採用支援サービスとは|中小企業の選び方10基準と費用

「求人を出しても応募が来ない」「面接する時間がない」「採用単価が高すぎる」──中小企業の経営者や採用担当者がこうした悩みを抱えたとき、選択肢に挙がるのが採用支援サービスです。ところが、ひと口に採用支援といっても、採用代行、人材紹介、求人広告、人材派遣、採用コンサルティング、採用管理ツールと種類が多く、料金の仕組みもばらばらです。日本政策金融公庫の2026年の調査では、中小企業の人材募集の経路は求人サイトが55.3%、ハローワークが54.2%、人材紹介エージェントが28.5%でした[1]。

この記事では、中小企業が採用支援サービスを選ぶときに、どの種類が自社に合うのかを見極める前提の確認から、選定基準10項目、費用の比べ方、契約後に「何が残るか」の見方まで、発注する企業側の目線で整理します。

この記事でわかること

  • 採用支援サービスとは何か、中小企業が使う6つの種類と費用の出方
  • 採用支援会社の選び方|選定基準10項目と、業者に確認すること
  • 大手と中小特化の違い、採用支援の費用の比べ方と試算例
  • 契約後に何が残るかで選ぶ視点と、失敗パターンから逆算するチェック

採用支援サービスとは|中小企業が使う6つの種類

採用支援サービスとは、企業の採用活動の一部または全部を、外部の事業者が手伝うサービスの総称です。求人の掲載から候補者の紹介、採用業務の代行、戦略づくりの助言、採用管理の仕組みまで、何を手伝うかによって種類が分かれます。中小企業が検討することの多い6つの種類を整理すると、次のとおりです。

種類何を手伝うか費用の出方向いている会社
採用代行(RPO)採用の設計から実務(求人票・スカウト・日程調整など)まで月額固定が中心(業務単価・成果報酬型もある)採用担当者がいない・足りない会社
人材紹介登録者の中から条件に合う候補者を推薦成功報酬(年収の35%〜100%)専門職を少人数、急がずに採りたい会社
求人広告・媒体求人を掲載し、応募を集める場を提供掲載課金(採れなくても発生)求人票を自社で書いて運用できる会社
人材派遣派遣会社が雇用する人に、自社で働いてもらう時間単価(派遣料金)期間限定・業務量の波に人を合わせたい会社
採用コンサルティング採用課題の分析と改善策の提案顧問料・プロジェクト単位実行する人手は社内にある会社
採用管理ツール(ATS)応募者情報の一元管理・選考の進み具合の見える化月額利用料応募が多く、管理の手間が大きい会社

※一般的な例です(当社調べ)。実際の条件は各社・各契約によって異なります。

同じ「外部に採用を手伝ってもらう」サービスでも、人材紹介と求人広告は「候補者に出会う場」を買うもの、採用代行とコンサルティングは「採用の進め方」を手伝ってもらうもの、派遣は「人の労働力」を借りるもの、ツールは「管理の仕組み」を買うもの、と性格がまったく違います。なお、採用代行(RPO)と人材紹介・派遣の仕組みの違いを詳しく知りたい場合は、RPOと採用代行の違い|人材紹介・派遣との比較表と費用の目安で整理しています。この記事では、種類の違いを押さえたうえで「中小企業がどう選ぶか」に絞って解説します。

【ポイント】 採用支援サービスは「どれが一番良いか」ではなく、「自社の採用のどこが詰まっているか」で選びます。応募が来ないのか、面接の時間がないのか、採っても辞めるのか。詰まっている場所によって、合う種類が変わります。

人材派遣と採用管理ツールの位置づけ

6つの種類のうち、人材派遣と採用管理ツールは、ほかの4つと少し性格が違います。人材派遣は、派遣会社が雇用する人に自社で働いてもらう仕組みなので、自社の社員を採用するサービスではありません。繁忙期だけ人手を足したい、正社員を採るまでのつなぎにしたい、といった場面で使うものです。採用管理ツールは、応募者の情報や選考の進み具合を一か所で管理する仕組みで、それ自体が応募を集めてくれるわけではありません。応募が月に数件の会社では、ツールよりも、応募を増やす手段を先に考えたほうが効果が出やすいでしょう。

