採用代行の選び方|中小企業が確認する10の基準

採用代行を比較しようとすると、最初に出てくるのは「おすすめ○○選」の一覧です。しかし中小企業の採用担当者が本当に知りたいのは、どこが有名かではなく「うちの規模・うちの職種で、何を基準に選べば失敗しないか」のはずです。従業員数十名の会社に、大手企業向けの分業体制がそのまま合うことはまずありません。

この記事では、採用代行の選び方を10の選定基準に分解し、相見積りで同じ質問を3社に当てるための比較シートまで落とし込みます。サービス名の一覧ではなく、自社で判断できる「ものさし」を持ち帰っていただくための記事です。

この記事でわかること

  • 採用代行の選び方を10項目に分けた選定基準表と、業者に投げる具体的な質問文
  • 採用代行の比較ポイントを規模・費用・「何が残るか」の3軸で整理する方法
  • 採用代行の業者の選定基準を自社側の失敗パターンから逆算する手順と、中小企業3社の選定事例

その採用課題は、そもそも採用代行で解決するか

選定基準の話に入る前に、前提を1つだけ確認します。採用代行は「採用手法」ではなく「採用の実務を外から補う契約」です。応募が来ない原因が求人票にあるなら求人票を直す必要があり、単価が高い原因がチャネル構成にあるならチャネルを変える必要があります。その作業を誰がやるのかという問題に対する答えが採用代行であって、代行を入れれば応募が増えるわけではありません。

まず、他の手段との立ち位置を短く整理します。

おまかせ採用人材紹介求人広告採用コンサル
費用の出方月額固定で採用時の手数料なし成功報酬 年収の35%〜100%掲載課金(採れなくても発生)顧問料
どこまでやるか戦略設計〜実行〜定着候補者の紹介まで掲載まで助言・設計まで
何が残るか採用ノウハウとデータ残らない掲載データのみ提案書のみ
母集団の作り方有料+無料+独自ルート登録者の中から応募を待つ関与しない
入社後定着フォローまで行う返金規定のみ(3か月以内)なしなし

※一般的な例です(当社調べ)。実際の条件は各社・各契約によって異なります。

この表で自社の課題に当てはまる列が「人材紹介」や「求人広告」なら、採用代行を比較する前にそちらを検討したほうが早いこともあります。採用代行を選ぶべきなのは、設計から実行までを回す人手と経験が社内に足りていない場合です。

もう少し具体的に言うと、次のような状態であれば採用代行が効きます。

  • 求人を出しているが、応募の質が合わず「会いたい人がいない」状態が続いている
  • 採用担当が兼任で、スカウト送信や日程調整に手が回っていない
  • エージェント経由の採用単価が高く、他のチャネルを開拓する時間がない
  • 採用が初めて、または久しぶりで、何から手を付ければよいか分からない

逆に、「募集職種が1つで、応募は十分来ており、選考だけが遅い」という状態なら、面接日程調整のようなピンポイントの委託で足りる可能性があります。課題が1点に絞れているときほど、部分委託のほうが費用対効果は高くなります。

前提として、採用市場の厳しさは続いています。厚生労働省の一般職業紹介状況によると、2026年7月の有効求人倍率は1.18倍、新規求人倍率は2.10倍でした[1]。帝国データバンクの調査では、正社員が不足していると感じる企業は51.3%で、7月としては4年連続で50%を超えています[2]。リクルートワークス研究所の中途採用実態調査では、必要な人数を確保できなかった企業の割合が57.8%にのぼりました[3]採れない前提で設計することが、選定基準の出発点になります。

【最初に決めること】 業者を比較する前に、①半年で何名採るか、②その職種の要件は社内で言語化できているか、③採用に使える社内工数は月何時間か、の3つを紙に書き出してください。この3つが決まっていないと、どの会社の提案書も同じように見えてしまいます。

