採用代行の成功事例3社|採用単価120万→40万

「採用代行を入れたら、実際に何がどう変わるのか」。サービス紹介の資料を何社分読んでも、この疑問はなかなか解消されません。応募が来ない、面接する時間がない、採用単価が高すぎる——こうした状態から抜け出した会社は、何を変えたのか。この記事では、弊社「おまかせ採用」の支援先3社(従業員8名のインフラ系SES会社、21名の飲食店WEB集客コンサルティング会社、19名のAI開発企業)のBefore/Afterを、数字をそのまま出して紹介します。あわせて、自社の症状を数字で切り分ける診断表と、内製で足りるのか外注すべきかの判断基準までまとめました。

この記事でわかること

  • 採用代行の成功事例3社のBefore/Afterと、それぞれが最初に手を付けた打ち手
  • 採用代行の効果が数字で出るまでの順番と、3社に共通する4つのポイント
  • 中小企業の採用代行の実績から逆算した、内製で足りるか外注すべきかの判断基準

その採用の停滞は、どの症状か|数字で切り分ける診断表

事例を読む前に、自社がどの状態にあるかを切り分けておくと、後の内容が自分ごとになります。採用がうまくいかないと感じるとき、症状は大きく5つに分かれます。

症状数字で確認すること想定される原因効きやすい打ち手
①そもそも応募が来ない掲載開始から2週間の応募件数チャネルが有料媒体のみ/求人票が読まれていない無料チャネルの開拓、求人票の作り直し
②応募は来るが会いたい人がいない応募件数のうち一次面接に進んだ割合ターゲット設定と媒体のミスマッチ社員インタビュー起点のペルソナ再設計
③スカウトを送っても返信がない開封率・返信率、月あたりの送信通数送信量が足りない/文面が候補者視点でない母数の確保と数日単位のABテスト
④面接まで進むが辞退される応募から一次面接までの日数選考スピードが遅い/志望度を上げる接点がないカジュアル面談、日程調整の即応化
⑤採用できても定着しない入社1年以内の離職者数入社前後のギャップ、受け入れ体制1日職場体験、入社後の面談設計

※症状を切り分けるための整理表です。複数の症状が同時に出ている場合は、①→②→③→④→⑤の順に手を付けてください。

診断の前提として、採用市場の数字も押さえておきます。厚生労働省の一般職業紹介状況によると、2026年7月の有効求人倍率は1.18倍、新規求人倍率は2.10倍でした[1]。帝国データバンクの調査では、正社員が不足していると感じる企業は51.3%で、7月としては4年連続で50%を超えています[2]。さらにリクルートワークス研究所の中途採用実態調査では、必要な人数を確保できなかった企業が57.8%にのぼりました[3]半数以上の会社が採れていないのが前提であり、自社だけが特別に苦戦しているわけではありません。

この表の使い方について、2点補足します。1点目は、複数の症状が同時に出ているのが普通だということです。①と②が同時に出ている会社は珍しくありません。その場合も、入口に近い症状から順に潰してください。②の「会いたい人がいない」を解決しても、そもそも母集団が小さければ効果は限定的です。

2点目は、⑤の定着まで含めて症状として扱うことです。採用数だけを追うと、入社3か月で辞めた人も「採用できた1名」としてカウントされます。事例3社では、1日職場体験や入社後の面談まで含めて設計しました。

【最初にやること】 上の表の「数字で確認すること」の列を、いま答えられるかを確かめてください。答えられない項目があるなら、そこが最初のボトルネックです。症状を特定しないまま施策を足すと、費用だけが積み上がります。

症状の裏にある3つの原因

5つの症状は別々の問題に見えますが、原因をたどると3つに集約されます。

原因①:ターゲットが言語化されていない

「若くて意欲のある人」「経験者なら誰でも」といった状態では、媒体も選べず、求人票もスカウト文も書けません。中小企業の場合、魅力は「裁量が大きい」「経営者との距離が近い」といった、外から取材しないと出てこない部分にあります。社内の当たり前を言語化する工程を飛ばすと、②と③の症状が必ず出ます。

見分け方は簡単です。採用担当者と現場責任者に、それぞれ「今回採りたい人はどんな人か」を30秒で説明してもらってください。二人の答えが違えば、ターゲットは言語化されていません。 この状態で求人を出すと、現場が「違う」と言い、担当者が「せっかく応募が来たのに」と困る展開になります。