中小企業はどの採用支援を使っているか

冒頭で紹介した日本政策金融公庫の調査では、中小企業の人材募集の経路は、求人サイト(55.3%)とハローワーク(54.2%)が半数を超え、人材紹介エージェント(28.5%)と自社従業員からの紹介(28.1%)がそれに続いていました。自社のホームページやSNSを使う企業も21.4%あります。多くの中小企業は、無料または比較的安い経路を中心に、必要に応じて人材紹介を組み合わせている状況です。

この数字から分かるのは、採用支援サービスを「1つ選んで終わり」にしている会社は少なく、複数の経路を組み合わせている会社が多いということです。採用支援サービスを選ぶときも、「どれか1つに乗り換える」のではなく、「今使っている経路のどこを外部に手伝ってもらうか」と考えると、無駄な出費を抑えられます。

まず確認:自社に採用支援サービスが必要か

採用支援会社の選び方に入る前に、そもそも外部のサービスが必要かを確かめておきましょう。2026年8月の有効求人倍率は1.18倍[2]で、求職者1人あたり1件以上の求人がある状態が続いています。中途採用では予定した人数を充足できない企業が57.8%にのぼるという調査もあり[3]、自社だけで採用を回すのが難しい会社は珍しくありません。

一方で、すべての会社に採用支援サービスが必要なわけではありません。次の3つの問いに答えると、外部に頼むべきかどうか、頼むならどの種類かの見当がつきます。

  1. 採用に使える社内の時間は月に何時間あるか:採用担当者の負担は月90時間ほどにのぼるという当社推計があります。社内で確保できる時間がこれを大きく下回るなら、業務そのものを任せられる採用代行や、候補者を連れてきてくれる人材紹介が候補になります。
  2. 採りたい人数と職種の数はいくつか:1名だけなら人材紹介、2名以上や複数の職種を同時に採るなら採用代行のほうが、費用を抑えやすい傾向があります。
  3. 採用のやり方が社内に残っているか:求人票の型や面接の評価基準が社内にあり、足りないのが人手だけなら、媒体や部分的な代行で十分なこともあります。やり方そのものが固まっていない場合は、設計から一緒に組み立てる伴走型の採用代行が向いています。

※「採用担当者の負担は月90時間」は当社推計/業界相場目安です。

【回避策】 「とりあえず有名なサービスに問い合わせる」と、相手の得意な商品を勧められて終わりがちです。問い合わせる前に、上の3つの問いへの答えをメモにしておくと、どの会社と話しても判断の軸がぶれません。

採用支援会社の選び方|中小企業向けの選定基準10項目

ここからは、採用支援会社の選び方を具体的に見ていきます。中小企業が採用支援サービスを比べるときに確認したい選定基準は、次の10項目です。右の列には、参考として弊社おまかせ採用の場合を記載しています。

#選定基準業者に確認することおまかせ採用の場合
1現場理解社員インタビューや職場見学をするか社員インタビュー・1日職場体験を実施
2定着フォロー内定後・入社後に何をするか内定者フォロー+入社後にキャリアコンサルタント面談
3最小ロット1名の採用でも受けるか1名から・新卒中途問わず
4課金方式月額固定か成功報酬か、採用時の手数料の有無月額固定30/50/80万円、採用時手数料なし
5業務範囲設計・実行・内定後のどこまでやるか3フェーズ18業務
6開始スピード契約から稼働まで何日か最短5営業日
7内製化支援契約終了後に何が残るか推奨6か月で内製化、ノウハウとデータが残る
8無料チャネルの開拓有料媒体以外の母集団形成をするか職業訓練校42校・自治体支援・リファラルで入社の4割超が採用費0円
9数値分析と改善提案定例で数字を見て施策を変えるか定例MTG・数日単位のABテスト・改善施策の提案
10法対応職業安定法・労働条件明示(2024年4月改正)への対応有料職業紹介事業許可あり(13-ユ-311843)

※おまかせ採用の欄は2026年8月時点の料金・実績です。弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

選定基準10項目に沿って、自社に合う支援の形をご一緒に整理することも可能です。

10項目のうち、中小企業が特に見落としやすいのが3・7・8・10の4つです。

最小ロット:1名だけの採用でも受けてくれるか

採用支援会社の中には、年間の採用人数が多い企業を前提に料金やプランを組んでいるところがあります。中小企業は「営業を1名」「経理を1名」のように少人数の採用が中心なので、1名の採用でも受けてくれるか、そのときの費用はいくらかを最初に確認しましょう。

内製化支援:契約が終わったら何が残るか

採用支援サービスを使っている間は採れても、契約が終わったとたんに元の状態へ戻ってしまうことがあります。求人票の型、スカウト文面、面接の評価基準、チャネルごとの応募数の記録などが、契約終了後に自社の手元に残るかを確認します。

