東京の中小企業向け採用代行|都の無料支援と月30万円〜

東京で社員を採用しようとすると、同じ求人サイトに大手企業や有名企業の求人がずらりと並びます。「求人を出しても大手に埋もれて応募が来ない」「人材紹介に頼ると1名あたりの費用が高すぎる」「採用担当者がいないので、面接の日程調整すら追いつかない」──都内の中小企業の経営者・採用担当者から、こうした相談をよくいただきます。東京のハローワークで受け付けた求人の有効求人倍率は、2026年8月時点で1.70倍と全国でもっとも高い水準です[1]。

この記事では、東京の中小企業が採用代行を使うときに、東京都や東京しごと財団の無料の採用支援とどう組み合わせるか、採用代行の費用相場、そして都内で依頼先を選ぶときの確認点を、採用する企業側の目線で整理します。

この記事でわかること

  • 東京の有効求人倍率(受理地別1.70倍・就業地別1.07倍)の読み方と、都内の中小企業が苦戦する理由
  • 東京しごと財団・都立職業能力開発センターなど東京都の無料の採用支援の使い方
  • 東京で採用代行に任せられる業務と、都の無料支援との併用のしかた
  • 採用代行 東京の費用相場(月30万円〜)と、人材紹介との費用比較

東京の採用市場データ|受理地別1.70倍・就業地別1.07倍の読み方

まず、東京の採用市場を数字で確認しておきましょう。厚生労働省の一般職業紹介状況によると、2026年8月の有効求人倍率(季節調整値)は、全国で1.18倍でした[2]。都道府県別に見ると、東京都は数字の取り方によって大きく値が変わります。

区分(2026年8月・季節調整値)東京都全国
受理地別(求人を受け付けたハローワークの所在地で集計)1.70倍1.18倍
就業地別(実際に働く場所で集計)1.07倍1.18倍

※出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)」第6表。ハローワークの求人・求職にもとづく数値で、民間の求人サイトの状況とは異なる場合があります。

受理地別の1.70倍は全国でもっとも高い値です。東京には本社を置く企業が多く、都外の支店や工場で働く人の求人も、東京のハローワークでまとめて出されることがあるため、受理地別では倍率が高く出ます。一方、実際に東京で働く求人に絞った就業地別では1.07倍と、全国平均を下回ります。

この2つの数字から読み取れるのは、「東京は求人が多すぎて人がまったく採れない」という単純な話ではない、ということです。東京で働きたい求職者は多くいますが、その人たちが見比べる求人の中には、大手企業や知名度の高い企業の求人も数多く含まれます。中小企業にとっての難しさは、求職者の数が足りないことよりも、比較される相手が多く、その中で選ばれにくいことにあります。

全国の数字もあわせて見ておきましょう。同じ2026年8月の新規求人倍率は2.06倍、正社員の有効求人倍率は1.00倍でした。新しく仕事を探し始めた人1人に対して2件を超える新しい求人が出ており、正社員の求人に限っても、求職者と求人がほぼ同じ数で釣り合っている状態です。正社員を採りたい中小企業にとっては、求人を出せば応募が集まる環境ではなく、限られた求職者にどう選んでもらうかを考える必要がある市場だといえます。

【ポイント】 東京の中小企業は「人がいない」のではなく「見つけてもらえない」状態になりやすい市場です。求人を増やすより、「どこで、誰に、何を伝えるか」を絞り込むことが、採用の成果を左右します。

東京の中小企業が採用で苦戦する3つの理由

東京の中小企業が採用でつまずきやすい理由を、市場の特徴から3つに整理します。

  1. 比較される相手が多い:大手企業や本社機能を持つ企業が集中しているため、同じ職種の求人を並べたときに、知名度・給与・福利厚生で中小企業が見劣りしやすくなります。求職者は条件の見やすい求人から目を通すため、求人票で自社ならではの魅力を伝えられないと、そもそも読まれません。
  2. 通勤圏が広く、採用の競争が都外にも広がる:東京の求職者は、神奈川・埼玉・千葉からの通勤も含めて仕事を探します。裏を返せば、自社の求人も都外の企業の求人と比べられ、採用の競争相手が一層増えます。
  3. 有料の採用手段に頼りやすい:競争が激しい分、有料の求人媒体の上位プランや人材紹介に頼りがちです。中途採用では予定した人数を充足できない企業が57.8%にのぼるという調査もあり[3]、費用をかけても採れないまま、採用費だけが膨らむことがあります。

