採用代行の成果報酬の相場|落とし穴5つと使い分け

「採れなかったら払わなくていい」。成果報酬型の採用代行が中小企業に検討されるのは、この一点に尽きます。毎月固定費が出ていく契約に踏み切れない会社にとって、成功したときだけ払う仕組みは合理的に見えます。ただし実際に見積りを取ると、「何をもって成果とするか」の定義が会社ごとにバラバラで、比較そのものが難しいことに気づきます。

この記事では、成果報酬型の採用代行の相場を課金設計別に整理したうえで、契約前に確認すべき項目と、費用が想定を超える5つの落とし穴、そして月額固定との使い分けまでまとめます。

この記事でわかること

  • 採用代行の成果報酬の相場を、1名固定額型・年収比型・工程別型の3設計に分けた早見表
  • 成功報酬型の採用代行で費用が膨らむ落とし穴5つと、見積りで確認する10項目
  • 成果報酬型の採用代行のデメリットを踏まえた、月額固定との使い分けの判断基準

成果報酬型の採用代行の相場早見表

まず相場です。成果報酬型といっても課金の設計は一様ではなく、金額の幅も設計によって変わります。

課金の設計相場の目安何をもって課金するか向いている状況
①1名あたり固定額型1名あたり30万〜80万円入社決定職種の年収が読めていて、1〜2名だけ採りたい
②年収比型理論年収の20%〜35%入社決定人材紹介と同じ感覚で比べたい
③工程別成果型スカウト返信1件◯千円、面談設定1件◯千円など応募・面談・書類通過などの中間指標母集団の入口だけ外に出したい
④月額+成果の併用型月額10万〜30万円+1名あたり20万〜50万円稼働+入社決定稼働も確保しつつ初期費用を抑えたい

※当社推計/業界相場目安。実際の金額は職種・年収帯・委託範囲・契約条件によって大きく異なります。

見ていただきたいのは、同じ「成果報酬」でも①と③では性質がまったく違うという点です。①②は採用が決まって初めて費用が発生しますが、③は面談が設定されるたびに費用が発生します。採用に至らなくても支出は積み上がるため、「採れなければ0円」という理解のまま③の契約を結ぶと、想定外の請求になります。

料金体系そのものの分類(月額固定・成果報酬・従量課金)と、それぞれの費用相場の全体像は採用代行の月額費用は30〜100万円|3つの料金体系を比較で整理しています。この記事では成果報酬型だけを取り出して深掘りします。

採用市場の前提も押さえておきます。厚生労働省の一般職業紹介状況によると、2026年7月の有効求人倍率は1.18倍、新規求人倍率は2.10倍でした[1]。リクルートワークス研究所の中途採用実態調査では、中途採用で必要な人数を確保できなかった企業が57.8%にのぼります[2]。半数以上が採れていない市場で「採れたら払う」方式を選ぶということは、裏を返せば採れなかった期間は何も進まないリスクを引き受けるということでもあります。

「成果」の定義が会社ごとに違う|3つの設計を見分ける

成果報酬型の見積りを比較できない最大の理由は、成果の定義が統一されていないことです。契約書を読む前に、この3つのどれなのかを確認してください。

①1名あたり固定額型|いちばん分かりやすいが年収帯で有利不利が出る

「入社1名につき50万円」のように金額を固定する設計です。総額が読みやすく、社内の稟議も通しやすくなります。

注意点は、年収帯によって割高・割安が逆転することです。年収300万円のポジションで1名50万円なら実質16.7%ですが、年収600万円なら8.3%です。低年収帯の職種を多く採る会社にとっては、固定額型は不利に働くことがあります。

逆に言えば、年収が高い職種を採る会社ほど固定額型は有利です。エンジニアやマネージャー職など、年収500万円を超えるポジションを採る場合は、年収比型より固定額型を提示してもらえないか交渉する余地があります。職種ごとに設計を変えられるかどうかも、聞いてみる価値があります。

②年収比型|人材紹介と比べやすいが、理論年収の定義に注意

「理論年収の25%」のように率で決める設計です。人材紹介と同じ土俵で比較できるのが利点です。

確認すべきは「理論年収」に何が含まれるかです。基本給と固定的な手当だけなのか、賞与見込みや残業代見込みまで含むのか。ここが違うと、同じ25%でも請求額が変わります。見積り段階で「理論年収の算定根拠」を書面でもらってください。

