カスタマーサポート採用と定着|中小企業の7施策

カスタマーサポート職の求人を出しても、応募が集まらない。採用できても、数か月で辞めてしまう。中小企業の経営者・採用担当者から、そうした声を聞く機会が増えています。問い合わせ対応の質は、顧客の満足度や解約率に直結するため、欠員を放置できない職種でもあります。

この記事では、求職者向けの仕事内容の紹介ではなく、CS職を採用する企業側が打てる7つの施策を、母集団づくりから定着フォローまで、費用と事例つきで解説します。

この記事でわかること

  • カスタマーサポート職の採用が中小企業にとって難しい5つの原因
  • ハローワーク・訓練校・自治体支援など、採用費0円で母集団をつくるチャネルの使い分け
  • 採用と定着をつなぐ7施策と、カスハラ対策の義務化・労働条件明示への対応
  • 採用代行・人材紹介・求人広告の費用の比較と、内製か外注かの判断基準

カスタマーサポート職の採用で、中小企業が直面している壁

CS職の採用が難しいのは、特定の会社だけの問題ではありません。リクルートワークス研究所の中途採用実態調査では、中途採用の未充足率は57.8%と報告されています[1]。募集を出した枠の半数以上が埋まらない状況で、知名度や待遇で大手に及ばない中小企業は、応募を待つだけでは母集団がつくれません。

CS職には、さらに職種特有の事情があります。電話・メール・チャットといった対応チャネルの広さ、繁閑に合わせたシフト、顧客からの強い言葉への対応など、求人票の短い文面では伝えきれない要素が多いからです。応募者は仕事のイメージをつかめないまま、不安だけを抱えて応募を見送ります。

なお、公的統計にはCS職だけを切り出した求人倍率が見当たらないため、本記事では職種単独の数字は使いません。代わりに、採用市場全体のデータと、弊社が中小企業の採用を支援するなかで見てきた事実をもとに、企業側ができる打ち手を整理します。

【前提】 この記事は、CS職・コールセンター職を採用する企業側のための記事です。求職者向けの仕事内容、志望動機、面接の受け方は扱いません。

欠員を放置したときに起きること

CS職の欠員は、現場の負担増という形で、すぐに表に出ます。残った担当者が1人あたりの対応件数を増やし、電話がつながりにくくなり、メールやチャットの返信が遅れます。顧客の待ち時間が延びると、不満が積み重なり、問い合わせの内容もさらに厳しくなりがちです。そこへ残った担当者の疲れが重なり、次の離職を招く悪循環が起きます。

中小企業では、CS業務を営業や総務と兼務している会社も少なくありません。兼務の担当者に欠員の穴埋めを頼むと、本来の業務が止まります。採用を後回しにするほど、あとから必要になる工数と費用が膨らむため、採用と定着を「仕組み」として早めに整えることが重要です。

採用から定着までの全体像

段階企業がやること主な施策
募集前任せたい業務と条件を決め、求人票に反映する施策①②
母集団づくり無料チャネルを中心に、応募の入口を複数つくる施策③④
選考応対のロールプレイと評価基準で見極める施策⑤
入社後30日・90日の面談と研修で定着を支える施策⑥
振り返りチャネル別の数字を見て、次の手を決める施策⑦

この流れのどこで止まっているかを、先に把握すると、次の節以降が読みやすくなります。応募が来ないなら母集団づくり、辞退が多いなら選考と連絡、早期離職なら入社後の設計が、優先して見直す箇所です。

コールセンター採用が難しい5つの原因|企業側の視点で整理

コールセンターやサポート職の人手不足は、一般に、精神的な負荷、業務量の増加、給与と負担の釣り合い、シフトなどの労働条件、キャリアパスの不透明さといった要因で語られます[8]。これらを、採用する企業が手を打てる形に置き換えると、次の5つになります。