この3つの理由は、裏返すと中小企業の打ち手にもなります。比較される相手が多いなら、大手が書かない「社長との距離の近さ」「入社後すぐに任される仕事の範囲」「職場の具体的な1日」を求人票に書けば、条件以外の魅力で選んでもらえる余地が生まれます。通勤圏が広いなら、近隣の県の訓練校や説明会まで視野に入れることで、都内の大手と正面から競わずに済む場所が見つかります。有料の手段に頼りやすいなら、無料の手段を先に試し、有料の手段は効果が見込める職種に絞って使えば、採用費の無駄を減らせます。

3つ目の理由に関連して見落とされがちなのが、東京都や関係団体が提供している無料の採用支援です。有料の手段だけで勝負しようとすると、資金力のある企業にどうしても押されます。中小企業ほど、無料の支援を組み合わせて採用費を抑えながら、候補者と出会う場所を増やす発想が大切です。

東京都の無料の採用支援を使う|しごとセンター・職業訓練校・合同面接会

東京には、都内の中小企業が無料または低い負担で使える採用支援が数多くあります。代表的なものを整理しました。

支援の窓口主な内容費用採用代行と併用するときのポイント
東京しごと財団(人材確保の支援)採用相談、人材確保コンサルティング、セミナー、人材戦略づくりの支援無料採用計画の考え方を学び、実行は代行で回す
東京しごとセンター(求人の受付・採用イベント)求人を預かって利用者に紹介、面接会・企業説明会・交流会求人の受付は財団に要確認イベントの準備と当日の運営、参加後の面談設定を代行で担う
東京しごと財団(企業内実習)実習計画の策定、求職者とのマッチング、実習修了までの支援財団に要確認実習後の選考と内定者フォローを代行と分担する
都立職業能力開発センター(職業訓練校)訓練生・修了生向けの求人の受付求人の申込に費用の記載なし求人票の作成と、説明会・見学の調整を代行で進める
ハローワーク・東京労働局求人の受付、合同就職面接会・企業説明会無料求人票の書き直しと応募者対応を代行に任せる

※各窓口の公開資料をもとに当社で整理しました(2026年10月時点)。内容・費用・参加条件は年度や事業ごとに変わるため、利用前に各窓口でご確認ください。

東京しごと財団の企業向け案内では、人材確保の支援について「ご利用は無料です」と明記されており、採用相談や人材確保のコンサルティング、セミナーなどを受けられます[4]。求人の受付や面接会・企業説明会などの採用イベント、企業内実習の支援も行っています。

また、東京都は業界団体を通じた人材確保の取り組みも支援しています。2026年度の「業界別人材確保ストラテジー促進事業」では、業種別の中小企業で構成される団体に対し、セミナー、コンサルティング、業界の魅力発信、採用マッチング、合同企業説明会の開催などを支援しています[5]。自社が加盟している業界団体があれば、こうした事業に参加していないか確認してみる価値があります。

業界団体や区市町村の支援もあわせて確認する

都や東京しごと財団の支援に加えて、区市町村や商工会議所、業界団体が独自に合同説明会や採用セミナーを開いていることもあります。会社の所在地の区役所や商工会議所の案内、加盟している業界団体の会報などに目を通しておくと、大規模な面接会よりも少人数で、地元で働きたい人に会える機会が見つかることがあります。こうした小さな場は、大手企業が出展しないことも多く、中小企業が自社の話をじっくり聞いてもらいやすい場所です。

無料の支援だけでは足りない理由

無料の支援は採用費を抑えるうえで心強い存在ですが、使いこなすには社内の手間がかかります。セミナーに参加して採用計画を学んでも、それを実行する人がいなければ前に進みません。面接会や説明会に出ても、参加者への連絡や面談の設定が遅れると、関心を持ってくれた人が他社へ流れてしまいます。

弊社支援先の飲食店WEB集客コンサルティング会社(従業員21名)では、人事チームがゼロの状態から、東京都の支援サービスを活用した無料での採用や、媒体費用の交渉を進めました。無料の支援を「知っている」ことと、「採用につなげる」ことの間には、実務の手間という差があります。この差を埋めるのが、採用代行との併用です。