無料チャネル:有料媒体以外の母集団をつくれるか

有料の求人媒体や人材紹介だけに頼ると、採用するたびに費用がかかり続けます。職業訓練校、ハローワーク、自治体の就職支援、社員紹介(リファラル)など、費用のかからないチャネルを開拓してくれるかどうかは、中長期の採用費に大きく効いてきます。弊社では、提携する職業訓練校を2校から42校に増やし、無料で25件の応募につなげました。

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

法対応:許可と法改正に対応しているか

報酬を払って労働者の募集を外部に任せる場合、職業安定法第36条により厚生労働大臣の許可が必要です[4]。また、人材紹介や人材派遣を行う事業者は、それぞれ許可を受ける必要があります。依頼先の許可や届出の状況は、厚生労働省の人材サービス総合サイトで検索できます[5]。あわせて、2024年4月から労働契約の締結時に就業場所と業務の「変更の範囲」の明示が求められるようになったため[6]、求人票や労働条件通知書の作成を任せる場合は、改正後のルールに沿って書けるかも確認しておきましょう。

残りの6項目の見方

  1. 現場理解(1):社員インタビューや職場見学をしない会社は、求人票やスカウト文面が一般的な表現になりがちです。初回の打ち合わせで「現場の社員と話す機会はありますか」と聞いてみましょう。
  2. 定着フォロー(2):採用は入社がゴールではありません。内定から入社までの連絡や、入社後の面談まで手伝ってくれるかで、早期離職のリスクが変わります。
  3. 課金方式(4):月額固定か成功報酬かに加えて、「採用が決まったときに追加の手数料がかかるか」「途中で解約したときの扱い」を確認します。
  4. 業務範囲(5):「採用代行」と名乗っていても、日程調整だけの会社もあれば、採用の設計から入社後まで見る会社もあります。任せたい業務を一覧にして、どこまで対応するかを確かめましょう。
  5. 開始スピード(6):欠員補充など急ぎの採用では、契約から稼働までの日数が重要です。初回の打ち合わせから何日で動き出せるかを聞いておきます。
  6. 数値分析と改善提案(9):応募数や面接の通過率を定期的に報告し、数字をもとに打ち手を変えてくれるかを確認します。報告が「今月は何件送りました」だけで終わる会社は、改善の提案まで期待しにくいといえます。

規模で選ぶ:大手の採用支援会社と中小企業特化の違い

採用支援会社は、大手の総合型と、中小企業に特化した会社とで、得意なことが違います。どちらが優れているかではなく、自社の規模と採用の状況に合うかで選ぶことが大切です。

比べるポイント大手の総合型中小企業特化型
得意な採用大量採用・全国の拠点採用・新卒の一括採用1〜数名の採用・複数職種の少人数採用
料金の組み方採用人数や業務量が多い前提のプランが多い1名からの依頼や小さめのプランがある
担当者の関わり方業務ごとに担当が分かれることが多い1人の担当が設計から実行まで見ることが多い
自社の情報の理解標準化された進め方で効率よく進める社員インタビューなどで個社の事情に合わせやすい
向いている会社採用担当の部署があり、作業量を外に出したい会社採用担当がいない・兼務で、やり方から整えたい会社

※一般的な例です(当社調べ)。実際の条件は各社・各契約によって異なります。

大手の採用支援会社が中小企業に向かないわけではありません。ただ、採用担当者がいない会社や、社長が採用を兼務している会社では、大手の標準的な進め方に自社が合わせきれず、打ち合わせや資料づくりの負担がかえって増えることがあります。大手各社の料金や守備範囲を比べたい場合は、RPO大手8社の比較表|採用アウトソーシング大手の料金・守備範囲と、中小企業が大手を選ぶと失敗する3条件が参考になります。

中小企業に特化した採用支援会社を選ぶ場合も、「中小企業向け」と書いてあるだけで判断せず、選定基準10項目のうち特に最小ロットと担当者の関わり方を確認しましょう。300名以下の企業向けの採用代行を費用で比べたい場合は、中小企業向け採用代行おすすめ5選|300名以下の費用比較表にまとめています。