具体例で考えます。基本給月30万円(年360万円)、賞与年2回で計60万円、固定残業代が月5万円(年60万円)というポジションの場合、理論年収は算定方法によって360万円から480万円まで幅が出ます。率が25%なら、請求額は90万円と120万円で30万円の差です。率の交渉より、算定根拠の確認のほうが金額への影響が大きいことがあります。

③工程別成果型|「採れなければ0円」ではない

スカウトの返信、カジュアル面談の設定、書類通過など、採用に至る前の中間指標に課金する設計です。母集団の入口だけを外注したい場合に使われます。自社に選考の体制はあるが、候補者を集めるところだけが回らないという会社には合う形です。

この設計の注意点は前述のとおりで、採用が決まらなくても費用が積み上がる点です。月あたりの上限(キャップ)を設けられるかを必ず確認してください。上限が無いまま走ると、月額固定より高くつくことがあります。

もう1つ、中間指標の判定基準も確認が必要です。「面談設定1件」は、日程が確定した時点なのか、実際に実施された時点なのか。候補者が当日来なかった場合はどうなるのか。ここが曖昧だと、請求のたびに確認作業が発生します。

④月額+成果の併用型|実務ではこれが多い

実際の見積りでは、月額と成果報酬を組み合わせた設計が提示されることも少なくありません。委託先にとっては稼働の原資を確保でき、企業側にとっては初期費用を抑えられるという、双方にとって折り合いのつく形だからです。

確認すべきは、月額部分に何が含まれるかです。月額が「稼働時間の対価」なのか、「アカウント管理費のような固定費」なのかで、実質的な意味が変わります。前者なら月何時間かを、後者なら何に使われる費用なのかを聞いてください。

【見積りを比べる前にやること】 各社の見積りに「何が発生したときに、いくら請求されるのか」を1行で書き込んでください。この1行が書けない見積りは、比較の土俵に乗りません。3社から取ったつもりでも、設計が違えば比較にならないためです。

職業紹介との線引き|成果報酬にすると許可が要る場合がある

成果報酬型を検討するときに、多くの企業が見落とす論点があります。「採用1名につき課金する」という契約形態は、職業紹介に該当する可能性があるという点です。

有料職業紹介事業を行うには厚生労働大臣の許可が必要で、手数料についても規制があります。上限制手数料を選ぶ場合、求人者から徴収できるのは支払われた賃金額の100分の10.8(免税事業者は100分の10.3)に相当する額が基本です[3]。一方、届出制手数料を選ぶ場合は、厚生労働大臣に届け出た手数料表の額を徴収する仕組みになっています[4]。人材紹介会社が年収の30〜35%という水準で請求できるのは、この届出制手数料の枠組みによるものです。

なお、求職者から手数料を徴収することは原則として禁止されています(芸能家・モデル・経営管理者・科学技術者・熟練技能者といった限定された職業のみ例外)。採用代行を検討する企業側が直接関わる論点ではありませんが、委託先の設計を理解するうえで押さえておくと、契約内容の妥当性を判断しやすくなります。

ここで誤解を避けるために補足すると、成果報酬型がすべて職業紹介にあたるわけではありません。自社の募集活動を代行する業務委託として設計され、報酬が成果に連動しているだけ、という整理が成り立つ契約もあります。判断は個別の契約内容によるため、迷う場合は社内の顧問弁護士や社会保険労務士にご確認ください。弊社は法律の専門家ではないため、ここでは「確認すべき論点がある」という事実をお伝えするにとどめます。

企業側が確認すべきことは、難しくありません。

  1. 委託先が有料職業紹介事業の許可を持っているか:許可番号は厚生労働省の人材サービス総合サイトで検索できます[5]
  2. 手数料表が開示されているか:届出制手数料であれば、手数料表を確認できるはずです
  3. 課金の根拠が契約書に明記されているか:「成功報酬」という言葉だけで、何に対する対価かが書かれていない契約は危険です

弊社「おまかせ採用」は、有料職業紹介事業(13-ユ-311843)と労働者派遣事業(派13-309247)の許可を保有しています。そのうえで、採用代行のサービスは月額固定・採用時の手数料なしという設計を採っています。

