経理担当が退職して、決算に間に合うか不安だ。経理の求人を出しているのに、応募が来ない、あるいは来ても経験が足りない――中小企業の経営者や採用担当者から、こうした相談をよくいただきます。経理や労務は、会社のお金と人を預かる専門職のため、「誰でもよい」とは言えず、かといって経験者の母集団は小さいという難しさがあります。
この記事では、企業側の視点で、経理・労務の採用が難しい原因を整理し、経験者の採用と未経験者の育成の選び方、職業訓練校(簿記コース)など採用費0円に近づけるルートの使い方、代行に任せられる業務と費用の目安まで解説します。
この記事でわかること
- 経理・労務の採用が難しい5つの原因と、自社の状況を診断する方法
- 経験者の採用、未経験者の育成、派遣・兼務のどれを選ぶかの判断基準
- 職業訓練校(簿記コース)やハローワークなど、採用費0円に近づける無料ルートの使い方
- 採用代行に任せられる業務と費用の目安、弊社支援先の実例(別業種)
経理・労務の採用市場のデータ|応募が来ない会社が多い背景
まず、採用市場全体の状況を押さえておきましょう。民間の転職サービスの調査では、2026年3月の転職求人倍率(全体)は2.39倍でした。[1]求職者1人に対して、2社以上の求人がある計算で、企業側が「選ばれる側」になっている状況です。また、中途採用の未充足率は57.8%という調査もあり、[2]募集しても人が埋まらない企業は少なくありません。
一方、経理や労務だけの求人倍率は、公的な統計では単独で公表されていないため、一つの数字で「経理は何倍」と言い切ることはできません。事務職全体では、求職者のほうが多く、有効求人倍率が低い(0.33倍)という整理が事務職の有効求人倍率0.33倍の記事にあります。それでも経理の採用に苦労する会社が多いのは、応募の「数」ではなく「中身」に課題があるためです。次の表は、その違いを整理したものです(当社の見方)。
| 見る観点 | 一般的な事務職 | 経理・労務 |
|---|---|---|
| 応募の数 | 求職者が多く、応募は集まりやすい | 求人の内容が専門的で、応募の母集団は小さくなりやすい |
| 求められる経験 | 未経験でも応募できる求人が多い | 簿記や決算の経験、労務の法令知識を求める企業が多い |
| 1名の影響 | 他の担当者がカバーしやすい | 退職すると、決算や給与計算が止まるおそれがある |
| 採用の失敗コスト | 比較的小さい | 会社のお金・個人情報を扱うため、ミスマッチの影響が大きい |
※当社の見方であり、統計に基づく数字ではありません。
このように、経理・労務の採用は、「応募の数を増やす」だけでなく、「必要な経験を持つ人に出会う」「育てられる人を見極める」といった、質の観点が重要です。
自社の状況を診断する3つの質問
市場の状況が厳しくても、自社の打つ手によって結果は変わります。まずは、次の3つの質問で、自社の課題がどこにあるかを確認しましょう。
- 応募が来ているか:来ていないなら、求人票の内容と、募集のチャネルを見直します。来ているのに採用できないなら、条件や選考のスピードに原因があります。
- 応募者の経験は求める水準か:経験者が少ないなら、育成前提も含めて条件を見直します。経験者が来るのに合わないなら、求める人物像が曖昧な可能性があります。
- 面談から内定までの速さはどうか:経理や労務の経験者は、複数の企業を同時に受けていることが多く、返信や日程調整が遅いと、他社に決まってしまいます。
この3つの質問に答えるだけでも、「何から直すべきか」が見えてきます。応募の数が足りない場合は無料ルートの開拓を、経験が合わない場合は条件の見直しを、選考が遅い場合は日程調整の効率化を、それぞれ優先しましょう。
経理・労務の採用が難しい5つの原因|求人の応募が来ない理由
経理の求人で応募が来ない、あるいは来ても採用につながらない場合、次の5つの原因のいずれか(または複数)が当てはまることが多くあります。自社の状況と照らし合わせてみてください。