原因企業側で起きていること打ち手の方向
① 仕事の中身が伝わらない求人票が「お客様対応」の一言で終わり、応募者が働く姿を描けない対応チャネル・1日の流れ・件数の目安を明記し、職場体験で見せる
② 母集団が細い有料媒体に頼り、応募が来ない月が続くハローワーク・訓練校・自治体支援・リファラルを組み合わせる
③ 選考で見極められない「話し方が良さそう」といった印象で決め、入社後にギャップが出る応対のロールプレイと評価基準を決める
④ 入社後の負荷が重い研修が短く、難しい問い合わせを新人が抱え込む段階的な研修と、エスカレーションの手順を整える
⑤ 顧客からの強い言葉への備えがない対応方針がなく、担当者個人の我慢に頼る会社としての方針と相談窓口を決め、求人にも明記する

※弊社の支援経験と、公表されている一般的な整理をもとに作成した表です。

このうち⑤は、法令面でも動きがあります。顧客や取引先などからの著しい迷惑行為(カスタマーハラスメント)について、事業主に雇用管理上の措置を義務づける改正が行われ、施行日は2026年10月1日とされています[2]。対象となる言動は、顧客・取引先などによるもので、社会通念上許容される範囲を超え、労働者の就業環境を害するものです[3]。指針に沿って、迷惑行為を許さない方針の明確化、相談窓口の整備、事実確認と再発防止などが求められる内容として整理されています[4]。CS職を採用する企業にとって、これは負担であると同時に、「働く人を守る会社だ」と伝える材料になります。

※中小企業の適用の扱いなど、詳細は厚生労働省の最新の案内で確認してください。

原因ごとの見方を、もう少し詳しく

① 仕事の中身が伝わらない|CS職の求人票で多いのは、「お客様からのお問い合わせに対応します」の一文で終わるものです。応募者にとっては、電話中心なのか、チャット中心なのか、1日に何件ほどの対応をするのかが、応募を決める大きな材料になります。この情報が抜けていると、不安のほうが大きくなり、応募を見送られます。

② 母集団が細い|有料媒体は、掲載しただけでは応募が来ません。掲載条件を変えても反応が薄いときは、媒体の問題ではなく、求人の見せ方か、そもそもの採用チャネルの数が足りない可能性があります。

③ 選考で見極められない|CS職は、話し方の印象が良いことと、実際の対応力が高いことは、一致するとは限りません。正確に聞き取る力、分からないことを分からないと言える姿勢、感情的な相手にも落ち着いて対応できる力などを、評価項目として先に決めておく必要があります。

④ 入社後の負荷が重い|新人が、いきなり難しい問い合わせを受けると、短期間で自信を失います。簡単な問い合わせから段階的に任せ、迷ったときの相談先を明確にしておくことが、定着の土台になります。

⑤ 顧客からの強い言葉への備えがない|対応方針がないと、担当者が1人で我慢する状況が生まれます。会社として「ここまでは対応し、ここからは上長に引き継ぐ」という線を決めておくと、担当者は安心して働けます。

採用費0円で母集団をつくる|無料チャネルの使い分け

母集団の細さ(原因②)は、有料媒体を増やす前に、無料のチャネルで補えるかを確認します。弊社の支援先では、入社の4割超が採用費0円のチャネル(無料媒体・自治体支援・リファラル)から生まれています。

チャネルCS職での使いどころ企業側の準備費用
ハローワークの求人応募の入口を最も早く作れる。年齢・経験を問わない層に届く対応チャネルと1日の流れが分かる求人票職業紹介は無料のサービスとして案内[5]
職業訓練校(公共職業訓練)事務・パソコン系などの科目の訓練修了予定者に、修了時期に合わせて求人を届ける訓練センターへの求人票の提出、説明会の枠の確保費用は窓口・センターで確認(開拓の工数は発生)
自治体・公的機関の採用支援合同面接会や企業説明会、採用相談など1枚資料と、社員が話す台本サービスごとに異なるため、申込時に確認
リファラル(社員紹介)社内の対応スタイルを知る社員が、合う人を紹介する紹介の手順と、紹介された人への面談設計紹介手数料を払う場合は別途
自社の採用ページ・SNS働く社員の声や1日の流れを掲載し、仕事のイメージを伝える社員インタビューの原稿制作の工数のみ