【確認の質問】 「1名採用あたりの費用は、職業紹介の手数料として請求されるのですか、それとも業務委託の成功報酬として請求されるのですか」。この質問に明確に答えられる会社を選んでください。

委託範囲と契約条件で成果報酬はどう変わるか

金額の裏側にある条件のほうが、実際の支出を左右します。成果報酬型でとくに確認すべき条件は5つです。

条件確認すること見落とすとどうなるか
成果の発生タイミング内定承諾時か、入社日か、試用期間終了後か内定辞退でも請求される契約がある
返金・減額規定早期退職時の返金率と対象期間1か月で辞めても全額のままになる
委託範囲母集団形成からか、選考代行だけか「応募は自社で集めてください」となる
自社応募の扱い自社サイト・リファラル経由の応募も課金対象か自力で採った人にも費用が発生する
最低契約期間期間の定めと中途解約の条件成果が出なくても縛られる

※確認項目の整理表です。実際の条件は各社・各契約によって異なります。

とくに重要なのは、4番目の「自社応募の扱い」です。採用代行が関与していないルートからの応募まで課金対象に含まれている契約があります。リファラルや自社サイトからの応募が一定数ある会社では、ここで想定外の費用が出ます。契約書の定義条項を必ず確認してください。

3番目の委託範囲も、成果報酬型では狭くなりがちです。成果が出なければ収益にならない以上、委託先は確実性の高い業務に絞る動機を持ちます。結果として、求人票の作り直しや無料チャネルの開拓といった時間のかかる作業は範囲外になりやすいのが実情です。

1番目の「成果の発生タイミング」も、実務では差が出ます。内定承諾時に請求が立つ契約だと、入社前に辞退されても費用が残ります。逆に試用期間終了後まで請求が発生しない契約なら、企業側のリスクは小さくなりますが、その分の単価は高めに設定されるのが通常です。どこでリスクを引き受けるかによって、単価が動くという構造を理解しておいてください。

2番目の返金規定は、契約書の条項を実際に読んでください。「入社後1か月以内の退職は50%返金、3か月以内は20%返金」のように段階的に設定されているのが一般的ですが、返金ではなく次回の採用への充当という形を取る契約もあります。充当形式の場合、次の採用予定がなければ実質的に戻ってきません。

総額の試算例|採用人数別に月額固定と比べる

判断を数字にします。成果報酬型(1名あたり50万円)と、月額固定(月30万円×6か月=180万円)を、半年の採用人数別に並べた試算です。

半年の採用人数成果報酬型の総額
(50万円×人数)
月額固定の総額
(30万円×6か月)
差額
0名0円180万円成果報酬が180万円安い
1名50万円180万円成果報酬が130万円安い
2名100万円180万円成果報酬が80万円安い
4名200万円180万円月額固定が20万円安い
6名300万円180万円月額固定が120万円安い

※試算です。成果報酬1名50万円は当社推計/業界相場目安、月額30万円は弊社ライトプラン(2026年8月時点の料金)を用いた例であり、実際の条件は各社・各契約によって異なります。

この表だけを見ると「4名以上採るなら月額固定」という単純な結論になりますが、実務ではもう1段の検討が必要です。理由は2つあります。

1つ目は、0名だったときのコストです。成果報酬型で0名なら支出は0円ですが、その半年間は何も進んでいません。求人票は古いまま、チャネルも増えず、翌年また同じ位置から始めることになります。月額固定の180万円には、求人票の作り直し、媒体の選び直し、無料チャネルの開拓といった、採用が決まらなくても残る作業が含まれます。支出0円と、成果0円は別の話です。

2つ目は、年収帯です。上の試算は1名50万円で計算していますが、年収比型(理論年収の30%)で年収500万円のポジションなら1名150万円です。この条件だと2名で300万円となり、月額固定の180万円を上回ります。成果報酬型が有利かどうかは、人数だけでなく年収帯で決まるということです。

弊社の支援先では、エージェント中心だった採用単価が約120万円→約40万円になった例があります。飲食店WEB集客コンサルティング会社(従業員21名)で、エージェント以外から10名を採用し、総採用予算は前年より減らしながら採用人数は6人→10人に増やしました。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