| 原因 | よくある症状 | 確認すること |
|---|---|---|
| ①担当範囲が広すぎる | 「経理・総務・労務・庶務」を一人に求めている | 仕事の内容を分解し、専門性の高い業務とそうでない業務に分けられないか |
| ②経験者だけを探している | 求人票に「経理経験3年以上」「簿記2級」と書き、応募が来ない | 経験の条件は本当に必須か。育成前提にできないか |
| ③条件・働き方が合っていない | 給与、残業(決算期)、在宅の可否が、求職者の希望とずれている | 決算期の残業の目安と、柔軟な働き方の余地を示せているか |
| ④求人票が具体的でない | 「経理事務」とだけ書かれ、仕事の中身がわからない | 担当する業務、使うソフト、チームの人数を書いているか |
| ⑤採用チャネルが偏っている | 有料の媒体やエージェントだけに頼っている | 無料のルート(訓練校・ハローワーク・自治体)を使えているか |
上の表のうち、特に見直しの効果が大きいのは、①と②です。経理の仕事を、請求書の発行・入金確認といった定型の業務と、決算や税務の判断を要する専門的な業務に分け、定型の部分は未経験者や育成前提の人でも担えるようにすると、母集団が一気に広がります。
労務の採用が難しいのは、法令知識と兼務が理由になりやすい
労務の採用が難しい背景には、社会保険や労働法令の知識が求められる点と、小規模な会社では経理や総務と兼務になりやすい点があります。法改正への対応も必要なため、経験者を探す企業が多い一方で、経験者の応募は限られます。そのため、経理と同様に、業務を分解し、育成前提の人材と組み合わせる、あるいは、専門的な部分を外部の専門家に任せるといった設計が有効です。
決算期から逆算した採用スケジュール
経理の採用で見落としがちなのが、決算期との関係です。後任が決まらないまま決算期を迎えると、現場の負担が一気に大きくなります。そこで、募集から入社までの期間を逆算して、早めに動き出すことが重要です。次の表は、決算の時期から逆算した目安です。
| 決算までの残り期間 | 現実的な採用方法 | ポイント |
|---|---|---|
| 3か月以内 | 経験者の採用、または一部業務の外部委託を併用 | 応募から内定までを短期間で進める。入社までの引き継ぎ期間も確保する |
| 3〜6か月 | 経験者の採用と、育成前提の採用を並行 | 無料ルートも使い、複数の応募経路を確保する |
| 6か月以上 | 育成前提の採用(簿記取得者・訓練修了者)が現実的 | 訓練校との関係づくりから始め、修了時期に合わせて選考する |
※一般的な目安です(当社調べ)。入社までに必要な期間は、職種や地域によって異なります。
採用が決まってから入社するまで、1〜2か月かかることも珍しくありません。決算期に間に合わせたい場合は、募集を開始する時点で、すでに時間が足りなくなっていることもあります。担当者の退職の予告を受けたら、すぐに動き出せるよう、日頃から無料ルートとの関係をつくっておきましょう。
経理の採用方法の選び方|経験者・未経験者・派遣・兼務の比較
経理の採用方法には、いくつかの選択肢があります。自社の状況(決算までの期限、予算、育成にかけられる時間)に合わせて選びましょう。転職市場では、未経験者は経験者に比べて採用のハードルが高く、即戦力を重視する企業も多いと紹介されています。[4]だからこそ、自社が「どこまで育てられるか」を明確にしておくことが大切です。
| 採用方法 | 向いている状況 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 経験者の中途採用 | 決算が近く、すぐに戦力が欲しい | 即戦力で、教える手間が少ない | 応募が少なく、費用(エージェント手数料)が高くなりやすい |
| 未経験者・簿記取得者の育成採用 | 時間に余裕があり、育てる体制がある | 母集団が広がり、無料ルートも使いやすい | 指導役の工数が必要で、戦力化まで数か月かかる |