※費用は一般的な整理です。実際の条件は各窓口・各制度で確認してください。

訓練校のチャネルは、弊社の支援でも成果の出ている領域です。電話・訪問・公共事業への参加で、提携職業訓練校を2校から42校に開拓し、無料で25応募を得ています。窓口が増えるほど、チャネル別に応募数を記録する運用が欠かせません。

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

無料チャネルの動かし方のポイント

ハローワーク|求人票は、職業紹介の窓口で相談しながら整えられます。求人票には、前述の対応チャネルや1日の流れを具体的に書き込みます。応募が来ないときは、窓口の担当者に、条件のどこが見られていないかを確認すると、見直しの手がかりが得られます。

訓練校|訓練修了の時期は、科目ごとに決まっています。修了の数か月前から、就職支援の担当者に求人票を届け、企業説明会や見学の機会を相談します。訓練生は、基本的なパソコン操作や接客の考え方を学んでいる場合があるため、育成の負担を下げられる可能性があります。

リファラル|社員紹介は、紹介された人が会社の雰囲気を事前に知っているため、入社後のギャップが小さくなりやすい方法です。紹介した社員への声かけの手順と、紹介された人への面談の設計を、先に決めておきます。

無料チャネルだけで足りないときの考え方

無料のチャネルは、動かす人と時間が前提です。担当者が兼務で、求人票の改善や訓練校への連絡に時間を割けないときは、チャネルの数を増やしても結果が出にくくなります。その場合は、無料チャネルのうち効果が見込めるものを2〜3本に絞り、手が回らない部分だけを外部に任せる方法があります。

カスタマーサポート職の採用と定着|企業が打てる7つの施策

ここでは、採用から定着までを一本の流れとして、企業側が打てる施策を7つに整理します。

  1. 職務を分解して、募集要件を絞る|電話・メール・チャット、法人向けか個人向けか、繁閑の波、1日の対応件数の目安を書き出します。「何でも対応できる人」ではなく、「この対応を任せたい人」を決めると、求人票と選考がぶれません。
  2. 求人票に、業務量・シフト・対応方針を書く|対応チャネル、シフトの組み方、難しい問い合わせの引き継ぎ先、顧客からの強い言葉への会社の方針を明記します。2024年4月から、就業場所・業務の変更の範囲や有期契約の更新上限などが労働条件の明示事項に加わっているため[6]、この機会に求人票を点検します。
  3. 無料チャネルから先に動かす|ハローワーク、訓練校、自治体支援、リファラルを同時に2〜3本動かし、チャネル別に応募数を記録します。
  4. 1日職場体験で、仕事の実際を見せる|実際の問い合わせ対応を横で聞いてもらう体験の機会を設けます。仕事のイメージのずれを入社前に減らせるため、ミスマッチの予防になります。弊社が支援する採用設計の業務にも、1日職場体験が含まれます。
  5. 選考に、応対のロールプレイを入れる|想定の問い合わせを1〜2本用意し、受け答えと確認の順番を見ます。評価基準は事前に紙1枚にします。質問の組み立ては面接官のやり方と質問リスト50、辞退の防止は面接ドタキャンの防止策7つが参考になります。
  6. 入社後30日・90日の定着フォローを設計する|段階的な研修、先輩とのペア対応、エスカレーションの手順、月1回の面談を決めます。内定者フォローと、入社後の面談を組み込んでおくと、早期離職の兆しに気づきやすくなります。
  7. 採用と定着を数字で管理する|応募数、面接数、内定数、入社数、入社後3か月の定着を、チャネル別・月別に記録します。数字を見て、募集要件・求人票・チャネルの順に見直します。

【注意点】 施策⑤(ロールプレイ)は、面接の「雰囲気」を評価する場ではありません。評価項目を先に決めておかないと、人によって合否の基準が変わり、入社後のギャップにつながります。