中小企業特化型を選ぶときに確かめたい2点

中小企業特化型の採用支援会社を選ぶときは、2つの点を確かめておくと安心です。1つは、担当者が辞めたり交代したりしたときの引き継ぎの体制です。1人の担当者が深く関わる分、その人がいなくなると進め方が止まってしまうことがあります。もう1つは、自社の業種や職種での支援経験です。経験がない場合でも、どの事例の手法を応用するのか、根拠を説明してもらえるかを確認しましょう。

採用支援サービスの費用相場と比べ方

採用支援の費用は、種類によって「いつ・何に対して」お金がかかるかが違います。そのため、月額の数字だけを並べても正しく比べられません。比べるときは、「採用したい人数」と「期間」をそろえて、総額で試算するのが基本です。

種類費用の目安採れなかった場合試算の考え方
採用代行(月額固定)おまかせ採用は月額30万円/50万円/80万円月額費用はかかる月額×契約月数(採用人数が増えても同額)
人材紹介年収の35%〜100%費用は発生しない年収×手数料率×採用人数
求人広告媒体・プラン・掲載期間による掲載費はかかる掲載費×掲載回数
人材派遣派遣料金(時間単価)×就業時間―時間単価×時間×期間
採用コンサルティング顧問料・プロジェクト費費用はかかる月額または一括の費用+自社の実行工数
採用管理ツール月額利用料利用料はかかる月額×利用月数

※一般的な例です(当社調べ)。おまかせ採用の料金は2026年8月時点。人材紹介の手数料率は契約によって異なります。

たとえば、年収500万円の人材を採用する場合で試算してみます。人材紹介の手数料を30%とすると1名150万円です。一方、月額固定の採用代行(月額30万円)を6か月使うと180万円です。1名だけなら人材紹介のほうが安く見えますが、2名採れれば人材紹介は300万円となり、採用代行のほうが安くなります。

※試算例。人材紹介は年収500万円×手数料30%、採用代行は2026年8月時点の弊社ライトプランの料金で計算しています。

また、採用代行(月額固定)の費用には、母集団形成、スカウト、応募者対応、面接調整などの作業が含まれるため、社内でかかっていた作業時間も減らせます。逆に、採用コンサルティングは提案までが中心なので、費用とは別に、社内で実行する人の時間が必要になります。費用を比べるときは、「支払う金額」と「社内で使う時間」の両方を見ておきましょう。

見積りに出てこない費用にも注意する

採用支援の見積りを比べるときは、見積書に載らない費用にも目を向けましょう。たとえば、人材紹介を使っても、紹介された候補者の書類選考や面接の日程調整は自社で行うことが多く、そのための時間がかかります。求人広告も、掲載中の応募者対応は自社の仕事です。採用代行の場合でも、媒体の掲載費は代行の費用とは別に必要になることがあります。見積りを受け取ったら、「この金額に含まれないものは何か」「社内で誰が何時間使うことになるか」を聞いて、総額と社内の負担の両方で比べると判断を誤りにくくなります。

「何が残るか」で採用支援サービスを選ぶ

採用支援サービスを比べるとき、費用と並んで重要なのが、契約が終わったあとに自社の手元に何が残るかです。中小企業は採用をくり返すたびに外部へ費用を払い続ける余裕が大きくないため、次の採用で使える資産が残るかどうかが、長い目で見た採用コストを左右します。

採用代行(おまかせ採用)人材紹介求人広告採用コンサル
費用の出方月額固定で採用時の手数料なし成功報酬 年収の35%〜100%掲載課金(採れなくても発生)顧問料
どこまでやるか戦略設計〜実行〜定着候補者の紹介まで掲載まで助言・設計まで
何が残るか採用ノウハウとデータ残らない掲載データのみ提案書のみ
母集団の作り方有料+無料+独自ルート登録者の中から応募を待つ関与しない
入社後定着フォローまで行う返金規定のみ(3か月以内)なしなし

※一般的な例です(当社調べ)。実際の条件は各社・各契約によって異なります。

「何が残るか」を確かめるときは、契約前に次の点を聞いておくと具体的になります。

  1. 成果物の扱い:求人票、スカウト文面、説明会の資料などを、契約終了後も自社で使ってよいか
  2. データの扱い:媒体ごとの応募数や面接の通過率などの記録を、自社に渡してもらえるか
  3. 引き継ぎの方法:契約の後半で、社内の担当者に進め方を引き継ぐ時間を取ってもらえるか