| 派遣・外部への一部委託 | 繁忙期だけ、または専門業務だけを補いたい | 採用のハードルを下げ、短期で対応できる | ノウハウが社内に残りにくく、長期では割高になることがある |
| 既存社員による兼務+外部の専門家 | 担当者を増やす余裕がなく、専門業務だけを任せたい | 採用コストを抑えられる | 兼務の社員の負担と、属人化のリスクがある |
※一般的な目安です(当社調べ)。実際の判断は、自社の状況に応じて行ってください。
経験者を採用する場合は、給与の水準にも注意が必要です。経理や労務の経験者は、他の企業からも声がかかるため、給与や働き方の条件が合わないと、内定を出しても辞退されることがあります。相場より低い条件を提示する場合は、仕事のやりがいや、育成・キャリアの機会など、給与以外の魅力を具体的に伝えましょう。
経験者を探すのか、育成前提にするのかは、決算までの期限と、指導役を確保できるかで決めるのが現実的です。決算まで3か月以内なら、経験者の採用か、一部の外部委託を検討します。半年以上の余裕があるなら、簿記の学習経験がある人や、職業訓練の修了者を育成前提で採用する選択肢が広がります。
経理の採用費を抑える無料ルート|職業訓練校(簿記コース)の使い方
経理の採用で、費用を抑えながら母集団を広げる方法として注目したいのが、職業訓練校(簿記・経理事務のコース)です。たとえば、大分県の公共職業訓練の募集要項には、企業の経理・総務事務部門や会計事務所などで働くために必要な、パソコン操作と経理の知識・技能を学ぶコース(パソコン経理科)があり、簿記2級・3級の資格取得を目標としています。[3]こうしたコースの修了者は、経理の基礎を学んだうえで就職活動をしている方が多く、未経験でも育てやすい人材に出会える可能性があります。
弊社の支援では、電話・訪問・公共事業への参加で、提携する職業訓練校を2校から42校へ開拓し、無料で25応募を得ています。また、入社した方の4割超は、無料媒体・自治体支援・リファラルといった採用費0円のチャネルから来ています。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。ただし、これらは経理職に限った数字ではなく、全社の実績です。
簿記コースの訓練校から採用する5つのステップ
- 近隣の訓練コースを調べる。都道府県の労働局やハローワークのウェブサイトで、簿記・経理事務・会計に関するコースの一覧を確認します。
- 訓練校・訓練機関の窓口に連絡する。電話や訪問で、求人の出し方、説明会や企業見学の枠、就職支援の担当者を確認します。
- 求人票を訓練修了者向けに調整する。「経験者」ではなく、「簿記の基礎を学んだ方を歓迎」「入社後の研修あり」と書き、育成の内容を具体的に示します。
- 説明会や企業見学に参加する。訓練校が主催する合同企業説明会や、企業紹介の時間で、仕事の中身と入社後の流れを、未経験者にもわかる言葉で伝えます。
- 修了時期に合わせて選考を進める。訓練の修了時期を確認し、応募から面談までを素早く進めます。
訓練校のルートは、採用費がかからない一方で、窓口との関係づくりや、説明会の準備に担当者の工数がかかります。「採用費0円」と「工数0」は別物です。無料のルートは、一つに絞らず、複数を組み合わせて使うのがコツです。
また、ハローワークの求人票の書き方や、自治体の合同面接会の活用も、無料で使える手段です。複数のルートを並行して使うことで、応募の数だけでなく、質にも幅が出ます。
ハローワーク・自治体の支援を併用する
職業訓練校のほかに、ハローワークの求人票と、自治体の合同面接会・就職支援も、無料で使える手段です。ハローワークでは、求人票に「職業訓練修了者の応募も歓迎します」といった一言を添えられる制度を設けている労働局もあります。自治体の支援は、地域によって内容が異なるため、本社所在地の都道府県や市区町村の窓口に確認しましょう。弊社の事例では、東京都の支援サービスを活用して、無料で採用や媒体費用の交渉を行ったケースもあります。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。