7つの施策は、順番にも意味があります。①②で「何を任せ、何を約束するか」を固め、③④で人に会い、⑤で見極め、⑥⑦で定着させます。途中を飛ばして、応募が来ないからと媒体費だけを増やすと、数字が改善しないまま費用が膨らみます。

施策④を設計するときのチェック項目

  • 所要時間と対象|半日〜1日で、応募者1名につき1名の先輩社員が付き添う。
  • 見せるもの|通常の問い合わせ対応、引き継ぎの場面、休憩や相談の雰囲気。
  • 伝えるべきこと|難しい問い合わせの扱い、カスハラへの会社の方針、研修の流れ。
  • 終了後|感想を聞き、不安な点にその日のうちに答える。

求人票に入れたい8つの項目

項目書く内容の例入れる理由
対応チャネル電話・メール・チャットの割合応募者が働く姿を描ける
1日の流れ対応、記録、引き継ぎ、休憩の流れ仕事のイメージのずれを減らす
対象顧客法人か個人か、問い合わせの主な種類必要な知識の範囲が分かる
シフト勤務時間帯、休日の組み方、繁忙期働き方の見通しが立つ
研修初月の研修内容、独り立ちまでの流れ未経験者の不安を下げる
引き継ぎ難しい問い合わせの引き継ぎ先1人で抱え込まない体制を示す
顧客対応の方針迷惑行為への会社の方針、相談窓口働く人を守る姿勢を伝える
労働条件の明示就業場所・業務の変更の範囲、更新上限など2024年4月の明示ルールに対応する

入社後30日・90日の定着フォロー設計

時期面談で行うこと確認すること
入社1週間環境の整備状況と、研修の理解度の確認不安な点、質問しにくいことがないか
入社30日対応件数の慣れと、難しい対応の経験を振り返る先輩との関係、引き継ぎの手順を使えているか
入社90日独り立ちの状況と、業務量・シフトの負担を確認今後の担当範囲、本人の希望

※面談の時期と内容は一例です。会社の研修期間に合わせて調整してください。

面談は、評価の場ではなく、困りごとを早めに拾う場として位置づけます。面談の記録を残し、同じ悩みが複数の人から出たときは、研修や手順の見直しにつなげます。

施策⑤|応対ロールプレイの進め方

  1. 場面を1〜2本用意する|実際にあった問い合わせを、個人が特定されない形に直して使います。1本は標準的な内容、もう1本は少し難しい内容にします。
  2. 評価項目を先に決める|聞き取りの正確さ、確認の順番、分からないときの対応、言葉づかい、気持ちの落ち着きの5項目を、3段階で評価します。
  3. 終わったあとに振り返る|応募者本人に、うまくいった点と難しかった点を聞きます。この会話で、仕事への向き合い方や、成長の余地が見えます。
  4. 複数の目で評価する|面接官と現場の先輩の2名で評価し、基準の違いがあれば、その場ですり合わせます。

ロールプレイは、合否を決めるだけの場ではありません。入社後にどこから育てるかを決める材料にもなります。

採用代行に任せられる業務|設計・実行・定着の3フェーズ

7施策のうち、社内の時間が足りずに止まりやすいのは、母集団づくりと選考の運営です。採用代行に任せる場合の、役割分担の例を示します。

フェーズ採用代行が担う業務の例自社に残す役割
採用設計要件定義・ペルソナ設計、求人票作成、募集媒体の選定、現状分析のヒアリング、1日職場体験の設計任せたい業務の最終判断、現場の対応方針
採用実行スカウト文作成・送信、企業説明会・採用イベントの代行、候補者対応、面接の日程調整、定例MTG面接での見極め、ロールプレイの評価
内定・内定後内定者フォロー、国家資格キャリアコンサルタントによる面談、数値分析と改善提案入社後の受け入れ、現場の育成

