定が甘いまま送信数だけが増えます。まず設計を含む契約で数字を作り、型ができてから自動化に寄せる順番をおすすめしています。
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おまかせ採用では、1社につき総計2,000通以上のスカウトを送りながら数日単位でABテストを回し、ターゲットと文面を組み直していきます。冒頭の事例では有効応募が15件→106件、採用単価が約120万円→約40万円になりました。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。 月額固定・採用時手数料なしで1名から、最短5営業日で稼働できます。まずは現在の送信数と返信率をお聞かせください。
参考資料
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年4月分)について」 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_73416.html
- リクルートワークス研究所「中途採用実態調査」 https://www.works-i.com/research/works-report/item/241128_midcareer.pdf
- しなやかRPO「【2026年最新】ビズリーチの費用と料金体系を徹底解説!」 https://synayaka.com/bizreach-cost/
- みんなの採用部「掲載料金|Green(グリーン)の成功報酬型費用・初期費用」 https://www.neo-career.co.jp/humanresource/green/price/
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- 厚生労働省「令和6年4月より、募集時等に明示すべき事項が追加されます」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/haken-shoukai/r0604anteisokukaisei1.html