複数の無料ルートを併用すると、一つのルートで応募が少ない月があっても、全体の母集団が安定します。有料の媒体やエージェントは、無料ルートで足りないときの補完として使う、という順番が、費用を抑えるコツです。
無料ルートの成果が出るまでの時間を見込む
無料ルートは、費用がかからない一方で、成果が出るまでに時間がかかります。訓練校との関係づくりは、一度の連絡で終わらず、数か月かけて築くものです。弊社の事例では、訓練校の開拓を進めた4か月で、エージェント以外の応募0件から13件になりました。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。経理の採用に間に合わせるには、決算期の半年以上前から、無料ルートの種まきを始めておくことが理想です。急な退職に備えて、日頃から複数のルートとの接点を保っておけば、いざというときに慌てずに済みます。
経理の求人で応募を増やすコツ|求人票・スカウト・面接の見直し
経理の求人で応募が来ない場合、求人票の書き方を見直すだけで、反応が変わることがあります。ポイントは、「仕事の中身」と「働き方」を具体的に書くことです。
| 求人票に書く項目 | 書き方の例 | 理由 |
|---|---|---|
| 担当する業務 | 月次決算、請求・支払処理、給与計算、年末調整など、担当する業務を具体的に | 仕事のイメージが湧き、自分に合うか判断できる |
| チームと指導体制 | 経理チームの人数、上司の経歴、入社後の研修の流れ | 未経験者・育成前提の人にとって、安心材料になる |
| 決算期の働き方 | 決算期の残業の目安、繁忙期と通常期の違い | 条件のミスマッチによる辞退・早期離職を防げる |
| 働き方の柔軟性 | 在宅勤務の可否、時差出勤、有給の取りやすさ | 働き方の希望が多様化しており、比較される要素になる |
| 評価・キャリア | 経理から財務・管理職へのキャリア、資格取得の支援 | 専門職として長く働けるかの判断材料になる |
求人票の書き換え例(Before/After)
| 項目 | Before(応募が来ない書き方) | After(具体的な書き方) |
|---|---|---|
| 仕事内容 | 経理事務全般 | 月次決算の補助、請求書の発行・入金確認、経費精算のチェックが中心。決算業務は上司と一緒に行います |
| 応募条件 | 経理経験3年以上、簿記2級必須 | 経理の経験者歓迎。未経験の方は、簿記3級以上の学習経験があれば応募可。入社後3か月の研修あり |
| 働き方 | 勤務時間 9:00〜18:00 | 決算期(年2回)は月20時間程度の残業が発生。通常期は定時退社が中心。週1回の在宅勤務は応相談 |
| チーム | 経理部(詳細非公開) | 経理チーム3名。上司は経理歴15年で、入社後の指導を担当 |
※書き方の例です。実際の内容は、自社の実態に合わせて記載してください。
Afterの例のように、「入社後に何をして、どのくらい忙しくて、誰に教わるのか」が書かれていると、応募者は安心して応募できます。特に、決算期の残業の目安を正直に書くことは、入社後のミスマッチを防ぐうえで効果的です。
求人票の全般的な作り方は、応募が増える求人票の作り方|7つの構成要素とテンプレートの記事で詳しく解説しています。また、2024年4月から労働条件明示のルールが改正され、就業場所と業務の変更の範囲などの明示が求められるようになりました。[5]在宅勤務の可否や、兼務の範囲も含めて、募集の時点から実態に合わせて書きましょう。
面接では「経験の量」より「学ぶ姿勢と適性」を見る
育成前提の採用では、面接で見るポイントも変わります。経理や労務は、正確さ、コツコツ続ける力、締め切りを守る意識、秘密を守る意識が重要です。簿記の資格はあくまで入口で、実務で必要な力を、具体的な質問で確かめることが大切です。たとえば、「ミスを防ぐために、普段どんな工夫をしていますか」「締め切りが重なったとき、どう優先順位をつけますか」といった質問で、仕事への姿勢を見極められます。