採用代行の選定基準10項目|中小企業が確認すること

ここが本記事の中心です。中小企業が採用代行を比較するときに効く10項目を、そのまま業者にぶつけられる質問文とセットで整理しました。

#選定基準業者に確認することおまかせ採用の場合
1現場理解社員インタビューや職場見学をするか社員インタビュー・1日職場体験を実施
2定着フォロー内定後・入社後に何をするか内定者フォロー+入社後にキャリアコンサルタント面談
3最小ロット1名の採用でも受けるか1名から・新卒中途問わず
4課金方式月額固定か成功報酬か、採用時の手数料の有無月額固定30/50/80万円、採用時手数料なし
5業務範囲設計・実行・内定後のどこまでやるか3フェーズ18業務
6開始スピード契約から稼働まで何日か最短5営業日
7内製化支援契約終了後に何が残るか推奨6か月で内製化、ノウハウとデータが残る
8無料チャネルの開拓有料媒体以外の母集団形成をするか職業訓練校42校・自治体支援・リファラルで入社の4割超が採用費0円
9数値分析と改善提案定例で数字を見て施策を変えるか定例MTG・数日単位のABテスト・改善施策の提案
10法対応職業安定法・労働条件明示(2024年4月改正)への対応有料職業紹介事業許可あり(13-ユ-311843)

※他社欄を作る場合は「一般的な例(当社調べ)」として比較してください。特定の社名に×を付ける形での比較はおすすめしません。

※弊社の数字は弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。料金は2026年8月時点。

中小企業でとくに効く3項目は「1・2・3」

10項目すべてが同じ重みではありません。従業員300名以下の会社では、1(現場理解)・2(定着フォロー)・3(最小ロット)の3つが結果を大きく左右します。

1つ目の現場理解は、求人票とスカウト文の質に直結します。中小企業の魅力は「裁量が大きい」「経営者との距離が近い」といった、外から取材しないと書けない部分にあるからです。弊社は支援先で中途入社7名に社員インタビューを行い、そこからペルソナを設定しました。テンプレートの求人票では、この魅力は出てきません。

2つ目の定着フォローは、採用の効果を打ち消さないために必要です。採用できても半年で辞めれば、支出は二重になります。内定後・入社後に何をするかを質問し、「紹介して終わり」ではない会社を選んでください。

3つ目の最小ロットは、中小企業が門前払いされやすいポイントです。年間数十名規模を前提としたサービスでは、1名の募集は受けてもらえないか、割高な条件になります。弊社は1名から、新卒・中途を問わずお受けしています。

見落とされやすい「8・9」は翌年の採用費に効く

一方、比較の場ではあまり話題にならないのに、1年後の採用費に大きく効くのが8(無料チャネルの開拓)9(数値分析と改善提案)です。

有料媒体だけで母集団を作る運用は、契約を止めれば応募も止まります。これに対して、職業訓練校・自治体の支援・リファラルといった無料チャネルは、一度つながれば翌年以降も使える資産として残ります。弊社は電話・訪問・公共事業への参加で提携職業訓練校を2校→42校に開拓し、無料で25応募を獲得しました。支援先では入社の4割超が採用費0円のチャネルからです。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

9については、「月1回の報告があります」という回答では不十分です。報告と改善は別だからです。定例で何の数字を見て、何を根拠に施策を変えるのかまで聞いてください。弊社は定例MTGに加えて数日単位でABテストを回し、改善施策の提案までを業務範囲に含めています。

「10項目すべてに○」の会社を探さない

現実には、10項目すべてに強い会社はほとんどありません。自社にとって上位3項目を決め、そこで比較するのが実務的です。たとえば「採用の型がなく、要件定義から必要」なら1・5・7が上位に来ますし、「人手だけが足りない」なら4・5・6が上位になります。優先順位を先に決めておくと、提案書の比較が一気に楽になります。