※弊社の採用代行の3フェーズ18業務から抜粋した例です。

弊社が1社で同時並行できる職種は最大7職種で、カスタマーサポートもそのひとつです。営業・経理労務・Webデザイナー・エンジニア・マーケター・DX/AIと並び、会社のドメインを理解したうえで募集要件を組み立てます。スカウトの文面づくりでは、ターゲット設計と文面改善を数日単位でABテストしながら進めます。

定着の面では、内定後・入社後に国家資格キャリアコンサルタントの面談を行う点が特徴です。ここでいう定着フォローは、企業側が「入社後に何が起きているか」を把握して、早めに手を打つための仕組みです。

採用代行・人材紹介・求人広告の費用の比較

CS職の採用費は、依頼先の課金方式で大きく変わります。比較表で、費用の出方と、採用後に何が残るかを並べます。

おまかせ採用人材紹介求人広告採用コンサル
費用の出方月額固定で採用時の手数料なし成功報酬 年収の35%〜100%掲載課金(採れなくても発生)顧問料
どこまでやるか戦略設計〜実行〜定着候補者の紹介まで掲載まで助言・設計まで
何が残るか採用ノウハウとデータ残らない掲載データのみ提案書のみ
母集団の作り方有料+無料+独自ルート登録者の中から応募を待つ関与しない
入社後定着フォローまで行う返金規定のみ(3か月以内)なしなし

※一般的な例です(当社調べ)。実際の条件は各社・各契約によって異なります。

比較表の読み方を補足します。人材紹介は、採用が決まった時点で費用が発生するため、採用人数が少ないうちは負担を読みやすい方式です。いっぽう、CS職のように複数名を続けて採用する場面では、人数分の手数料が積み上がります。求人広告は、採れなくても掲載費が発生するため、応募が来ない状態が続くと費用だけが残ります。月額固定の採用代行は、採用人数が増えても費用が変わらない点が特徴で、さらに求人票や選考の設計が自社に残ります。ただし、どの方式にも向き不向きがあるため、採用人数と期間、自社の担当者の時間をもとに選びます。

弊社の料金は、ライト30万円(月30時間まで)、スタンダード50万円(40〜50時間)、プレミアム80万円(60時間以上)の月額固定で、採用時の手数料はありません。推奨の契約期間は6か月で、継続は4か月目の終了までにご連絡いただきます。※2026年8月時点の料金

費用対効果は、試算で比べると分かりやすくなります。月額30万円を6か月続けると180万円です。人材紹介は、年収500万円の人材で手数料率30%なら1名150万円です。2名を採用できれば、採用代行のほうが総額を抑えられる計算になります。これはあくまで「例」の試算で、CS職の年収や採用人数、契約条件によって変わります。

見積りで確認したい5つの項目

  1. 費用の出方|月額固定か成功報酬か、採用時の手数料の有無を確認します。
  2. 業務範囲|設計・実行・内定後のどこまでが含まれるかを、業務の一覧で確認します。
  3. 契約期間と解約|最低契約期間、継続の連絡期限、途中解約の条件を確認します。
  4. 稼働時間と報告|月に何時間稼働するか、報告はどの頻度かを確認します。
  5. 契約終了後に残るもの|採用ノウハウやデータが、自社に残る形で渡されるかを確認します。

※2026年8月時点の料金

CS職以外の事例で見る、母集団づくりから定着までの進め方

ここで紹介するのは、CS職以外の職種の事例です。ただし、採用要件の言語化、無料チャネルの活用、選考と面談の運営といった手順は、CS職でもそのまま使えます。

事例②:従業員21名の飲食店WEB集客コンサルティング会社(MEOマーケターの採用)

人事チームがゼロの状態から始めた会社です。エージェント経由の採用単価が高く、外注したスカウトは応募0件でした。中途入社7名への社員インタビューでペルソナを設定し、魅力を出した求人票と媒体別のABテスト、エージェントからRe就活・マイナビ転職(転職フェア)へのスイッチ、東京都の支援サービスを使った無料採用などを進めました。

事例③:従業員19名のAI開発企業(採用が初めて)