他の採用手法と並べた費用の出方

成果報酬型を単体で見ず、他の手段と横に並べると位置づけが見えます。

おまかせ採用人材紹介求人広告採用コンサル
費用の出方月額固定で採用時の手数料なし成功報酬 年収の35%〜100%掲載課金(採れなくても発生)顧問料
どこまでやるか戦略設計〜実行〜定着候補者の紹介まで掲載まで助言・設計まで
何が残るか採用ノウハウとデータ残らない掲載データのみ提案書のみ
母集団の作り方有料+無料+独自ルート登録者の中から応募を待つ関与しない
入社後定着フォローまで行う返金規定のみ(3か月以内)なしなし

※一般的な例です(当社調べ)。実際の条件は各社・各契約によって異なります。

求人広告の列と比べると、性質の違いがはっきりします。求人広告は掲載した時点で費用が確定する先払い型で、採れなくても戻ってきません。成果報酬型は後払いなので、この点では企業側に有利です。ただし1名あたりの単価は求人広告より高くなるのが通常で、複数名を採る場合は求人広告のほうが安く収まることもあります。1名なのか複数名なのかで、有利な手段が変わるということです。

成果報酬型の採用代行は、この表でいえば人材紹介の列に近い性質を持ちます。費用が後払いで、採れなければ発生せず、そのぶん1名あたりの単価が高い。違いは、人材紹介が自社の登録者から紹介するのに対し、成果報酬型の採用代行は自社の募集活動を代行する点です。

「何が残るか」の行も見てください。成果報酬型では、委託先が確実性の高い業務に集中するため、ノウハウやデータが社内に蓄積されにくい傾向があります。半年後に契約を終えたとき、社内に何が残っているかを想像してから選んでください。RPOと採用代行、人材紹介の違いそのものはRPOと採用代行の違い|人材紹介・派遣との比較表と費用の目安で整理しています。

成果報酬型の見積りで確認する10項目

相見積りを取るときは、同じ質問文を全社に投げてください。設計が違っても、この10項目を埋めれば比較できる状態になります。

#確認項目聞き方(そのまま使えます)
1課金の設計1名固定額ですか、年収比ですか、工程別ですか
2成果の定義何が発生した時点で費用が発生しますか
3理論年収の算定根拠賞与・手当・残業代見込みは含みますか
4発生タイミング内定承諾時ですか、入社日ですか
5返金・減額規定入社後◯か月以内の退職で何%返金されますか
6自社応募の扱い自社サイト・リファラル経由の応募も課金対象ですか
7委託範囲母集団形成から含みますか、選考代行だけですか
8月額の有無と上限成果報酬のほかに月額はかかりますか。工程別の場合の月間上限は
9許可と手数料表有料職業紹介事業の許可番号と手数料表を教えてください
10契約終了後に残るものペルソナ・求人票・チャネル別データは引き渡してもらえますか

※比較シートです。回答を各社の欄に埋めて、金額ではなく条件で並べてください。

9番の許可番号については、厚生労働省の人材サービス総合サイトで実在を確認できます。10番は成果報酬型でとくに答えが分かれる項目です。「終了時にご相談しましょう」という回答なら、引き渡しは想定されていないと考えてください。

この10項目のうち、最初に聞くべきは2番と6番です。2番(成果の定義)が曖昧な会社は、そのあとの条件も曖昧である可能性が高くなります。6番(自社応募の扱い)は、金額への影響が大きいわりに見落とされやすい項目です。この2つの答え方で、その会社の契約設計の丁寧さがおおよそ分かります。

見積りが出そろったら、金額の欄を隠して条件だけを並べてみてください。金額を見ながら比べると安い順に目が行きますが、条件を先に見ると「この安さは範囲が狭いからだ」という構造が見えます。成果報酬型はとくに、安く見える見積りほど範囲が狭いという傾向があります。

あわせて、求人票の作成まで委託する場合は労働条件の明示ルールも確認してください。2024年4月から、労働者の募集や求人の申込みの際に明示しなければならない労働条件が追加され、就業場所・業務の変更の範囲、有期契約の更新上限などが明示事項になりました[6]。