- 「前職(または学校)で、正確さが求められた場面はありますか。そのとき、どう工夫しましたか」
- 「複数の締め切りが重なったとき、どう優先順位をつけますか」
- 「間違いに気づいたとき、どのように報告し、再発を防ぎましたか」
- 「会社のお金や個人情報を扱う仕事について、どんな心構えが必要だと思いますか」
- 「入社後3か月で、何を身につけたいですか」
1日職場体験で、実際の仕事の一部を体験してもらう方法も有効です。入社後の仕事を具体的にイメージできるため、ミスマッチを防げます。
経理・労務の採用で、採用代行に任せられる業務
経理や労務の採用は、ターゲットの設計や、無料ルートの開拓に手間がかかり、担当者の工数を圧迫しがちです。採用代行を使えば、次のような業務を任せられます。弊社の採用代行は、採用設計・採用実行・内定後の3フェーズ18業務で構成されており、経理・労務を含む職種を同時並行で採用しています。
| フェーズ | 任せられる業務の例 | 経理・労務の採用での使いどころ |
|---|---|---|
| 採用設計 | 要件定義・ペルソナ設計/求人票作成/募集媒体選定/現状分析ヒアリング | 業務を分解して、経験者向けか育成前提かを設計する |
| 採用実行 | スカウトメール送信/面接スケジュール調整/候補者対応/企業説明会代行 | 訓練修了者へのスカウトや、説明会の運営、日程調整の工数を減らす |
| 内定・内定後 | 内定者フォロー/1日職場体験/キャリアコンサルタント面談/数値分析と改善提案 | 入社前の不安を減らし、育成前提の早期離職を防ぐ |
特に、経理や労務のような専門職では、ターゲットの設計と、求人票での見せ方が成果を左右します。弊社では、社員インタビューで現場の理解を深め、ペルソナを設計してから、求人票や媒体を選定します。1日職場体験でミスマッチを防ぎ、内定後・入社後は、国家資格キャリアコンサルタントによる面談でフォローします。
採用担当者の工数を減らす
経理や労務の採用では、専門職ゆえに、候補者への対応や面談の調整に気を遣い、担当者の工数が膨らみがちです。弊社の既存記事の推計では、採用担当者の負担は月90時間にのぼり、業務は20項目に分かれます。※当社推計/業界相場目安経理の担当者が採用も兼ねている会社では、本業の経理が圧迫され、さらに採用が遅れる悪循環が起きやすくなります。スカウト送信、面接日程の調整、候補者対応といった定型の業務を外部に任せるだけでも、担当者は面接と見極めに集中できます。
経理・労務の採用にかかる費用の目安|エージェントと採用代行の比較
最後に、費用の目安を整理します。経理や労務を人材紹介(エージェント)経由で採用する場合、手数料は成功報酬で、理論年収の一定割合(35%〜100%の幅がある)が目安です。一方、採用代行は月額固定で、採用時の手数料はありません。
| おまかせ採用 | 人材紹介 | 求人広告 | |
|---|---|---|---|
| 費用の出方 | 月額固定で採用時の手数料なし(ライト30万円/スタンダード50万円/プレミアム80万円) | 成功報酬 年収の35%〜100% | 掲載課金(採れなくても発生) |
| どこまでやるか | 戦略設計〜実行〜定着 | 候補者の紹介まで | 掲載まで |
| 何が残るか | 採用ノウハウとデータ | 残らない | 掲載データのみ |
| 母集団の作り方 | 有料+無料+独自ルート | 登録者の中から | 応募を待つ |
※一般的な例です(当社調べ)。実際の条件は各社・各契約によって異なります。料金は2026年8月時点。
経験者をエージェントで採る場合の手数料の目安
経験者の経理を、エージェント経由で採用する場合の手数料を、試算してみます。理論年収を450万円、料率を35%と仮定すると、1名あたり約157.5万円です。※当社推計/業界相場目安経理と労務を1名ずつ採用すれば、手数料だけで約315万円になります。さらに、採用後の育成や引き継ぎの人件費が別途かかります。経験者の紹介は、応募が少ない分、1名あたりの費用が高くなりやすいため、無料ルートと育成前提の採用を組み合わせて、全体の採用コストを抑える設計が重要です。