原因②:チャネルが有料媒体に偏っている

求人広告と人材紹介だけで母集団を作る運用は、掲載を止めれば応募も止まります。加えて、同じ媒体には同じ会社が並ぶため、知名度で勝てない中小企業は不利な土俵で戦い続けることになります。職業訓練校、自治体の支援、リファラルといった無料チャネルは開拓に手間がかかりますが、一度つながれば翌年以降も使えます。

チャネルの偏りは、過去3年の採用費をチャネル別に並べると一目で分かります。支出のほとんどが1〜2のチャネルに集中しているなら、そこが止まったときに採用も止まるということです。事例②の会社は、支援前はエージェント経由が中心でした。ここを組み替えたことが、採用単価が動いた最大の要因になっています。

原因③:採用に使える社内工数が足りない

採用担当者の業務は、求人票作成、媒体入稿、スカウト送信、応募対応、日程調整、面接、評価のすり合わせ、内定後フォローなど20項目前後に分かれ、合計すると月90時間規模になるのが実態です※当社推計/業界相場目安。兼任の担当者がこれを回すのは現実的ではなく、結果として④の辞退や⑤の早期離職につながります。

定着の面でも数字を見ておきます。厚生労働省の雇用動向調査によると、令和6年の常用労働者の離職率は14.2%、入職率は14.8%でした[4]。採用した人数がそのまま増員につながるわけではないため、採用と定着はセットで設計する必要があります。

採用が動いた会社がやった打ち手7つ

3社の事例に共通して現れた打ち手を、実行した順に並べます。順番そのものが重要で、1から4を飛ばして5以降だけをやっても数字は動きません。

  1. 社員インタビューでペルソナを作り直す:既存社員、とくに中途入社者に「なぜこの会社を選んだか」を聞き、求人票の言葉に置き換える
  2. 求人票と媒体を職種ごとに組み直す:職種ごとにターゲットが違えば、使うべき媒体も違う。1つの媒体にすべての職種を載せない
  3. スカウトは母数を確保して検証する:送信量が足りないと改善のしようがない。弊社は1社につき総計2,000通以上を送り、数日単位でABテストを回す
  4. 無料チャネルを開拓する:職業訓練校、自治体の支援事業、リファラル。時間はかかるが、翌年以降も使えるルートとして残る
  5. 説明会・イベントの回数を確保する:1回の質を上げるより、まず回数を担保する。弊社は企業説明会の代行を2026年1〜2月に6回実施
  6. 熱が冷めないうちに会う:応募・返信から面談までの日数を詰める。弊社はカジュアル面談を45件代行し、面接スケジュール調整も業務範囲に含めている
  7. 内定後・入社後のフォローまで設計する:1日職場体験でミスマッチを防ぎ、入社後は国家資格キャリアコンサルタントの面談でつまずきを早期に拾う

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

7つのうち、中小企業でとくに効きやすいのは1・4・6の3つです。

1(社員インタビュー)は、外部のテンプレートでは代替できません。中小企業の魅力は事業内容そのものよりも、任される範囲の広さや意思決定の速さにあることが多く、これは社員に聞かないと言葉になりません。事例②の会社が中途入社7名にインタビューしたのは、まさにこの理由です。

4(無料チャネル)は、成果が出るまで時間がかかるぶん、他社がやりません。だからこそ知名度で劣る会社でも勝負になります。弊社の支援先では、入社の4割超が採用費0円のチャネルからです。

6(熱が冷めないうちに会う)は、コストをかけずに歩留まりを上げられる数少ない打ち手です。応募や返信があった当日〜翌営業日に面談日程を提示できるかどうかで、その後の辞退率は変わります。

【順番を守る理由】 1と2を飛ばして3のスカウトだけを増やすと、「返信は来るが会いたい人ではない」という状態になり、面談の工数だけが増えます。実際に事例②の会社は、支援前にスカウト550通で応募15件という状態でした。母数の問題ではなく、条件と文面の問題だったということです。

成功事例①:インフラ系SES会社(従業員8名)|訓練校3校→19校で応募0→13件

創業以来はじめての採用に踏み切った、従業員8名のインフラ系SES会社の事例です。募集職種は30代のエンジニアでした。

抱えていた課題は3つです。職業訓練校を開拓したいが時間がない。採用費をかけられない。エージェント紹介のみに頼っており、母集団の質が合わず単価も高い。症状でいえば①「そもそも応募が来ない」と②「会いたい人がいない」が同時に出ている状態でした。