成果報酬型の落とし穴5つ

見積り段階では見えにくい、実際に起きやすい問題を挙げます。

  1. 「採れなければ0円」が0円で終わる:支出は発生しないが採用も進まない。半年後、翌年また同じ位置から始めることになる
  2. 委託先が「決まりやすい候補者」に寄る:成果が出て初めて収益になるため、要件を満たさない候補者でも通そうとする動機が働く。選考の負荷が自社に戻ってくる
  3. 自社応募まで課金される:定義条項を読み飛ばすと、リファラルや自社サイトからの応募にも費用が発生する
  4. 早期退職しても返金されない:返金規定が無い、あるいは対象期間が極端に短い契約がある
  5. 時間のかかる施策が範囲外になる:求人票の作り直し、無料チャネルの開拓、スカウト文の継続的な改善といった「すぐに成果にならない作業」は後回しになりやすい

【回避策】 契約前に、「成果が出なかった半年後に、社内に何が残っているか」を1枚に書き出してください。ペルソナ、求人票、チャネル別の数値、面接の評価基準、無料チャネルの接点。この5つのうち何も残らない契約なら、支出0円でも損失は発生しています。

1番について補足します。「0円で終わる」は、実は静かに損失が出ている状態です。半年間、求人票は古いまま市場に出続け、応募が来ないという結果だけが積み上がります。その間に採用市場は動き、競合は求人票を改善しています。何もしなかった半年は、相対的には後退している半年です。成果報酬型を選ぶ場合は、この期間に自社で何を進めるかをセットで決めてください。

3番の自社応募については、契約書の「候補者」の定義を読むのがポイントです。「本契約期間中に当社が関与した募集経路から応募した者」なのか、「本契約期間中に貴社に応募した者すべて」なのか。後者の書き方になっている契約は、リファラルで入った人にも費用が発生します。定義条項は短い一文ですが、金額への影響は大きい箇所です。

5番は、契約が終わった後にいちばん効いてきます。求人票の改善もチャネルの開拓も行われないまま半年が過ぎると、翌年の採用は同じ条件からのスタートです。逆に、時間のかかる作業が業務範囲に入っていれば、半年後には有料媒体以外のルートが残ります。弊社の支援先では、入社の4割超が採用費0円のチャネル(無料媒体・自治体支援・リファラル)からです。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

とくに2番は、中小企業で起きやすい問題です。要件に合わない候補者の書類選考と面接が増えると、採用担当者の工数が食われます。採用担当者の業務は求人票作成から内定後フォローまで20項目前後に分かれ、合計すると月90時間規模になるのが実態です※当社推計/業界相場目安。費用は抑えられたが工数が増えたという結果になっていないか、3か月目に一度検証してください。

【3か月目にやる検証】 ①要件に合わない候補者の面接に何時間使ったか、②自社応募に課金された件数、③求人票やチャネルに改善はあったか。この3点を数字で出すと、成果報酬型が機能しているかが判断できます。半年の契約なら、3か月目が軌道修正できる最後のタイミングです。

月額固定と成果報酬の使い分け

最後に、どちらを選ぶかの判断です。金額だけでなく、自社の状況から決めてください。

自社の状況向いている方式理由
半年で1〜2名、要件も一般的成果報酬型総額で有利。設計が固定額型なら予算も読める
半年で3名以上、または複数職種月額固定人数で割ると単価が下がる
採用の型(ペルソナ・求人票)が無い月額固定設計から入らないと実行を回しても結果が変わらない
採用の型はあり、人手だけ足りない成果報酬型または工程別実行部分だけを切り出せる
予算がまったく確保できない成果報酬型ただし0名で終わるリスクを許容する前提で
ノウハウを社内に残したい月額固定内製化を前提に設計できる

※判断の目安です。実際の選択は採用計画・職種・社内体制によって異なります。

この表で迷いやすいのが、1行目と3行目が同時に当てはまるケースです。「半年で1〜2名だが、採用の型は無い」という会社は少なくありません。この場合の考え方は、採用を今回だけで終わらせるのか、来年以降も続くのかです。

今回の1名で採用が終わる見込みなら、成果報酬型で問題ありません。一方、来年も再来年も採用が発生する会社なら、半年かけて型を作っておいたほうが、2年目以降の採用費は下がります。最初の半年を「1名を採るための費用」と見るか、「採用の仕組みを作るための費用」と見るかの違いです。