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

都立職業能力開発センター(職業訓練校)を採用に使う手順

東京都の無料の採用支援の中でも、中小企業にとって使いやすいのが、都立職業能力開発センター(職業訓練校)です。訓練校では、仕事に必要な知識と技能を学んだ訓練生が、修了後の就職先を探しています。たとえば都立中央・城北職業能力開発センターでは、パソコングラフィック科、DTP科、メディアプロモーション科などの訓練科があり、企業向けに求人票のフォーマットを用意して求人を受け付けています[6]。

訓練校を採用に使う手順は、次の5ステップです。

  1. 訓練科を調べる:自社が採りたい職種に近い訓練科がある職業能力開発センターを探します。訓練科によって、修了の時期や学んでいる内容が違います。
  2. 求人票を申し込む:各センターの案内に沿って求人票を提出します。訓練生は学んだ技能を生かせる仕事を探しているので、仕事内容と使う技能を具体的に書きます。
  3. 就職支援の担当者と話す:センターの就職支援の担当者に、自社の仕事内容や職場の雰囲気を伝えます。担当者を通じて、説明会や見学の機会をもらえることがあります。
  4. 説明会・職場見学を開く:訓練生に直接会社の話をする機会をつくります。少人数でも、直接話した訓練生は応募につながりやすくなります。
  5. 修了の時期に合わせて選考する:修了の時期から逆算して、面接や内定の日程を組みます。

弊社では、電話・訪問・公共事業への参加を通じて、提携する職業訓練校を2校から42校に増やし、無料で25件の応募につなげました。

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。東京都内の訓練校に限った実績ではありません。

訓練校からの採用に向いている会社・向いていない会社

訓練校からの採用は、すべての会社に合うわけではありません。向いているのは、未経験やキャリアチェンジの人を受け入れ、入社後に育てる前提で採用できる会社です。訓練生は、訓練で基礎を学んでいても、実務の経験は少ないことが多いからです。一方、入社直後から高い専門性や実務経験が必要なポジションでは、訓練校だけで採用を完結させるのは難しく、スカウトや人材紹介との組み合わせが必要になります。自社の採用したい人物像が「経験者」なのか「育てる前提の人」なのかを先に決めておくと、訓練校を使うかどうかの判断がしやすくなります。

大手が集まる説明会より、自社の話を聞いてもらえる場を選ぶ

訓練校を使うメリットは、費用がかからないことだけではありません。大手企業が多く出展する合同説明会では、中小企業のブースは素通りされがちです。弊社支援先のインフラ系SES会社(従業員8名・エンジニアの採用)は、埼玉県主催の説明会に参加した際、大手企業が多く、着席したのは1名だけでした。そこで職業訓練校に説明会の場を切り替えたところ、4か月で7回の説明会を開き、80名程度に直接アプローチできました。

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。東京都の事例ではありませんが、大手が集まる場を避けて自社の話を聞いてもらえる場を選ぶ考え方は、東京でも同じように使えます。

【回避策】 訓練校の就職支援の担当者は、多くの企業とやり取りしています。一度求人を出して終わりにせず、採用できた・できなかったにかかわらず結果を報告し、次の募集の相談をしておくと、関係が続き、説明会の機会ももらいやすくなります。

東京の採用代行に任せられる業務と、都の無料支援との併用

東京都の無料の支援と採用代行は、どちらか一方を選ぶものではありません。無料の支援で「候補者と出会う場」や「採用の考え方」を手に入れ、採用代行で「実務」を回す、という役割分担をすると、費用を抑えながら成果につなげやすくなります。

採用の工程都の無料支援でできること採用代行に任せること自社に残すこと
採用計画・人物像づくり人材確保コンサルティング・セミナーで考え方を学ぶ社員インタビューをもとにペルソナと要件を整理する誰を採るかの最終決定
母集団づくり求人の受付、面接会・説明会、訓練校への求人無料チャネルの開拓、求人票の作成、媒体の運用、スカウト説明会で話す経営者のメッセージ
応募者対応―一次返信、日程調整、リマインド連絡―
選考―一次面接・カジュアル面談の代行(評価基準に沿って)最終面接と採否の判断
入社後都の各種奨励金・助成金の情報収集内定者フォロー、入社後の面談受け入れの準備と育成