項目BeforeAfter(4か月)
提携している職業訓練校3校19校
エージェント以外からの応募0件13件
企業説明会の実施回数1年に1回4か月で7回
説明会での直接アプローチ人数ほぼゼロ
(県主催の説明会は着席1名)
80名程度

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

打ち手は、打ち手4(無料チャネルの開拓)と打ち手5(回数の確保)に集中しました。訓練校と公共事業をリサーチして説明会枠を獲得し、採用費0円で母集団を作る導線を引いています。埼玉県主催の合同説明会は大手企業が多く、着席は1名。ここで「どの説明会に出るか」ではなく「どのルートを開拓するか」に切り替えたことが転機になりました。

あわせて、説明会の資料と話し方について助言し、社内で回せるように内製化を進めながら、代行側で回数を担保する形をとっています。採用費をかけられない会社ほど、時間のかかる無料チャネルを外部の稼働で開拓する価値が大きいというのが、この事例の示すところです。

この事例で押さえておきたいのは、訓練校の開拓が「電話と訪問」という地道な作業の積み重ねだという点です。魔法のような手法はありません。弊社が全社合計で提携訓練校を2校→42校に増やし、無料で25応募を獲得しているのも、同じ作業を繰り返した結果です。従業員8名の会社でこの工数を社内から出すのは現実的ではなく、やれば効くと分かっていても手が回らない作業を外に出したことが成果につながりました。

もうひとつの学びは、「合同説明会に出る=母集団が作れる」とは限らないことです。着席1名という結果は、出展の判断そのものを見直すべきサインでした。同じ時間を訓練校での説明会7回に使ったほうが、80名という直接アプローチにつながっています。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

成功事例②:飲食店WEB集客コンサルティング会社(従業員21名)|採用単価120万→40万

人事チームがゼロの状態から、MEOマーケターをはじめとする複数職種を採用した事例です。3社のなかでもっとも数字が大きく動きました。

抱えていた課題は、エージェントの採用単価が高いこと、外注していたスカウトからの応募がゼロだったこと、人事部がないこと、そして自社に合った応募が来ないことでした。症状でいえば②と③が中心です。

項目BeforeAfter
採用単価約120万円約40万円
年間の採用人数6人10人(総採用予算は前年より減)
エージェント以外からの採用ほぼなし10名
有効応募(支援期間中の合計)15件(スカウト550通、会いたい人がいない)106件
Re就活のスカウト開封率30.6%60.7%(応募27件増)
転職フェアの着席数49名(会場平均28.2名)、後日面談14名

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

打ち手は、打ち手1(社員インタビュー)から始めています。中途入社の7名に話を聞いてペルソナを設定し直し、そこから魅力を出した求人票を作成。媒体別にABテストを回し、エージェント中心だったチャネルをRe就活とマイナビ転職(フェア)へ切り替えました。東京都の支援サービスを使って無料での採用と媒体費用の交渉も行っています。さらに採用漫画の制作とATSの導入を提案し、カジュアル面談も代行しました。

注目していただきたいのは、総採用予算を前年より減らしながら、採用人数が6人から10人に増えている点です。単価が下がったから人数が増えたのではなく、チャネル構成を組み替えた結果として両方が同時に動いています。

有効応募が15件から106件に増えた過程も、示唆があります。支援前の15件は「応募がゼロ」だったわけではありません。応募はあるのに会いたい人がいない、という状態でした。ここで媒体を増やしたり掲載プランを上げたりしても、同じ層からの応募が増えるだけです。実際に変えたのは、募集条件と求人票の書き方でした。応募の「数」の問題と「質」の問題を分けて診断できるかどうかが、この事例の分かれ目です。

転職フェアでの着席49名という数字も、ブース設計と採用漫画の効果が出たものです。会場平均が28.2名のなかで、知名度で劣る21名の会社が平均を上回っています。弊社全体では転職フェアの登席数58名(出席会社平均28.2名)という実績があります。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