スカウトを送っても返信がなく、面接や面談に割く時間もない状態でした。カジュアル面談20件を代行し、国家資格キャリアコンサルタントが面接のやり方をレクチャーしました。運用1か月で27名の応募があり、スカウトの返信率は14.0%、開封率は49.1%でした。

項目BeforeAfter
【事例②・MEOマーケター】
採用人数
6人10人(総採用予算は前年より減)
【事例②】平均採用単価約120万円(エージェント中心)約40万円(約半分)
【事例②】有効応募スカウト550通で応募15件(会いたい人がいない)条件と文面を組み直し、有効応募106件(支援期間中の合計)
【事例②】
Re就活のスカウト開封率
30.6%60.7%(応募27件増)
【事例③・AI開発】応募スカウトを送っても返信がない運用1か月で27名応募(返信率14.0%・開封率49.1%)
【事例③】面談・面接割く時間がないカジュアル面談20件を代行、面接のやり方をレクチャー

※上記はCS職以外の職種・別業種の事例です。※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

CS職に置き換えると、事例②の「社員インタビューからのペルソナ設定」は、「どんな対応を任せたいか」を現場の先輩の言葉で整理する作業にあたります。事例③の面談代行と面接のレクチャーは、施策⑤のロールプレイの設計と評価基準づくりに応用できます。

2つの事例から読み取れる3つのポイント

  • 採用の前に、自社の魅力を言葉にしている|社員インタビューから、応募者に伝える内容を組み立てています。CS職でも、先輩の「やりがい」と「大変さ」の両方を言葉にすることが出発点です。
  • チャネルを替えて、数字で確かめている|媒体別のABテストや、エージェントから別の媒体への切り替えなど、数字を見ながら手を替えています。
  • 選考と面談の運営を、手が回る形に整えている|面談の代行や面接のレクチャーなど、担当者が1人で抱えない形をつくっています。

どの職種でも、母集団づくりと選考の運営が、採用の結果を左右します。CS職では、これに「入社後の定着」が加わるため、採用と定着を分けずに設計する視点が欠かせません。

内製で足りるか、外注するか|判断基準と注意点

確認すること内製で進めやすい目安外注を検討する目安
採用の頻度年に1〜2名で、時間に余裕がある欠員が続き、複数名を短期間で採りたい
担当者の時間採用に週の数時間を使える担当者がいる兼務で、求人票の改善や面接日程の調整に手が回らない
母集団ハローワークや紹介で応募が安定している応募が来ない月が続き、チャネルの開拓に時間が取れない
定着入社後の面談と研修を自社で運用できる早期離職が続き、原因が把握できない

右の列に多くあてはまる場合は、外部の力を借りる選択肢があります。中小企業向けの採用代行を比べるなら、中小企業向け採用代行おすすめ5選も参考になります。弊社の採用代行は、初回の打ち合わせから最短5営業日で開始でき、1名の採用から依頼できます。推奨6か月で内製化まで伴走し、採用ノウハウとデータが会社に残ります。契約継続率は100%です(2026年8月時点)。

依頼前に確認したい注意点

  1. カスハラ対策の方針を先に決める|施行日は2026年10月1日とされています。採用の前に、会社としての方針と相談窓口を決めておくと、求人票にも書けます。
  2. 無料をうたう求人広告の勧誘に注意する|「無料掲載」の説明のあとで多額の広告料金を請求される事案について、労働局が注意を呼びかけています[7]。掲載期間、無料期間終了後の料金、解約方法を確認してください。
  3. 兼務の担当者の工数を見積もる|採用業務は、求人票づくり、日程調整、面談、記録と、見えにくい作業が重なります。担当者の週あたりの稼働を先に見積もり、足りない分を外部に任せる前提で計画します。
  4. 成果を約束する表現を鵜呑みにしない|採用は、市場や条件で結果が変わります。依頼先の実績は、対象・期間・条件がそろった数字かを確認します。