※一般的な例です(当社調べ)。実際の業務範囲は依頼先・契約によって異なります。

併用の進め方:最初の3か月でやること

都の無料支援と採用代行を併用するときは、次の順番で進めると無駄がありません。

  1. 1か月目:現状の整理と人物像づくり:これまでの応募数・採用数・辞退の理由を集め、社員インタビューで採用したい人物像を言葉にします。東京しごと財団の採用相談やセミナーを、この段階で並行して使うのもよい方法です。
  2. 1〜2か月目:無料チャネルの開拓と求人票の作り直し:都立職業能力開発センターやハローワーク、東京しごとセンターへの求人を、新しい人物像に合わせて書き直して出します。あわせて、自社に合う有料媒体を1つに絞って掲載します。
  3. 2〜3か月目:説明会・面接会への参加と応募者対応の仕組み化:訓練校の説明会や面接会に参加し、参加者への連絡と面談の設定を採用代行が担います。チャネルごとの応募数を記録し、反応の良い場所に力を寄せます。

3か月の時点で、どのチャネルから何件の応募があり、何人が面接に進んだかが見えてくれば、残りの期間でどこに力を入れるかを判断できます。推奨6か月の後半では、社内の担当者にこの進め方を引き継ぎ、内製化を目指します。

注意したいのが法律上の線引きです。職業安定法第36条では、自社の従業員以外の者に報酬を払って労働者の募集に従事させる場合、厚生労働大臣の許可が必要と定めています[7]。採用代行を選ぶときは、任せる業務の範囲と、依頼先の許可の状況を確認しましょう。弊社(株式会社綜合企画)は有料職業紹介事業(13-ユ-311843)と労働者派遣事業(派13-309247)の許可を受けています。

また、求人票や労働条件通知書の作成を任せる場合は、2024年4月から労働契約の締結時に就業場所と業務の「変更の範囲」の明示が求められるようになった点にも注意が必要です[8]。東京に本社があり、都外の拠点への異動がありうる会社は、特にこの点を求人の段階から整理しておきましょう。

採用代行 東京の費用相場|月額固定と人材紹介の比較

東京で採用代行を使う場合の費用を、人材紹介と比べてみます。採用代行の料金は地域によって大きく変わるものではありませんが、東京は人材紹介の利用が多く、比較の対象になりやすいため、両方の費用の出方を押さえておくことが大切です。

依頼方法費用の出方費用の目安(試算)何が残るか
採用代行(おまかせ採用・ライト)月額30万円(〜30時間)・採用時の手数料なし6か月で180万円(何名採っても同額)採用ノウハウとデータ
採用代行(おまかせ採用・スタンダード)月額50万円(40〜50時間)・採用時の手数料なし6か月で300万円同上
採用代行(おまかせ採用・プレミアム)月額80万円(60時間以上)・採用時の手数料なし6か月で480万円同上
人材紹介成功報酬 年収の35%〜100%年収500万円×30%=1名150万円残らない

※試算例。採用代行は2026年8月時点の弊社料金、人材紹介は年収500万円・手数料30%で計算した例です。実際の条件は各社・各契約によって異なります。

試算では、1名だけを採るなら人材紹介のほうが安く見えますが、2名採れば人材紹介は300万円となり、ライトプランの6か月(180万円)のほうが安くなります。人材紹介の手数料と採用代行の費用の比べ方は、人材紹介の手数料は1名150万円|採用代行との費用比較表で詳しく解説しています。

さらに、東京都の無料の支援を組み合わせれば、媒体費や紹介手数料そのものを減らせます。弊社支援先の入社の4割超は、無料媒体・自治体支援・リファラルといった採用費0円のチャネルからの入社で、エージェント中心だった採用単価が約120万円から約40万円になった例もあります。

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

東京で採用費を抑える3つの工夫

東京で採用代行を使うときに、費用を抑えるための工夫を3つ挙げます。

  1. 有料媒体を絞る:東京は求人媒体の選択肢が多く、つい複数に掲載しがちです。過去の応募データをもとに、自社の職種で反応のよい媒体を1〜2つに絞り、その分を無料チャネルの開拓に回します。
  2. 人材紹介は「採りにくい職種」に限る:すべての職種で人材紹介を使うと手数料が積み上がります。訓練校や求人媒体で採りやすい職種は自社と採用代行で進め、専門性の高い職種だけ人材紹介を使うと、全体の費用を抑えられます。
  3. 都の無料イベントの「後工程」に投資する:無料の面接会や説明会に出るだけでは成果は限られます。参加者への当日中の連絡や、1週間以内の面談設定など、イベントの後の対応に手をかけることで、無料のイベントを採用につなげやすくなります。