なお、スカウトの開封率については話ごとに数字が異なります。この事例はRe就活での30.6%→60.7%です。ターゲット設計と文面改善による全社の代表値としては、開封率3.6%→40.7%(約11倍)という数字を使っています。スカウト文面そのものの作り方はスカウト文面の作り方6ブロック|開封率3.6%→40.7%の実例で解説しています。

成功事例③:AI開発企業(従業員19名)|運用1か月で27名応募

創業3期目、採用そのものが初めてという19名のAI開発企業の事例です。

抱えていた課題は、スカウトを送っても返信がないこと、面接・面談に割く時間がないこと、媒体や面接をどう進めればよいか分からないことでした。症状でいえば③と④です。

項目BeforeAfter(運用1か月)
スカウトの返信ほとんどなし返信率14.0%
スカウトの開封率49.1%
応募数27名
カジュアル面談実施できていない20件を代行
面接の進め方分からない国家資格キャリアコンサルタントがレクチャー

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

打ち手は、打ち手3(スカウトの母数とABテスト)と打ち手6(熱が冷めないうちに会う)が中心です。面接・面談に時間を割けないという課題に対しては、カジュアル面談そのものを代行し、並行して面接の進め方をレクチャーしました。採用が初めての会社では、実務を代行しながら社内に方法を移していく進め方が有効です。

この事例の返信率14.0%・開封率49.1%という数字は、1か月という短い期間で出ています。スカウトが効きやすい職種だったことに加えて、返信が来た候補者とすぐに会える体制を同時に作ったことが大きい。返信をもらってから面談まで2週間空くと、その間に他社で意思決定が進みます。弊社がカジュアル面談を45件代行し、面接スケジュール調整も業務範囲に含めているのは、候補者の熱量には賞味期限があるという前提に立っているからです。

なお、創業3期目で採用が初めてという状況では、面接の評価基準そのものが社内にありません。国家資格キャリアコンサルタントが面接をレクチャーしたのは、代行が抜けた後も自社で選考できる状態を作るためです。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

3社の成功事例に共通する4つのポイント

業種も規模も課題も違う3社ですが、うまくいった構造は共通しています。

  1. 最初に手を付けたのが「母集団の入口」だった:3社とも、選考の改善より先にチャネルとターゲットを組み替えています。入口が詰まったまま選考を磨いても、数字は動きません
  2. 有料媒体以外のルートを持った:訓練校、自治体の支援、リファラル、無料媒体。弊社の支援先全体では、入社の4割超が採用費0円のチャネルからです
  3. 検証の単位が「月」ではなく「日」だった:スカウトのABテストは数日単位で回します。月1回の報告だけでは、半年の契約期間で5〜6回しか改善機会がありません
  4. 採用して終わりにしなかった:1日職場体験、内定者フォロー、入社後のキャリアコンサルタント面談。採用した人数がそのまま増員になるとは限らないため、定着まで含めて設計しています

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

この4つは、裏返すと「うまくいかない会社がやっていないこと」でもあります。応募が来ないときに媒体の掲載プランを上げるのは、入口ではなく蛇口をひねる行為です。同じ層に、より目立つ形で見てもらうだけなので、ターゲットがズレていれば結果は変わりません。月1回の報告で「今月も応募が少なかった」と確認するだけの運用も、改善のサイクルとしては遅すぎます。

3社の事例で数字が動いたのは、入口を替え、短いサイクルで検証し、採った後まで面倒を見たからです。順番も含めて、この構造は業種を問いません。

もうひとつ、数字には出にくい共通点があります。3社とも、自社の採用を外部に丸投げしていません。 社員インタビューには社員が協力し、説明会の資料は社内で回せるように内製化を進め、面接は自社で行っています。代行が担ったのは、手が回らない工程と、社内に経験がない工程です。

【自社に置き換えるときの手順】 ①診断表で症状を1つに絞る、②その症状に効く打ち手を1〜2個だけ選ぶ、③2週間後に見る指標を決める、④数字が動かなければ打ち手ではなく診断を疑う。この4ステップを2〜3周させると、自社のボトルネックが特定できます。事例の会社も、最初から7つの打ち手を同時に回したわけではありません。