費用対効果の計算例を示します。月額30万円のライトプランを6か月使うと総額は180万円です。人材紹介を使って、年収500万円の人を1名採用した場合の手数料は、料率30%で150万円が目安です。※当社推計/業界相場目安つまり、2名の採用が見込めるなら、採用代行のほうが総額を抑えられる計算になります。ただし、採用人数をお約束するものではありません。
おまかせ採用は、初回の打ち合わせから最短5営業日で開始でき、1名の採用から依頼できます。推奨の契約期間は6か月で、継続の可否は4か月目の終了までにご連絡いただく流れです。※2026年8月時点の料金自社の状況に合う進め方は、中小企業向け採用代行の記事で、費用の目安とあわせて確認できます。
経理・労務の採用でよくある6つの失敗と回避策
最後に、経理・労務の採用で起きやすい失敗を整理します。事前に知っておけば、多くは避けられます。
| 失敗のパターン | 起きること | 回避策 |
|---|---|---|
| 経験者だけを探し続ける | 応募が来ないまま、決算期を迎える | 育成前提の採用や、一部業務の外部委託も並行して検討する |
| 求人票が「経理事務」で終わる | 仕事の中身がわからず、エントリーされない | 担当する業務、チーム、働き方を具体的に書く |
| 高いプランや媒体に変更する | 採用が増えず、媒体費だけが膨らむ | 求人票と母集団のつくり方を先に見直す |
| エージェントに丸投げする | 紹介が来ない、スクリーニングの工数がかかる | 無料ルートを併用し、エージェントは補完にする |
| 選考のスピードが遅い | 経験者が他社に決まってしまう | 日程調整の効率化と、24時間以内の返信を徹底する |
| 入社後のフォローがない | 育成中の離職が起き、採用費が無駄になる | 入社後の面談と、指導役の確保をあらかじめ決める |
特に、「高いプランや媒体に変更する」「エージェントに丸投げする」は、採用担当者がはまりやすい罠です。費用をかけても、求人票や母集団のつくり方が変わらなければ、結果は変わりません。費用を増やす前に、原因を診断することが、経理・労務の採用では特に重要です。
採用後の定着も、見落とせません。経理や労務は、一度採用すると長く働いてもらうことが前提の職種です。入社後の不安を減らし、早期離職を防ぐために、内定後・入社後のフォローまで含めて設計しましょう。
実例|無料ルートで母集団をつくった2社のBefore/After(別業種の事例)
弊社の支援先には、経理・労務の職種の事例はありませんが、経理職の採用にも転用できる手法を使った事例があります。ここでは、IT系と飲食店向けコンサルの2社の事例を紹介します。業種は経理と異なりますが、「訓練校と公共事業で母集団をつくる」「社員インタビューで求人の魅力を言葉にする」という手順は、経理・労務の採用でもそのまま使えます。
| 項目 | インフラ系SES会社(従業員8名・創業以来初の採用) | 飲食店WEB集客コンサル会社(従業員21名・人事チーム0から) |
|---|---|---|
| Before | 訓練校を開拓したいが時間がない/採用費をかけられない/エージェント紹介のみ | エージェントの採用単価が高く、人事部がなく、自社に合った応募がない |
| 打ち手 | 訓練校・公共事業をリサーチして説明会の枠を獲得(採用費0円) | 社員インタビューでペルソナ設定、魅力を出した求人票、媒体別ABテスト |
| After(母集団) | 職業訓練校3校→19校/エージェント以外の応募0件→13件(4か月) | 有効応募15件→106件(支援期間中の合計) |
| After(その他) | 説明会を1年に1回→4か月で7回、80名程度に直接アプローチ | 採用単価約120万円→約40万円/採用人数6人→10人 |