都の無料支援と採用代行の組み合わせ方を、御社の状況に合わせてご提案します。

東京で採用代行を選ぶときに確認したい4つのポイント

東京には採用代行を手がける会社が数多くあります。依頼先の比較は中小企業向け採用代行おすすめ5選|300名以下の費用比較表にまとめていますので、ここでは東京の中小企業ならではの確認点を4つに絞ります。

  1. 都の無料支援を使いこなせるか:東京しごと財団の支援や都立職業能力開発センター、ハローワークの面接会など、有料媒体以外の手段を提案し、実際に動いてくれるかを確認します。有料媒体と人材紹介しか提案しない会社だと、採用費が膨らみやすくなります。
  2. 現場に足を運べるか:社員インタビューや職場見学のために、オフィスや現場に来てもらえるかを確認します。都内であれば、対面での打ち合わせや職場体験の立ち会いもしやすくなります。弊社は東京都港区赤坂に本社を置いています。現場を見たうえで書いた求人票やスカウト文面は、仕事の様子や職場の雰囲気が具体的になり、大手の求人と並んだときにも違いが伝わりやすくなります。オンラインだけで進める場合も、職場の写真や社員の声を共有してもらえるかを確認しておきましょう。
  3. 1名からの依頼に対応しているか:都内の中小企業は、少人数の採用が中心です。1名の採用でも受けてくれるか、そのときの費用はいくらかを確認しましょう。
  4. 都外からの通勤者も視野に入れた母集団づくりができるか:東京の求職者は近隣の県から通勤することも多いため、神奈川・埼玉・千葉の訓練校や説明会まで含めて母集団を広げられるかも確認します。

相談の前に、これまでの求人票、直近1年の応募数と採用数、辞退や早期退職の理由、都の支援や訓練校を使ったことがあるかどうかをメモにしておくと、初回の打ち合わせから具体的な提案を受けやすくなります。手元にそろっていなくても、打ち合わせの中で一緒に整理していくことも可能です。

おまかせ採用は、1名・新卒中途問わずご依頼いただけ、初回打ち合わせから最短5営業日で稼働できます。推奨する契約期間は、内製化までを見据えた6か月です。

※2026年8月時点の料金・条件。

採用と定着に使える東京都の奨励金・助成金も確認する

東京都の支援は、採用の場面だけではありません。入社した人に長く働いてもらうための職場づくりにも、奨励金や助成金が用意されています。東京しごと財団の2026年度の企業向け案内には、次のようなメニューが載っています。

事業内容支給額(最大)
テレワークの導入・定着・促進支援テレワーク環境の整備への助成(助成率1/2〜2/3)250万円
スキルアップ支援従業員の研修・講習経費の助成350万円
介護休業取得・就業継続支援介護休業の取得や就業継続を進める取り組みへの支援145万円
女性活躍情報公開促進奨励金女性活躍の行動計画の策定・公開など20万円
カスタマーハラスメント防止対策の推進防止対策への奨励金40万円

※出典:東京しごと財団「企業向け支援のご案内」(2026年)。対象・要件・申請期間は事業ごとに異なるため、最新の情報は東京しごと財団のホームページでご確認ください。

採用代行の費用そのものに使える制度ではありませんが、テレワークや研修の制度を整えれば、求人票に書ける魅力が増え、入社後の定着にもつながります。たとえば、テレワークの環境を整えて「週2日まで在宅勤務可」と書けるようになれば、通勤時間を気にする都外の求職者にも応募してもらいやすくなります。採用と定着をセットで考えると、都の制度をより有効に使えます。

事例:東京都の支援サービスも使い、採用単価を約120万円→約40万円に

最後に、東京都の支援サービスを含め、無料のチャネルを組み合わせて採用単価を下げた事例を紹介します。

弊社支援先の飲食店WEB集客コンサルティング会社(従業員21名)は、MEOマーケターの採用で悩んでいました。人事部がなく、エージェントに頼った採用は単価が高いうえ、外注したスカウトでは応募が0件で、自社に合った応募も来ない状態でした。