特に見落とされやすいのが、媒体やツールのアカウントの持ち主です。採用支援会社のアカウントで求人を掲載したり、スカウトを送ったりしていると、契約が終わったときに過去の求人原稿や候補者とのやり取りを引き継げないことがあります。媒体やツールの契約を自社名義で行い、採用支援会社には操作の権限だけを渡す形にしておけば、契約が終わっても記録は自社に残ります。契約前に、アカウントを誰の名義でつくるかも確認しておきましょう。

弊社は、推奨6か月の契約期間の中で、採用ノウハウとデータを社内に残し、内製化まで伴走することを前提にしています。弊社の採用代行の契約継続率は100%(2026年8月時点)です。

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

失敗パターンから逆算する採用支援サービスの選び方

採用支援サービスで失敗する会社には、共通のパターンがあります。採用担当者がハマりやすい失敗の罠を、原因と結果、そして選ぶときに確認すべきことに分けて整理しました。

失敗の罠(原因)起きること(結果)選ぶときに確認すること
複数の求人広告を出せば集まると考える応募がなく、コストだけがかかる媒体を選ぶ根拠と、無料チャネルとの組み合わせ方を説明できるか
媒体の高いプランに変更する採用は増えず、媒体費だけが膨らむプランを上げる前に、求人票やターゲットを見直す提案があるか
主観中心の求人票を出す知りたい情報がなく、エントリーされない社員インタビューなどで、候補者目線の情報を集めるか
「例年通り」の採用を続ける時代に合わず、応募が来ない数値をもとに打ち手を変える定例の仕組みがあるか
人材紹介に丸投げする紹介が来ない・書類選考の手間が増える紹介を待つだけでなく、自社から母集団をつくる手段があるか
採用ツールを契約する使いこなせず、費用対効果が悪い導入後の運用まで手伝ってくれるか

※弊社が支援先で見てきた傾向を整理したものです(当社調べ)。

この6つに共通するのは、「手段を先に決めてしまう」ことです。媒体、プラン、紹介会社、ツールといった手段は、どれも使い方次第で成果が出ます。しかし、自社の採用のどこが詰まっているかを確かめないまま手段を選ぶと、費用だけがかかって成果につながりません。採用支援サービスを選ぶときも同じで、「何をしてくれるか」より先に、「自社の課題をどう分析し、どの手段を選ぶ理由をどう説明するか」を聞いてみると、相手の力量が見えてきます。

採用支援サービスの側から見ても、手段ありきの依頼は成果を出しにくいものです。「この媒体に出してほしい」「スカウトを月500通送ってほしい」と手段だけを指定されると、その手段が自社の課題に合っていなくても、指定どおりに進めるしかありません。依頼する側が課題を共有し、手段の選び方から一緒に考える関係をつくれるかどうかが、採用支援サービスを使って成果を出す分かれ目になります。

【確認のコツ】 初回の打ち合わせで「当社の採用がうまくいっていない理由は何だと思いますか」と聞いてみましょう。自社の話を聞く前から特定の商品を勧めてくる会社より、現状を質問で確かめようとする会社のほうが、課題に合った提案をしてくれる可能性が高いといえます。

採用支援サービスを導入する流れと準備

採用支援サービスを選んだあと、実際に動き出すまでの流れも押さえておきましょう。採用代行の場合、一般的には次の5つのステップで進みます。弊社おまかせ採用では、初回の打ち合わせから最短5営業日で稼働できます。

  1. お問い合わせ:採用したい職種・人数・時期と、今困っていることを伝えます。
  2. ご提案(初回打ち合わせ・ヒアリング):これまでの採用の状況や社内の体制を聞き取り、支援の形を提案します。
  3. 詳細打ち合わせ:業務の範囲と契約の内容を具体的に詰めます。
  4. 契約締結:期間・料金・業務範囲を確定し、担当者と連絡の体制、資料や権限の共有、現場体験と初回の日程を決めます。
  5. キックオフMTG:社員インタビューやワークを通じて、自社の魅力と採用したい人物像を言葉にします。

※2026年8月時点の弊社の導入の流れです。

導入をスムーズにするために、初回の打ち合わせまでに用意しておきたいのは、これまでの求人票、直近1年の応募数と採用数、採用した人・辞めた人の傾向、社内で採用にかけられる時間の4つです。完璧にそろっていなくてもかまいませんが、手元にある情報が多いほど、提案の精度が上がり、立ち上がりも早くなります。

事例:採用が初めての会社が採用支援で1か月27名の応募

最後に、採用支援サービスを初めて使った会社の事例を紹介します。弊社支援先のAI開発企業(従業員19名・創業3期目)は、採用そのものが初めてでした。スカウトを送っても返信がなく、面接や面談に割く時間もなく、どの媒体を使い、面接で何を見ればよいのかも分からない状態でした。