自社の規模に近い会社の比較検討から始めたい場合は、中小企業向け採用代行おすすめ5選|300名以下の費用比較表もあわせてご覧ください。

採用代行の効果は何か月目に出るか|指標別のタイムライン

事例を並べると、動く指標には順番があることが分かります。ここを理解していないと、「2か月経っても採用できていない」と早すぎる判断をしてしまいます。

時期動き始める指標この時期に
やっていること
判断のしかた
1か月目スカウトの開封率・返信率現状分析、社員インタビュー、ペルソナ設計、求人票とスカウト文の作成採用数ではなく「反応」が変わったかを見る
2〜3か月目応募数、有効応募数、面談数媒体別のABテスト、無料チャネルの開拓着手、カジュアル面談の開始応募の「数」と「質」を分けて見る
3〜4か月目面接数、内定数、説明会の実施回数選考スピードの改善、説明会・イベントの回数確保継続の判断はこの時期に行う
5〜6か月目採用人数、採用単価、チャネル別の構成比内製化の引き継ぎ、無料チャネルの定着総額の指標はここで初めて評価できる

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)をもとにした目安です。職種・地域・採用予定人数によって前後します。

事例③のAI開発企業で運用1か月から27名の応募が出たのは、スカウトが効きやすい職種だったためです。一方、事例①のインフラ系SES会社は無料チャネルの開拓が中心だったため、訓練校が3校→19校になり応募13件が積み上がるまでに4か月かかっています。どの打ち手を選ぶかで、効果が出る速度も変わるということです。

【早すぎる判断を避けるために】 契約時に「2か月目・4か月目・6か月目に何を見て評価するか」を文章で決めておいてください。1か月目に採用数を見て失望し、2か月目に施策を全部変えてしまうのが、いちばん多い失敗の形です。弊社は継続のご判断を4か月目終了までにいただく設計にしており、その時点では応募数・面談数・内定数までは数字で出ています。

内製で足りるか、外注すべきか|判断の分かれ目

事例を読んで「うちもやってみよう」となったとき、次の論点は自社でやるか外に出すかです。判断の軸は3つです。

軸①:社内に使える工数が月何時間あるか

前述のとおり、採用業務は合計で月90時間規模になります※当社推計/業界相場目安。兼任の担当者が採用に割ける時間が月20〜30時間なら、設計と実行の両方を回すのは困難です。足りない時間を埋めるのか、経験そのものを補うのかを先に決めてください。

軸②:社内に採用の経験があるか

過去に同じ職種を採った経験があり、求人票とペルソナが残っているなら、実行部分だけを外注して内製で回せます。逆に、創業以来初めての採用や、久しぶりの採用であれば、設計から入れる形を選んだほうが結果は早く出ます。事例①と③はいずれも「採用が初めて」のケースでした。

軸③:有料媒体以外のルートを持っているか

無料チャネルの開拓は、成果が出るまでに数か月かかります。社内でこれをやり切れる会社は多くありません。弊社は電話・訪問・公共事業への参加で提携職業訓練校を2校→42校に開拓し、無料で25応募を獲得しました。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

自社の状態進め方の目安
工数はあるが経験がない設計フェーズだけを外注し、実行は自社で回す
経験はあるが工数がない実行フェーズを外注する。スカウト送信・日程調整から
どちらも足りない設計から実行まで委託し、半年で内製化を目指す
どちらも足りているまず自社で回し、ボトルネックが特定できてから部分委託を検討
職種が複数あり同時に進めたい設計の型を1職種で作り、他職種へ横展開する前提で委託する

※判断の目安です。実際の進め方は採用計画と職種によって異なります。

実務的には、「全部内製」か「全部外注」かの二択で考えないほうがうまくいきます。事例3社はいずれも、社員インタビューには社員が協力し、面接は自社で行い、説明会の資料づくりは内製化を進めながら回数だけ代行で担保する、という組み合わせでした。自社にしかできないこと(現場の話、意思決定、最終面接)を残し、手が回らない工程と経験がない工程を外に出すのが基本形です。

複数職種を同時に進める場合は、1職種目で作った型を横展開できるかも判断材料になります。求人票のフォーマット、スカウトの構成、評価シート、候補者対応の文面は職種をまたいで流用でき、2職種目以降のコストは下がります。弊社では1社最大7職種(営業・経理労務・Webデザイナー・エンジニア・マーケター・DX/AI・カスタマーサポート)を同時並行で採用した実績があります。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