優先順位の付け方に迷ったら、次の3パターンのどれに近いかで考えてください。

自社の状態上位に置く基準理由
採用の型がない(求人票もペルソナも整理されていない)1・5・7設計から入らないと実行を回しても結果が変わらない
型はあるが人手が足りない4・5・6稼働時間あたりの単価とスピードが判断軸になる
採用費が高止まりしている8・9・4チャネル構成と数値改善で単価が下がる

※比較の目安です。実際の優先順位は採用計画によって異なります。

規模で選ぶ|大手RPOと中小特化、どちらが合うか

採用代行の会社は、大きく「大手RPO」と「中小企業特化型」に分かれます。どちらが優れているという話ではなく、前提としている採用規模が違うだけです。

比較軸大手RPO中小企業特化型
想定する採用規模年間数十名〜数百名年間1〜10名程度
体制業務ごとの分業。担当が複数人少人数の担当が横断して対応
強み大量採用の処理能力、ツールと標準プロセス現場理解、職種をまたいだ柔軟な対応
弱み少人数採用では単価が合いにくい同時に扱える社数に限りがある
向いている会社新卒を毎年まとまった人数採る会社職種ごとに1〜3名ずつ採る会社

※一般的な例です(当社調べ)。

大手RPOの料金や守備範囲を社名レベルで比べたい場合は、記事末尾の関連記事に比較表をまとめてあります。本記事では選定の軸だけ押さえておきます。

判断の目安はシンプルです。年間の採用人数が10名を下回るなら、中小特化型を第一候補にしてください。大量採用向けの標準プロセスは、募集職種が毎回変わる中小企業の採用とは相性が悪く、ひとつの職種に合わせた設計をやり直す手間のほうが大きくなります。

【確認の質問】 「御社の支援先で、従業員100名以下の会社は何社くらいありますか」「1職種1名の募集を受けた事例はありますか」。この2問の答え方で、自社の規模を前提にしているかが分かります。

費用で比べる|金額ではなく「何時間・どこまで」で並べる

見積書の金額だけを横に並べても、比較にはなりません。採用代行の月額は、稼働時間と委託範囲の対価だからです。同じ30万円でも、スカウト送信だけを請け負う会社と、要件定義から入る会社では中身がまったく違います。

費用を比べるときは、次の4つを同じ形式で出してもらってください。

  1. 月額と稼働時間:月◯万円で月◯時間。超過したときの扱いはどうなるか
  2. 委託業務の一覧:設計・実行・内定後のどのフェーズが含まれるか
  3. 月額に含まれない費用:媒体掲載料、スカウト送信権、ATSの利用料など
  4. 最低契約期間と解約条件:最低◯か月、解約は◯か月前通知

弊社の場合は、ライト30万円(〜30時間)、スタンダード50万円(40〜50時間)、プレミアム80万円(60時間以上)の3プランで、月額固定・採用時の手数料なしです※2026年8月時点の料金。委託範囲は採用設計・採用実行・内定後の3フェーズ18業務で、契約期間は内製化までの推奨6か月、稼働開始は初回打ち合わせから最短5営業日です。

見積書を受け取ったら、金額の欄より先に「稼働時間」の欄を探してください。ここが空欄の見積りは、比較の土俵に乗りません。月30時間は週にならすと7〜8時間で、スカウト送信と候補者対応、面接日程の調整を回すにはちょうど足りるボリュームです。ここに要件定義や求人票の作り直し、媒体の開拓まで乗せようとすると足りなくなります。「安い見積り」は多くの場合、稼働時間が短いだけです。

料金体系の違いまで含めて比べる

課金方式は月額固定・成果報酬・従量課金の3つに分かれ、それぞれ費用相場も向いている会社も異なります。選定の場面で押さえておきたいのは次の一点です。

【比較の原則】 1名採れたときの支払額ではなく、半年間の総額で並べてください。月額固定は総額が読め、成果報酬は採れなければ0円のかわりに1名あたりの単価が高くなります。半年で2名以上採る計画があるなら、月額固定のほうが総額は安くなるのが一般的です。