※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。上の2社は経理・労務職の事例ではなく、別業種の事例です。
SES会社の事例では、エージェント以外の応募が0件の状態から、訓練校と公共事業を活用して、4か月で13件の応募を得ました。訓練校のルートで母集団をつくる手順は、簿記コースを持つ訓練校を対象にすれば、経理の採用にもそのまま使えます。
Webコンサル会社の事例では、中途入社7名への社員インタビューを起点に、魅力を出した求人票へ見直したことで、有効応募が15件から106件に増えました。経理の求人でも、仕事の中身とチームの雰囲気を、社員の言葉で伝えることが、応募の増加につながります。
2社に共通するのは、採用が難しい職種でも、母集団のつくり方と求人の見せ方を変えれば、応募の数と質は変えられるという点です。経理・労務のように専門性が求められる職種では、特に、無料ルートで育成前提の人材に出会う道を持っておくことが、採用の安定につながります。
【まとめ】経理・労務の採用は、①業務を分解して担当範囲を絞る、②経験者に限らず育成前提も検討する、③職業訓練校など無料ルートを開拓する、④求人票に仕事の中身と働き方を具体的に書く、⑤工数が足りなければ採用代行を使う、の5点で進めやすくなります。
最新の有効求人倍率は、厚生労働省の「一般職業紹介状況」で毎月確認できます。[6]採用の時期や職種を決める前に、直近の数字を見ておくと判断がぶれません。
よくある質問
Q. 経理の求人を出しても応募が来ないのはなぜですか?
原因は、担当範囲が広すぎる、経験者だけを探している、決算期の働き方や在宅の可否が合っていない、求人票が具体的でない、有料の媒体に偏っている、といった点にあることが多くあります。業務を分解し、求人票に仕事の中身と働き方を具体的に書くと、反応が変わることがあります。
Q. 経理の採用は、経験者と未経験者のどちらを選ぶべきですか?
決算までの期限と、指導役を確保できるかで決めます。決算が3か月以内に迫っているなら経験者や一部の外部委託を、半年以上の余裕があり指導役を置けるなら、簿記の基礎を学んだ方や職業訓練の修了者を育成前提で採用する選択肢があります。
Q. 職業訓練校から経理の人材を採用するには、どうすればよいですか?
近隣の簿記・経理事務のコースを調べ、訓練校や労働局の窓口に連絡して、求人の出し方や説明会の枠を確認します。弊社の支援先では、訓練校を2校から42校に開拓し、無料で25応募を得た実績があります(全社の実績・2026年8月時点)。窓口との関係づくりに時間がかかるため、早めの着手が大切です。
Q. 労務の採用が難しいのはなぜですか?
社会保険や労働法令の知識が求められる点、小規模な会社では経理や総務と兼務になりやすい点、法改正への対応が必要な点が背景にあります。業務を分解して育成前提の人材と組み合わせる、専門的な部分を外部に任せるといった設計が有効です。
Q. 経理・労務の採用を採用代行に任せることはできますか?
可能です。おまかせ採用は、経理労務を含む職種を同時並行で採用しており、月額固定(ライト30万円、スタンダード50万円、プレミアム80万円)で、採用時の手数料はありません。1名から依頼でき、初回打ち合わせから最短5営業日で開始できます(2026年8月時点の料金)。
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経理・労務の採用のお悩み、おまかせ採用にご相談ください
経理や労務の採用は、求人を出して待つだけでは進みにくい職種です。弊社は1社最大7職種を同時並行で採用しており、経理労務もその対象です。支援先では、エージェント中心だった採用単価が約120万円から約40万円になりました(2026年8月時点)。無料ルートの開拓から、1名の採用まで、月額固定でご相談いただけます。
※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。