なお、投資として妥当かどうかを数字で検証したい場合は、採用ROI・回収月数・実質採用単価といった計算式を使う方法があります。詳しくは採用の費用対効果を測る3つの計算式|採用ROI・回収月数・実質採用単価とチャネル別比較表をご確認ください。本記事では事例そのものと打ち手に絞っています。

求人票を作り直すときの法対応

事例のいずれでも、最初の1〜2か月は求人票の作り直しに時間を使っています。ここで確認しておきたいのが労働条件明示のルールです。2024年4月から、労働者の募集や求人の申込みの際に明示しなければならない労働条件が追加され、就業場所・業務の変更の範囲、有期契約の更新上限などが明示事項になりました[5]。求人票のフォーマットを更新していない会社は、この整備も同時に進める必要があります[6]。弊社は有料職業紹介事業の許可(13-ユ-311843)と労働者派遣事業の許可(派13-309247)を保有し、この対応も業務範囲に含めています。

よくある質問

Q1. 採用代行の効果は、どのくらいの期間で出ますか?

早い指標から順に動きます。スカウトの開封率・返信率は数週間で変化が見え、応募数は1〜2か月、面接数・内定数は3〜4か月、採用単価のような総額の指標は3〜6か月かかります。最初の1か月で採用数を評価してしまうと、順調に進んでいる施策まで止めることになります。事例③のAI開発企業では運用1か月で27名の応募がありましたが、これはスカウト中心の職種だったためです。無料チャネルの開拓は成果が出るまで数か月かかります。

Q2. 従業員が10名以下の会社でも成功事例はありますか?

あります。事例①のインフラ系SES会社は従業員8名で、創業以来はじめての採用でした。4か月で職業訓練校を3校→19校に増やし、エージェント以外からの応募が0件→13件になっています。規模が小さいほど採用費をかけられないため、無料チャネルの開拓が効きやすいという面もあります。

Q3. 採用単価が120万円から40万円になったのはなぜですか?

チャネル構成を組み替えたためです。事例②の会社は、エージェント中心だった採用をRe就活やマイナビ転職(フェア)へ切り替え、東京都の支援サービスも使って媒体費用を交渉しました。単価の高いチャネルの比率が下がった結果として、総採用予算を前年より減らしながら採用人数は6人→10人に増えています。

Q4. 事例のような結果は、どの会社でも出ますか?

条件によって異なります。掲載している数字はいずれも弊社支援先の実績(2026年8月時点)であり、職種・地域・採用予定人数・社内体制によって結果は変わります。共通して効くのは、母集団の入口を先に組み替えること、有料媒体以外のルートを持つこと、検証を短いサイクルで回すことの3点です。

Q5. 自社でも同じことができますか?

工数と経験があれば可能です。判断の軸は、社内に使える工数が月何時間あるか、同じ職種を採った経験があるか、有料媒体以外のルートを持っているかの3つです。3つとも足りない場合は、設計から実行まで委託して半年で内製化を目指す進め方が現実的です。おまかせ採用は1名から、初回打ち合わせから最短5営業日で稼働できます。

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おまかせ採用は、社員インタビューと現場理解から入り、無料チャネルの開拓から内定後のフォローまでを伴走します。支援先では入社の4割超が採用費0円のチャネルからで、契約継続率は100%(2026年8月時点)です。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

御社の症状が診断表のどれに当てはまるかをお聞かせいただければ、最初に手を付けるべき打ち手を整理してご提案します。1名からのご相談も歓迎です。

参考資料

  1. 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年7月分)について」(2026年7月の有効求人倍率1.18倍、新規求人倍率2.10倍)
    https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75707.html
  2. 株式会社帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2026年7月)」(正社員の人手不足51.3%)
    https://www.tdb.co.jp/report/economic/20260817-laborshortage202607/
  3. リクルートワークス研究所「中途採用実態調査」(中途採用の未充足率57.8%)
    https://www.works-i.com/research/works-report/item/241128_midcareer.pdf
  4. 厚生労働省「令和6年 雇用動向調査結果の概況」(常用労働者の入職率14.8%・離職率14.2%)
    https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/25-2/dl/gaikyou.pdf
  5. 厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」
    https://muki.mhlw.go.jp/rule.html
  6. 厚生労働省リーフレット「2024年4月から、労働者の募集や職業紹介事業者への求人の申込みの際、明示しなければならない労働条件が追加されます」
    https://www.mhlw.go.jp/content/001114155.pdf
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