そのうえで、費用の比較には社内工数も入れてください。採用担当者の業務は求人票作成、媒体入稿、スカウト送信、応募対応、日程調整、面接、評価のすり合わせ、内定後フォローなど20項目前後に分かれ、合計すると月90時間規模になるのが実態です※当社推計/業界相場目安。代行に実行業務を渡して社内工数が月30時間に減るなら、差の60時間は本来の人事業務に戻ります。費用対効果は「採用単価が下がったか」と「担当者が本業に戻れたか」の両方で測るのが、中小企業では現実的です。

業務範囲で選ぶ|18業務のうちどこを任せるか

「どこまでやってくれるか」は、選定基準5に対応する項目です。ここを曖昧にしたまま契約すると、稼働が始まってから「それは範囲外です」という話になります。弊社が月額のなかで提供している業務は、3つのフェーズ・18業務に分かれています。他社を比較するときも、この粒度で一覧を出してもらってください。

フェーズ含まれる業務自社に無いと詰まるもの
採用設計要件定義・ペルソナ設計/スカウト文作成/募集媒体選定/現状分析ヒアリング/求人票作成/1日職場体験ここが抜けると、実行をいくら回しても「欲しい人が来ない」状態が続く
採用実行定例MTG/採用イベント代行/企業説明会代行/候補者対応/スカウトメール送信/面接スケジュール調整ここが抜けると、応募は来ても選考が進まず辞退が増える
内定・内定後キャリアコンサルタント面談/数値分析/改善施策の提案/ターゲット再設定/内定者フォロー支援/代行業務の変更ここが抜けると、採用できても定着せず支出が二重になる

※2026年8月時点のサービス内容。

自社にどのフェーズが足りていないかは、次の3つの質問で切り分けられます。

  1. 求人票のターゲット像を、採用担当者と現場責任者が同じ言葉で説明できるか:できなければ「採用設計」が必要
  2. 応募から一次面接までの日数を、いま数字で言えるか:言えなければ「採用実行」が必要
  3. 直近の入社者が定着しているか、辞めた理由を把握しているか:把握していなければ「内定・内定後」が必要

3つのうち2つ以上が「いいえ」なら、実行だけを切り出して外注しても数字は動きにくい状態です。設計から入れる会社を候補に残すほうが、結果的に総額は下がります。

【範囲の決め方】 「全部お願いします」と伝えるのは避けてください。何を任せて何を自社でやるかが決まっていないと、代行側も稼働を配分できません。18業務の一覧に対して、○(任せる)・△(一緒にやる)・×(自社でやる)を付けた表を持って打ち合わせに臨むと、見積りの精度が一気に上がります。

「何が残るか」で選ぶ|内製化支援があるか

中小企業にとって、採用代行を選ぶ最大の分かれ目がここです。契約が終わったときに、社内に何が残っているか。

残るものが何もない選び方をすると、翌年も同じ金額を払い続けることになります。採用は毎年発生する業務なので、この差は年を追うごとに開いていきます。3年続ければ、支出の総額は同じでも、社内にノウハウがある会社とない会社では自走できる範囲がまったく違ってきます。

逆に、次の5つが社内に残っていれば、翌年の採用費は確実に下がります。

  • ペルソナと要件定義のドキュメント:職種ごとに、誰を採るかが言語化された状態
  • 求人票とスカウト文のテンプレート:改善履歴つきで残っていると、次の職種に流用できる
  • チャネル別の数値データ:どの媒体から何件応募が来て、単価がいくらだったか
  • 面接の評価基準:面接官が変わってもブレない基準
  • 無料チャネルの接点:職業訓練校や自治体の担当者とのつながり