採用代行を使うときの導入の流れ

採用代行を検討する場合の流れは、次のとおりです。最短で、初回の打ち合わせから5営業日で開始できます。

  1. お問い合わせ|採用したい職種と人数、現在困っていることを共有します。
  2. ご提案|初回の打ち合わせとヒアリングを行い、進め方を提案します。
  3. 詳細打ち合わせ|業務範囲と契約内容を確認します。
  4. 契約締結|期間・料金・業務範囲を確定し、担当者と連絡体制、資料・権限の共有、現場体験と初回の日程を決めます。
  5. キックオフMTG|社員インタビューやワークで、会社と現場への理解を深めます。

CS職のように、現場の対応の質が採用の成否を左右する職種では、④の現場体験と⑤の社員インタビューが、募集要件を固める材料になります。

よくある質問

Q. カスタマーサポート職の採用が、中小企業で難しいのはなぜですか?

A. 中途採用の未充足率は57.8%と報告されており、応募を待つだけでは母集団がつくれません。加えて、仕事内容が伝わりにくいこと、シフトや顧客対応の負荷、入社後の育成体制の弱さが重なります。企業側では、求人票の具体化、無料チャネルの活用、選考の評価基準、定着フォローの順に手を打ちます。

Q. 採用費をかけずに、CS職の母集団をつくる方法はありますか?

A. ハローワークの求人、職業訓練校への求人提出、自治体の採用支援、社員紹介などがあります。ハローワークの職業紹介は無料のサービスとして案内されています。弊社の支援先では、入社の4割超が採用費0円のチャネルから生まれていますが、求人票づくりや面談の工数は発生します。

Q. カスタマーハラスメント対策は、採用にどう関係しますか?

A. 改正により、事業主にはカスタマーハラスメント防止の雇用管理上の措置が義務づけられ、施行日は2026年10月1日とされています。方針の明確化と相談窓口の整備を済ませておくと、求人票や面接で「働く人を守る体制がある」と伝えられます。詳細は厚生労働省の最新の案内で確認してください。

Q. 採用代行を使うと、費用はどのくらいかかりますか?

A. おまかせ採用は、月額30万円(月30時間まで)、50万円(40〜50時間)、80万円(60時間以上)の固定料金で、採用時の手数料はありません。推奨の契約期間は6か月です。人材紹介は成功報酬で年収の35%〜100%が一般的な例です。費用は条件で変わるため、見積りで確認してください。

Q. CS職の採用で、1名だけでも依頼できますか?

A. 弊社は1名の採用から、新卒・中途を問わずお受けしています。初回の打ち合わせから最短5営業日で開始できます。ただし、採用が決まるかどうかは市場や条件で変わるため、目標と進め方を最初に一緒に決めます。

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CS職の採用と定着のお悩み、おまかせ採用にご相談ください

応募が来ない、選考に時間が割けない、入社しても続かない。CS職の採用で起きるこれらの悩みを、設計・実行・定着の3フェーズで支援します。弊社の支援先では、入社の4割超が採用費0円のチャネルから生まれており、採用単価が約120万円から約40万円になった例もあります。月額30万円からの固定料金で、1名の採用からご相談いただけます。

※弊社支援先の実績(2026年8月時点)。企業ごとに条件は異なります。

参考資料

  1. リクルートワークス研究所「中途採用実態調査」
  2. 厚生労働省「雇用の分野における女性活躍・ハラスメント対策等に関する資料(カスタマーハラスメント対策の措置義務化)」
  3. 大阪労働局「カスタマーハラスメント対策の義務化について」
  4. KPMGジャパン「Regulation Update(カスタマーハラスメント防止措置)」2026年5月
  5. 東京ハローワーク「ハローワークの職業相談・職業紹介サービスのご利用に当たって」
  6. 静岡労働局(厚生労働省)「労働条件明示のルールが変わります(2024年4月)」
  7. 高知労働局(厚生労働省)「求人広告の掲載をめぐるトラブルにご注意ください」
  8. LINE WORKS「コールセンターの人手不足の原因と対策」
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