そこで、スカウトの運用と候補者対応を代行しながら、カジュアル面談も代行し、国家資格キャリアコンサルタントが社内の面接担当者に面接の進め方をレクチャーしました。

項目BeforeAfter
スカウトの反応送っても返信がない返信率14.0%・開封率49.1%
応募数―運用1か月で27名
カジュアル面談時間が取れない20件を代行
面接のやり方何を見ればよいか分からないキャリアコンサルタントがレクチャー

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

この会社にとって必要だったのは、候補者を連れてきてもらうことだけではなく、「スカウトの送り方」「面談の進め方」「面接で見るポイント」という採用のやり方そのものでした。選定基準10項目でいえば、業務範囲(5)、内製化支援(7)、数値分析と改善提案(9)が特に効いた例です。採用支援サービスを選ぶときは、今の課題を解決してくれるかに加えて、次の採用を自社で進められる状態に近づけてくれるかも見ておきましょう。

この事例はAI開発企業のものですが、「採用が初めて」「採用担当者がいない」「何から始めればよいか分からない」という状況は、業種を問わず多くの中小企業に共通しています。採用支援サービスを選ぶ段階で、自社がこうした状況にあるなら、候補者を紹介するだけのサービスより、採用のやり方まで一緒に整えるサービスのほうが、次の採用につながる成果を得やすくなります。

よくある質問

Q1. 採用支援サービスとは何ですか?採用代行とは違うのですか?

A. 採用支援サービスは、企業の採用活動を外部が手伝うサービスの総称です。採用代行(RPO)はその一種で、ほかに人材紹介、求人広告、人材派遣、採用コンサルティング、採用管理ツールなどがあります。採用代行は、採用の設計から実務までを任せられる点が特徴です。

Q2. 中小企業が採用支援会社を選ぶとき、最初に何を確認すればよいですか?

A. まず、自社の採用のどこが詰まっているかを確認します。応募が来ないのか、面接の時間がないのか、採っても定着しないのかで、合う種類が変わります。そのうえで、1名の採用でも受けてくれるか、契約が終わったあとに求人票やデータが自社に残るかを確認しましょう。

Q3. 採用支援サービスの費用はどのくらいですか?

A. 種類によって費用の出方が違います。採用代行(月額固定)は月単位、人材紹介は採用が決まったときに年収の35%〜100%、求人広告は掲載ごとに費用がかかります。おまかせ採用は月額30万円・50万円・80万円の3プランで、採用時の手数料はかかりません(2026年8月時点)。採用したい人数と期間をそろえて総額で比べるのが基本です。

Q4. 採用支援会社は大手と中小企業特化のどちらがよいですか?

A. 大量採用や全国の拠点採用なら大手の総合型、1〜数名の採用や、採用担当者がいない会社でやり方から整えたい場合は、中小企業に特化した会社が合いやすい傾向があります。規模の大小より、最小ロットと担当者の関わり方が自社に合うかで選びましょう。

Q5. 採用支援サービスを使うと、社内に採用ノウハウは残りますか?

A. サービスの種類と契約内容によります。人材紹介は採用が決まれば終わりで、ノウハウは残りにくい仕組みです。伴走型の採用代行であれば、求人票やスカウト文面、面接の評価基準、応募数の記録などが社内に残ります。契約前に、成果物とデータの扱い、引き継ぎの方法を確認しておきましょう。

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「どの採用支援サービスが自社に合うのか分からない」「人材紹介を使い続けるべきか迷っている」という段階からでも、ご相談いただけます。おまかせ採用は、1名からの採用に対応し、初回打ち合わせから最短5営業日で稼働できます。採用設計から実行、内定後のフォローまでの3フェーズ18業務を、自社の状況に合わせてご支援可能です。弊社支援先では、エージェント中心だった採用単価が約120万円から約40万円になった例もあります。

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

参考資料

  1. 日本政策金融公庫「中小企業における従業員の採用・定着に関する調査」(2026年)
  2. 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)について」
  3. リクルートワークス研究所「中途採用実態調査」
  4. 労働新聞社「職業安定法 第36条〜第43条」(令和8年4月1日施行)
  5. 厚生労働省「人材サービス総合サイト」
  6. 厚生労働省「令和6年4月から労働条件明示のルールが改正されます」
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