弊社は推奨6か月での内製化を前提に設計しており、採用ノウハウとデータが会社の財産として残る伴走型を掲げています。契約継続率は100%(2026年8月時点)ですが、これは「辞められない設計」ではなく、半年ごとに継続の判断をいただいたうえでの数字です。継続のご判断は4か月目終了までにご連絡いただく形にしています。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

【確認の質問】 「契約終了時に、どのドキュメントとデータをこちらに引き渡してもらえますか」。この質問にその場で答えられる会社は、内製化を前提に設計しています。「終了時に相談しましょう」という回答なら、7番の基準は満たしていないと判断してください。

相見積りの進め方|同じ質問を3社に当てる

選定でいちばん時間を無駄にするのは、各社の提案フォーマットがバラバラで比較できない状態です。こちらから質問文を固定して投げるだけで、比較可能な状態になります。次のシートを3社分コピーして埋めてください。

質問項目聞き方(そのまま使えます)回答の見方
支援実績の規模従業員100名以下の支援先は何社ありますか少ない場合は自社が例外対応になる
現場理解の方法要件定義の前に、社員インタビューや職場見学はしますか「資料共有のみ」なら求人票の質は上がりにくい
担当体制実務を担当するのは何名で、窓口は誰ですか窓口と実務者が別すぎると伝言ゲームになる
月額と稼働時間月額◯万円で、月あたり何時間の稼働ですか時間の明示がない見積りは総額が読めない
含まれない費用媒体費・スカウト権・ATS利用料は別途ですか別途なら6か月分を足して再計算する
無料チャネル有料媒体以外の母集団形成はしますか。実績はできる会社は具体的なチャネル名が出る
改善のサイクル定例は月何回で、何の数字を見て施策を変えますか「月1回の報告」だけなら改善は遅い
内定後の関与内定者フォローと入社後の面談はしますかここまで見る会社は定着率に責任を持つ
契約条件最低契約期間と解約通知の期限を教えてください期間より「途中で降りられるか」が重要
許認可職業紹介・派遣の許可番号を教えてください人材サービス総合サイトで実在を確認できる

※比較シートです。回答を各社の欄に埋めて、上位3項目に重みを付けて判断してください。

このシートを使うときのコツは、回答を要約せず、そのまま書き写すことです。「無料チャネルもやります」と「訓練校と自治体の説明会枠を開拓します。直近では◯校と接点があります」では、同じ○でも中身がまったく違います。要約してしまうと、この差が消えます。

もう1つ、打ち合わせの相手が営業担当だけの場合は、実務を担当する人と一度話させてもらってください。提案書を作る人と、毎週スカウトを打つ人が別なのは普通のことですが、実務者の話を聞くと、自社の職種をどれだけ理解できそうかが分かります。

10番目の許認可については、厚生労働省の人材サービス総合サイトで事業者と許可番号を検索できます[4]。弊社は有料職業紹介事業(13-ユ-311843)と労働者派遣事業(派13-309247)の許可を保有しています。

なお、求人票の作成や募集業務まで委託する場合は、労働条件明示のルールに沿った運用ができるかも確認してください。2024年4月から、労働者の募集や求人の申込みの際に明示すべき労働条件が追加され、就業場所・業務の変更の範囲や、有期契約の更新上限などが明示事項になりました[5]。求人票のフォーマットを更新していない会社は、代行の初期フェーズでここを直す作業が入ります[6]

選定基準を自社の失敗パターンから逆算する

最後に、選び方をもう一段深くするコツです。自社がこれまで何で失敗してきたかから、選定基準の重みを決める方法です。

中小企業の採用担当者がハマりやすい失敗には、次のような型があります。

  1. 複数の求人広告を出せば集まると考えた:応募がなくコストだけが残った
  2. 媒体の高いプランに変更した:採用は増えず媒体費だけが増えた
  3. 主観中心の求人票を出していた:候補者が知りたい情報がなくエントリーされない
  4. 「例年通り」の採用を続けた:時代に合わず応募が来ない
  5. 人材紹介に丸投げした:紹介が来ない、スクリーニングの工数だけ残る
  6. 採用ツールを契約した:使いこなせず費用対効果が悪い