もう1つの判断材料が、社内の工数です。成果報酬型は費用を抑えられますが、候補者の選別や日程調整といった実務が自社に残る設計になっていることがあります。採用担当者の業務は合計で月90時間規模になるのが実態なので、費用と工数のどちらが逼迫しているかを先に確認してください。費用が問題なら成果報酬型、工数が問題なら月額固定という整理になります。

弊社は月額固定30/50/80万円、採用時の手数料なしという設計です。契約期間は内製化までの推奨6か月で、継続のご判断は4か月目終了までにご連絡いただく形にしています。1名から、新卒・中途を問わず対応し、初回打ち合わせから最短5営業日で稼働できます※2026年8月時点の料金。契約継続率は100%(2026年8月時点)です。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

【併用という選択肢】 どちらか一方に決める必要はありません。急ぎの1ポジションは成果報酬型、通年で採る職種は月額固定、という使い分けをしている会社もあります。重要なのは、それぞれの方式が何を解決する手段なのかを理解して選ぶことです。比較検討の入口としては、中小企業向け採用代行おすすめ5選|300名以下の費用比較表もご覧ください。

よくある質問

Q1. 成果報酬型の採用代行の相場はいくらですか?

課金の設計によって異なります。1名あたり固定額型は1名30万〜80万円、年収比型は理論年収の20%〜35%、工程別成果型はスカウト返信や面談設定1件あたりの課金、月額と成果の併用型は月額10万〜30万円+1名あたり20万〜50万円が目安です(いずれも当社推計/業界相場目安)。同じ「成果報酬」でも性質が違うため、金額の前に設計を確認してください。

Q2. 成果報酬型なら本当に採用できなければ0円ですか?

設計によります。1名固定額型と年収比型は入社決定が課金の条件なので、採用に至らなければ費用は発生しません。一方、工程別成果型はスカウトの返信や面談の設定といった中間指標に課金するため、採用に至らなくても費用が積み上がります。また月額併用型では月額部分が発生します。

Q3. 成果報酬型の採用代行に許可は必要ですか?

「採用1名につき課金する」という契約形態は、職業紹介に該当する可能性があります。有料職業紹介事業には厚生労働大臣の許可が必要で、手数料についても上限制手数料(支払われた賃金額の100分の10.8が基本、免税事業者は100分の10.3)と届出制手数料の枠組みがあります。委託先の許可番号は厚生労働省の人材サービス総合サイトで確認できます。

Q4. 成果報酬型のデメリットは何ですか?

主に5つです。採れなければ支出は0円だが採用も進まない、委託先が決まりやすい候補者に寄る動機を持つ、自社応募まで課金対象になる契約がある、早期退職時の返金規定が弱いことがある、求人票の作り直しや無料チャネルの開拓といった時間のかかる施策が範囲外になりやすい。契約前に「成果が出なかった半年後に社内に何が残るか」を確認してください。

Q5. 月額固定と成果報酬、どちらを選ぶべきですか?

半年で1〜2名かつ要件が一般的なら成果報酬型、3名以上または複数職種なら月額固定が有利になりやすい形です。ただし採用の型(ペルソナ・求人票)が社内に無い場合は、設計から入れる月額固定のほうが結果が出ます。おまかせ採用は月額固定30/50/80万円・採用時の手数料なしで、1名から対応しています(2026年8月時点の料金)。

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参考資料

  1. 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年7月分)について」(2026年7月の有効求人倍率1.18倍、新規求人倍率2.10倍)
    https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75707.html
  2. リクルートワークス研究所「中途採用実態調査」(中途採用の未充足率57.8%)
    https://www.works-i.com/research/works-report/item/241128_midcareer.pdf
  3. 厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領 第6 手数料」(上限制手数料は支払われた賃金額の100分の10.8、免税事業者は100分の10.3。求職者からの手数料徴収は原則禁止)
    https://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/jukyu/syoukai/dl/06.pdf
  4. 厚生労働省「令和8年7月31日から適用される職業紹介事業の業務運営要領」
    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000172486.html
  5. 厚生労働省「人材サービス総合サイト」(職業紹介事業者・労働者派遣事業者の許可番号の検索)
    https://jinzai.hellowork.mhlw.go.jp/
  6. 厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」
    https://muki.mhlw.go.jp/rule.html
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