そこで、中途入社した社員7名にインタビューしてペルソナを設定し、魅力を言葉にした求人票を作って媒体ごとにABテストを行いました。エージェント中心の採用から、Re就活やマイナビ転職のフェアへと切り替え、東京都の支援サービスで無料の採用や媒体費用の交渉も進めました。転職フェアでは、ブースの設計と採用漫画で着席49名(会場平均28.2名)、後日の面談14名につながっています。

項目BeforeAfter
採用単価約120万円約40万円
エージェント以外からの採用―10名
有効応募15件(会いたい人がいない)106件(支援期間中の合計)
Re就活のスカウト開封率30.6%60.7%(応募27件増)

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

この事例のポイントは、有料のエージェントに頼り切っていた採用を、無料の支援・媒体・フェアを組み合わせた形に切り替えたことです。東京は採用の選択肢が多い分、組み合わせ方次第で採用単価を大きく変えられる市場だといえます。

東京の中小企業がこの事例から取り入れやすいのは、次の2点です。1つは、エージェントへの依存を一度に断ち切るのではなく、無料の支援や媒体、フェアを並行して試し、反応のよい手段に少しずつ比重を移したことです。もう1つは、手段を変える前に社員インタビューで採用したい人物像を言葉にしたことです。人物像が決まっていれば、東京しごとセンターの面接会でも、訓練校の説明会でも、同じ軸で候補者に自社を伝えられます。東京は採用の場が多い分、場ごとに話す内容がぶれやすいため、軸を先に決めておくことが成果につながります。

よくある質問

Q1. 東京の中小企業が使える無料の採用支援にはどのようなものがありますか?

A. 東京しごと財団の人材確保の支援(採用相談・コンサルティング・セミナーなど、利用は無料)、東京しごとセンターでの求人の受付や面接会・企業説明会、都立職業能力開発センター(職業訓練校)への求人、ハローワークや東京労働局の合同就職面接会などがあります。内容や参加条件は年度ごとに変わるため、利用前に各窓口でご確認ください。

Q2. 東京で採用代行を使うと、費用はどのくらいかかりますか?

A. 月額固定の採用代行の場合、おまかせ採用はライト30万円/月、スタンダード50万円/月、プレミアム80万円/月で、採用時の手数料はかかりません(2026年8月時点)。人材紹介は年収の35%〜100%が一般的で、年収500万円・手数料30%の試算では1名150万円です。2名以上を採るなら、月額固定の採用代行のほうが割安になりやすくなります。

Q3. 東京都の無料の支援と採用代行は一緒に使えますか?

A. 一緒に使えます。無料の支援で採用の考え方や候補者と出会う場を手に入れ、採用代行で求人票の作成、応募者対応、面接の日程調整、説明会の運営などの実務を回す分担がおすすめです。無料の支援を使いこなすための手間を代行が担うことで、採用費を抑えながら成果につなげやすくなります。

Q4. 東京の有効求人倍率が1.70倍というのは、採用がとても難しいということですか?

A. 1.70倍は、東京のハローワークで受け付けた求人で集計した「受理地別」の値です。東京には本社が多く、都外で働く人の求人も東京で受け付けられるため、高く出ます。実際に働く場所で集計した「就業地別」では1.07倍です。東京の中小企業の難しさは、求職者の数よりも、大手企業を含む多くの求人と比べられる点にあります。

Q5. 都内のおまかせ採用の事務所に、打ち合わせで伺うことはできますか?

A. おまかせ採用を運営する株式会社綜合企画は、東京都港区赤坂に本社を置いています。打ち合わせの方法(対面・オンライン)は、お問い合わせの際にご相談ください。社員インタビューや職場見学など、現場の理解のためにご訪問させていただくことも可能です。

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※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

参考資料

  1. 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)」報道発表資料
  2. 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)について」
  3. リクルートワークス研究所「中途採用実態調査」
  4. 東京しごと財団「企業向け支援のご案内」(2026年)
  5. 東京都「令和8年度『業界別人材確保ストラテジー促進事業』団体募集のお知らせ」
  6. 東京都立中央・城北職業能力開発センター「訓練生採用のお願いについて」
  7. 労働新聞社「職業安定法 第36条〜第43条」(令和8年4月1日施行)
  8. 厚生労働省「令和6年4月から労働条件明示のルールが改正されます」
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