この6つのうち、自社が経験したものに対応する選定基準を上位に置いてください。

  • 1・2で失敗した会社 → 基準8(無料チャネルの開拓)基準9(数値分析と改善提案)を最優先に
  • 3・4で失敗した会社 → 基準1(現場理解)基準5(業務範囲に要件定義が含まれるか)を最優先に
  • 5で失敗した会社 → 基準4(課金方式)基準7(内製化支援)を最優先に
  • 6で失敗した会社 → 基準6(開始スピード)より、運用まで伴走するかを重く見る

この逆算をすると、「結局どの会社も同じに見える」という状態から抜け出せます。比較で迷う原因のほとんどは、選定基準に重みが付いていないことだからです。10項目を均等に採点すると、提案の上手な会社が勝ちます。自社の失敗から重みを付けて採点すると、自社の課題を解ける会社が勝ちます。後者の選び方をしてください。

【逆算のコツ】 過去3年の採用費の内訳を、チャネル別に出してみてください。どこに一番お金を使い、どこから一番人が入ったか。この2つがズレている会社ほど、基準8と基準9の重みを上げるべきです。

委託後に起きやすい失敗のパターンそのものについては採用代行で失敗する7つのパターン|契約前に確認する防止策に、採用代行という手段自体の弱点については採用代行のデメリット7つ|回避策と委託前チェックリストにまとめてありますので、契約前に合わせてご確認ください。本記事では「業者をどう選ぶか」の軸に絞っています。

中小企業3社は何を基準に選んだか

弊社の支援先3社が、実際にどの基準を重視して選んだかをBefore/Afterで示します。

支援先選定時に重視した基準BeforeAfter
インフラ系SES会社(従業員8名/エンジニア/創業以来初の採用)基準8(無料チャネル)・基準6(開始スピード)職業訓練校3校、エージェント以外の応募0件、説明会は年1回訓練校19校、エージェント以外の応募13件(4か月)、説明会は4か月で7回・80名に直接アプローチ
飲食店WEB集客コンサルティング会社(従業員21名/MEOマーケター/人事チーム0から)基準1(現場理解)・基準4(課金方式)・基準7(内製化支援)エージェント中心で採用単価約120万円、外注スカウトの応募0、有効応募15件エージェント以外から10名採用、採用単価約40万円、有効応募106件、Re就活のスカウト開封率30.6%→60.7%
AI開発企業(従業員19名/創業3期目/採用が初めて)基準2(定着フォロー)・基準5(業務範囲)スカウトを送っても返信がない、面接に割く時間がない開封率49.1%・返信率14.0%、運用1か月で27名応募、カジュアル面談20件を代行

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

3社に共通しているのは、サービスの知名度ではなく「自社の弱点を埋める基準」で選んでいる点です。従業員8名の会社は採用費をかけられないので無料チャネルを、人事チームが0の会社は内製化支援を、採用が初めての会社は面接のレクチャーまで含む業務範囲を見ていました。

補足すると、1社目のインフラ系SES会社が重視した基準8は、選定の場では地味な項目です。しかし実際には、埼玉県主催の合同説明会は大手企業が多く着席1名という結果で、訓練校に切り替えたことで4か月で7回・80名程度への直接アプローチが実現しました。「どの媒体を使うか」ではなく「どのルートを開拓できるか」を基準に置いたことが結果につながっています。

2社目は、社員インタビューを起点にペルソナを設計し直した点が転機でした。中途入社7名に話を聞いて魅力を洗い出し、求人票と媒体別のABテストに落とし込んでいます。基準1(現場理解)を重く見た会社は、この工程を最初に持ってきます。

3社目は、採用そのものが初めてでした。国家資格キャリアコンサルタントが面接をレクチャーし、カジュアル面談は代行で回しています。社内に経験がないときほど、基準5(業務範囲)を広く取るのが安全です。

自社の規模に近い会社の比較検討から始めたい場合は、中小企業向け採用代行おすすめ5選|300名以下の費用比較表の費用比較表も合わせてご覧ください。

よくある質問

Q1. 採用代行の選び方で、いちばん重要な基準はどれですか?

中小企業では「現場理解」「定着フォロー」「最小ロット」の3つです。求人票とスカウト文の質は現場を取材しないと上がらず、採用できても定着しなければ支出は二重になり、1名の募集を受けてもらえなければそもそも比較の土俵に乗りません。この3つを満たす会社のなかから、費用と業務範囲で絞り込むのが効率的です。

Q2. 中小企業は大手RPOと中小特化型のどちらを選ぶべきですか?

年間の採用人数が10名を下回るなら、中小企業特化型を第一候補にしてください。大手RPOは年間数十名〜数百名の採用を前提に分業体制を組んでいるため、1職種1〜3名の採用では単価が合いにくくなります。ただし新卒を毎年まとまった人数採る会社では、大手の処理能力が効きます。

Q3. 相見積りは何社取るべきですか?

3社が目安です。それ以上になると比較の工数が増えるだけで判断は速くなりません。重要なのは社数より質問の統一で、記事内の比較シートのように同じ質問文を全社に投げると、回答の差がそのまま各社の得意分野の差として見えてきます。

Q4. 採用代行の業者が信頼できるかはどう確認しますか?

許認可と支援実績の2つで確認します。職業紹介・派遣の許可番号は厚生労働省の人材サービス総合サイトで検索でき、実在を確認できます。支援実績は「従業員100名以下の支援先は何社ありますか」「1職種1名の募集を受けた事例はありますか」と具体的に聞くと、自社の規模を前提にしているかが分かります。

Q5. 契約終了後に何も残らないのを避けるにはどうすればいいですか?

契約前に「終了時に引き渡してもらえるドキュメントとデータ」を書面で確認してください。ペルソナと要件定義、求人票とスカウト文のテンプレート、チャネル別の数値データ、面接の評価基準、無料チャネルの接点の5つが残れば、翌年の採用費は下がります。おまかせ採用は推奨6か月での内製化を前提に設計しています。

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おまかせ採用は、社員インタビューと1日職場体験で現場を理解したうえで、採用設計から内定後フォローまで3フェーズ18業務をお引き受けします。1名から、新卒・中途を問わず対応し、初回打ち合わせから最短5営業日で稼働できます。契約継続率は100%(2026年8月時点)です。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

御社の採用予定人数と、これまで何で失敗してきたかをお聞かせいただければ、10項目のうちどの基準を優先すべきかを整理してご提案します。相見積りの1社としてお声がけいただくだけでも構いません。

参考資料

  1. 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年7月分)について」(2026年7月の有効求人倍率1.18倍、新規求人倍率2.10倍)
    https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75707.html
  2. 株式会社帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2026年7月)」(正社員の人手不足51.3%)
    https://www.tdb.co.jp/report/economic/20260817-laborshortage202607/
  3. リクルートワークス研究所「中途採用実態調査」(中途採用の未充足率57.8%)
    https://www.works-i.com/research/works-report/item/241128_midcareer.pdf
  4. 厚生労働省「人材サービス総合サイト」(職業紹介事業者・労働者派遣事業者の許可番号の検索)
    https://jinzai.hellowork.mhlw.go.jp/
  5. 厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」
    https://muki.mhlw.go.jp/rule.html
  6. 厚生労働省リーフレット「2024年4月から、労働者の募集や職業紹介事業者への求人の申込みの際、明示しなければならない労働条件が追加されます」
    https://www.mhlw.go.jp/content/001114155.pdf
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